防虫素材スコーロンを試してみた!〜フォックスファイヤー「SCガイドフーディ」〜

発表されてから早10年目に突入した「着る防虫素材・スコーロン」!登山者、沢屋、釣り師、キャンパーなどからここまで長く熱く支持され続けているからには、やはりそれなりに効果を実証しているからだろう。しかし実際に自分の肌で着て蚊にまみれてみないと気が収まらないBBG編集部は、この2ヶ月、沢や山やヤブ蚊が出そうな現場に持ち込んではその効果を検証!そんな「実際のとこどうなのよ?」っていうレポートをリアルにお伝えしてまいります!



着る防虫素材「スコーロン」とは?

まずはスコーロンってなんぞや?って人のために簡単に説明しておこう。

スコーロンは蚊などの天敵である天下の「アース製薬」と、日本繊維業界最大手「帝人フロンティア」がタッグを組んで開発した、繊維に虫を寄せ付けない特殊加工を施したハイパーな素材。

それはもはや「ラオウ」「江田島平八」がタッグを組んだようなもので、蚊やダニのような雑魚キャラなぞは絶対に太刀打ちできない素材なのである。

そんな最強の素材を使って、沢や釣り系に強いフォックスファイヤーがウェアを作ったもんだからたちまちヒット商品に。

藪漕ぎの多い登山者や虫が多発する水辺の釣り師、日常的に野外にいるフィールドガイドや、果てはガーデニングのおばちゃんに至るまで多くの人の支持を集めた素材なのである!

 

防虫の原理

僕もそうだったが、多くの人が一つ勘違いしてる部分があるだろうからここでその防虫の原理を書いておこう。

今まで僕はなんとなーくスコーロンの存在は知ってたが、単純に「着てるだけで虫が寄ってこないなんてサイコーじゃない!」なんて思っていた。

しかし実際はその考えは間違っていて、「寄ってこない」んじゃなくて「寄ってくるけど触れると逃げていく」というのが正解だ。

これをナンパで例えるならば、どんなに女性が「こっち来んなオーラ」を出していようと、ナンパ師(蚊)たちは平気で寄って来る。

そして「さあ、これから口八丁で俺のものにしてみせるぜ!」ってな感じでぴったりと体をくっつけてきた段階で…

スコーロンパワーが爆発!

途端に男は「うわ!クッサ!」と行って逃げていくという寸法だ。

もちろんこれは彼女の体臭がほんとに臭いわけじゃなく、繊維の中に染み込ませた「ナンパ師嫌がる成分」がその女に染み付いているからなのである!

この芸術的ななイラストで何が伝えたかったかというと、スコーロンは「一回触れさせないと効果がない」ってこと。

決して匂いやオーラで虫を追っ払うんじゃなくて、ナンパ師の指の感知機能に本能的に嫌な感じを流し込んで追い払うってな寸法だ。

だから「スコーロン着てりゃ虫が寄ってこない!」ってわけじゃないんで、その辺は前もって理解が必要です。

 

あともひとつ勘違いしてたのが、虫って言っても実際に効果があるのは主に蚊やマダニで、残念ながらアブや蜂などには効果はない

メーカーもそこははっきり言ってるところだし、僕自身もこないだの別山谷の釣行時に「ほんとにスコーロンに蜂予防の効果はないのか?」という実験に意図せず突入して、

見事にミツバチに刺されたのは記憶に新しいところだ。

これは単純にこの人の「不運さ」が大きく関与して来る部分だが、勝手に「スコーロン着てるから大丈夫だ!」てな感じで迷信的に思い込まないように。

ユーコンカワイはそのことを言いたいがために、あえてミツバチに刺されたのであります!

 

洗濯耐久性とUVカット機能

「蚊やダニに効く成分が染み込んでるっていうけど、何度か洗濯したらその成分も落ちて効果下がるんじゃないの?」って人もご安心を。

ラオウ(アース製薬さん)曰く「洗濯20回後でも80% 以上の防虫効果を維持する!拳王の薬剤は砕けぬ!折れぬ!!朽ちぬ!!!」ってことで、安心して長く着続けることが可能。

そんなもともと持続性の高い薬剤を、さらに江田島平八(帝人さん)が「これがナノレベルの接着技術であるっっ!」と、これでもかと頑強に固着させてるから少々のことじゃ落ちない。

 

そして強い日差しの中でも安心のUVカット機能!

その紫外線遮蔽率は90%以上とのこと。

サムホールまでついてて、できるだけ肌の露出を防ぐ仕様。

このようにそのUVカットを最大限に維持させるためには、砂漠の住人のようにできるだけ肌の露出を減らす必要がある。

「でもクソ暑い夏場だと、長袖でなおかつフード付きなんて蒸し蒸しじゃないかっ!」って思うだろう。

しかし次に紹介する機能こそ、このフォックスファイヤーの「SCガイドフーディ」をお勧めしたい最重要ポイント。

防虫がウリのスコーロンだが、個人的にはその防虫機能を差し引いたとしても「吸汗速乾性能の優秀さ」に着目して欲しいのである!

 

吸汗速乾性

僕はこのSCガイドフーディに、正直吸汗速乾性に関してさほど期待していなかった。

あくまでも「防虫」って効果がウリなのであり、そのあたりはまあそこそこ不快に感じない程度なのかなあと。

しかーし!

その吸汗速乾性は、はっきり言ってパネェくらい素晴らしかったのである!

蒸し蒸しのハイクアップ時でも快適!

酷暑の中の行軍でも汗が乾いていく!

沢で濡れた時も気付いた時には乾いてる!

なんならこれ着て走っても快適だった!

かいた汗や熱気がすぐに吸収され、生地表面から見事に拡散されていく。

だから肌にべとつく感じがなくてサラサラだし、汗冷えもしにくい。

これはほんと想像以上の快適さで、思わず「防虫がどうのより普通にベースレイヤーとして積極的に使えるじゃないの!」と唸ってしまったほど。

むしろ「最高の吸湿速乾ベースレイヤー!しかも防虫にもなるよ。」っていうキャッチコピーで、防虫効果がオマケでもいいくらいの素晴らしさだ。

 

しかもUVカット機能を生かすための長袖&フーディだが、生地自体が薄手かつよく風を通すので全然暑く感じない。

薄手で通気性抜群。もはや気分はジュディオング。

こいつは夏の低山からアルプスまで余裕で着られる。

この肌触りの良さと速乾性はリアルにオススメなのである。

 

現場検証

テスト1.山と沢

さあ、そうは言ってもやっぱり「着る防虫」ってキャッチフレーズなんだから、その防虫効果はしっかりと検証しなくてはならない。

まず山での使用。

水気があって藪が多い低山歩きだったが、蚊による被害は全くなかった(もちろんむき出しの足は蚊からアブからヒルまで大賑わいでした)。

行動中は何かと蚊には刺されにくいからってんで、あえて外で1時間以上動かずに本を読んでみたが、

やっぱり被害はゼロ。

 

じゃあ蚊やらダニやら色々いっぱいいる沢だとどうか?

当然のように小さな羽虫が顔の周りとか飛んで鬱陶しかったけど、フードをしながらだとさほど気にならない感じになった。

言いそびれたが、アブや蜂には効果がないと言ったが、小さな羽虫にはしっかり防虫効果が機能する。

この時は虫が飛び出す夕方の時間帯から朝に至るまで、すこぶる快適に過ごせた。

ただこの時はスコーロンを着てないアツシオガワも無傷だったため、スコーロン効果があったかどうかは謎だ。

できれば朝起きた時僕だけ無傷で、彼だけこんな状態だったらよかったんだが…。※画像はイメージ

ってことで「アツシくん!あなたがこういう状態になってくれなかった(読者の期待に応えなかった)から、せっかくのスコーロンの効果が証明できなかったじゃないか!罰として蚊がうようよいる所でこれ着て1時間放置プレイして来なさい!」と指令を出した。







 

テスト2.放置プレイ

すると仕事熱心な彼は、本当に自分の家の近くの蚊だらけの林の横で放置プレイをして来てくれた。

さすがは我が社の頼れる代表取締役社長。

普通に周りに民家があるのに、その怪しさは尋常じゃないレベル。

夜の犬の散歩やランニング中に、突然闇の中にこんな人が人がいたらあなたはどうするだろうか?

僕なら即座にスタンガンで気絶させてから全力で逃げて通報コースだ。

しかもこれらの写真は全て己撮りである。

 

そんな捨て身の彼の作戦はこうだ。

30分間スコーロンを着て放置。

そのあとまた30分、今度は通常の長袖シャツを着て30分放置。

 

で、スコーロンで放置すること30分後。

まさかの「2箇所刺されました」という結果に。

これは効果が薄かったと捉えるべきか、それとも2箇所で済んだと捉えるべきか?

早速通常の長袖に着替えて、再び放置プレイ30分勝負スタート!

その佇まいはもはや完全にストーカー常習犯の男。

全身黒づくめで住宅地横の林に潜伏するアツシオガワ容疑者(37)。

ほんと、よく通報されなかったな…。

ここがアメリカなら、警官に発見された時点で即座に撃ち殺されても文句が言えないこの凄まじいテロリスト感。

結局この迫力に蚊が臆してしまったのか、まさかの「蚊による被害ゼロ」という結果に。

状況にもよりけりだが、結果的にスコーロンの方が刺されてしまった…。

沢の時といい、彼は徹底的にスコーロンに盾突く気のようだ。

 

ってことで、彼一人のテストだけじゃ統計的に不十分となり、結局ユーコンカワイも同様のテストをする羽目に。

BBGはどこまでも現場第一主義なのである。

今にも思いつめて首を吊りそうな勢いの不審本厄男性。

アツシオガワのような住宅地じゃ生温い!と飛び出した彼は、あえて蚊の密集地帯である川沿いの林の中に陣取ったのだ。

しかし実はここの河川敷は公園になっており、この日は土曜日の夕方とあって犬の散歩の人やランニングの人が横を通っていくからかなり恥ずかしい。

彼がこうしてじっっとしてる自分を己撮りしている後ろでは、カブトムシを捕りに来た親子がいたりするのである。

そんな羞恥心との戦いの中で繰り広げられた根性テスト。

最初の頃は耳元で「ぷ〜ん」と多数の蚊が飛んでいたが、次第にそれらが気にならない程度に。

やがて「あれ?今日は蚊が少ないのかな?」と思えて来て、落ち着いて本が読めるくらい。

まあ他の人から見たら暗がりの林の中で黒魔術の呪文でも唱えてる人に見えてしまっただろうが、本人はいたって快適なのである。

やがて30分が経過。

結果的に脇腹付近に1箇所刺されただけでスコーロンテストは終了。

続いて通常の長袖シャツに着替えて、再びレッツ放置タイム!

去年末に脱サラしてBBGを立ち上げた当初は、まさか半年後にこんな藪の中で蚊にまみれて体育座りしてるなんて思いもしなかった。

そしてこのシャツに着替えてすぐ。

「どっから湧いて来やがった!」ってくらい僕の周りは蚊まみれに!

常時耳元で「ぷ〜んぷ〜んぷ〜んぷ〜んぷ〜ん」という不快極まりないサウンド。

こっちの長袖はフード付きじゃないから、これでもかと顔の周りがえらいことに。

あまりに鬱陶しくて、ついにはこんな東京上野クリニック状態に。

蚊たちにとっては突然林の中に現れた無防備なご馳走。

もはや暗がりのスラム街で、綺麗な女性が札束握りしめて全裸で体育座りしているようなものだ。

もちろんここから一気に蚊の猛攻を喰らい、30分もたずに23分で緊急撤退。

家に帰って子供に背中の写真を撮ってもらったら….

 

キャアァァァァァァァァッッッッッ!!!

両腕と背中合わせて合計10箇所!

なんてハードなお仕事なんだBBG!

 

写真を撮ってくれた我が息子に「お父さん、なぜなの?なんでこんな事して来たの?」と問われてしまった。

しかし私は力強く言う。

「誰かが…誰かがやらなきゃいけない事だったんだ…。」と。

 

少しは子供にかっこいい父の背中を見せることができただろうか…。

お父さんはこんなお仕事で君たちを育てて行こうと思ってます。

 

まとめ

って事で、二人合わせて「スコーロン=3箇所、通常の服=7箇所」という見事な結果が測定できた。

おそらくアース製薬の人ですらここまでの羞恥放置テストはしていないはずだ。

<結論>

スコーロンはちゃんと「着る防虫」でした!

そして、それがなくても十分吸汗速乾に優れた素敵なベースレイヤーなのでした!

 

Foxfire(フォックスファイヤー)「SC Guide Hoody(SCガイドフーディ)」

出典:Foxfire ※画像クリックでメーカーサイトへ

素材 トランスウェット®スコーロン® (ポリエステル100%)
重量 220g
カラー チャコール/グレー/ブルー
サイズ S ・M ・L ・XL

これからの季節、沢や山やキャンプに大活躍間違いなしのスコーロン。

防虫、日よけ対策、そして速乾性あるベースレイヤーとして!

なんにしても1着持っていれば何かと便利で安心なのであります!

 

僕自体はスコーロン着てなくても蚊どころか嫁も寄って来てくれないですが、スコーロンの能力はそれなりに実証できた。

しかしまだまだ現場テストが必要。

今後も夏の最盛期に沢とかで使って追いレビューしていきますよ!

その時はまたこのページに追記してくんで、ヨロシク!

 

それではまたお会いしましょう。

ユーコン蚊ワイでした。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

ユーコンカワイ

低体温・低血圧・低収入というギアレビューにもってこいの人体サンプル。いつも顔色は土色だったり汗冷えのスペシャリストだったりするが、今日も持ち前のマゾん気を武器に山に川にと出没する。 素材がどうとかの専門的な事より、フィーリングやロマン重視のあまり役に立たないギアレビューを得意とする男である。