OMM「AETHER SMOCK」ファーストレビュー

雨が多く多湿なイギリスでストイックに商品開発を行うブランド「OMM」。彼らは過酷な状況下で“いかに快適で素早く行動できるか”を突き詰めた商品を世に送り出してきた。そんなOMMで人気のレインウェア「AETHER SMOCK」がバージョンアップして登場!土砂降りの北アルプスをはじめ、様々な環境下でテストしてきました



スペック

まずは簡単に生地のスペック比較から。

AEHER SMOCKの素材は「event DVSTORM」が使用されている。

素材 event DVSTORM GORE-TEX NeoShell
構造 3レイヤー 3レイヤー  3レイヤー
耐水圧 10,000mm 45,000mm 10,000mm
透湿性 31,000g/m2 13,500g/m2 20,000g/m2

耐水圧は10,000mmでネオシェルと同じ。

透湿性は31,000g/m2でネオシェルの透湿性を上回ってきた!

しかーし!BBGはハッキリ言おう「数値だけを鵜呑みにするな!」と。

この記事を掲載した当初、各ショップさんが明記していた耐水圧「100,000mm」という内容でBBGも紹介しておりましたが、読者の方から「10,000mmの間違いではないか?」とご指摘をいただき販売元へ確認したところ「10,000mm」の間違いだということが判明いたしました。
事実確認を怠り、謝った耐水圧で紹介してしまいましたことをお詫び申し上げます。
まだ「100,000mm」として販売しているサイトもございますので、ご購入の際はご注意ください。
アツシオガワは「100,000mm」と信じて購入してしまいました(T_T)

 

特徴

INTERNAL FACE GASKET

フードのひさしにワイヤーが入っていて、雨の日も広い視界を確保してくれる。

面白いのが「INTERNAL FACE GASKET(内側ガスケット)」というシステム。

フード内への水の侵入をさらなる高い次元で防ぐために「内面ガスケット」という新たな発想を採用。
ドローコードによる絞り位置を内側にセットバックさせ、そこへ極薄の生地をもう一層追加することでガスケット(固定用シール材)のように機能します。
これによりフード内部の気密性を高めるとともに、極めて厳しい天候下においても高いレベルで雨の侵入を防ぐことを可能にしました。(メーカーHPより引用)

ドローコードが一枚内側の布を通り、よりフード内の防水性を高めるという機能である。

正直 いるぅ??って感じではあるが、過酷な条件下でテストしているOMMが付けた機能なのだから間違いないのだろう。

ダブルジッパー

スモックタイプだけダブルジッパーになっている。

ジャケットタイプがなぜダブルジッパーでないのかは不明だが、ベンチレーションとしても使えるので重宝する。

MULTI-CUFF

通常のベルクロの開閉方向を逆にしたことでベルクロテープで裾口をしっかり絞り込みながら、サムホールによって手首の保温をすることを同時に可能にしたカフス。 この新発想によりもたらされる効果は、単に手首の保温性だけではなく、袖口からの水の侵入をこれまでよりも圧倒的に軽減することです。(メーカーHPより引用)

これも非常に面白い機能だが、実際の使用感は後ほどのフィールドテストで!

DYNAMIC DROPTAIL

ウエストコードを締めた際にウエアがずり上がってしまう問題に対処するために、OMMは独自の圧縮システムを開発しました。
それがDYNAMIC DROPTAIL -これによりランニング時や、バックパックを背負っている時など常に適切なウエストラインを保ちながらストレスのないフィット感を実現。
さらに行動中でもワンタッチで迅速にウエストコードを調整する事が可能になりました。(メーカーHPより引用)

これは非常によく考えられたシステムで、普通レインウェアなどの裾って一周ぐるっとドローコードが入ってるんだけど、このレインは両サイドの一部分だけにしか入っていない。

これでちゃんと機能するの?と思ってしまうが、これが不思議なほどピタッとフィットする。

重量&パッキングサイズ

Mサイズ 実測194g(メーカー公表値195g)

偽りなし!すばらしい!

ポケッタブルになるわけでもなく、付属の収納袋もつかないが、ノースのクライムベリーに付属していた収納袋に入れてみたらあっさり入った。

しかし、フードのワイヤーがコンパクトに収納しようと思うと邪魔で、なんども曲げ伸ばししているとそのうち折れちゃうなんてこともあるかもしれない。

 

フィールドテスト

今回も実際に雨の日の北アルプス、南アルプスなどでテストを行った。

耐水性

10,000mmという決して高くない耐水圧ながら、当然雨が染み込んでくるようなことは皆無。

他レインウェアと比べて素晴らしいと感じたのは「撥水性」の持続力の高さである。

他社のレインは新品の状態でも雨に打たれるとあっさり撥水性が弱まり表面に雨が染み込んでくることがよくあるが、AETHER SMOCKは長時間雨を弾き続けた

終始トゥルントゥルンってわけではないが、結構な土砂降りの中を歩いていた割には頑張って撥水していた。

NIKWAXなどのケア用品でしっかり撥水処理すれば、もっとトゥルントゥルンだったと思う。

そして、表面生地の乾きが早いのもGoodだった。

 

透湿性

抜けの良さは数値通り素晴らしい。

パンツに同じOMMの「Kamleika Pant」(透湿性15,000g/m2)を履いていたが、明らかに発汗量の多い上半身の方がムレなかった

感覚的には以前テストしたノースの「クライムベリー ライト ジャケット」(GORE-TEX C-KNIT)の方が抜けがいいように感じたが、ムレて不快になることはなかった。

ソフトシェル並の快適レイン「ノースフェイス クライムベリー ライト ジャケット」

2017.07.06

また、抜けが良すぎて寒い!ということがなく、耐風性も高く感じたのでアルプスの稜線上でも積極的に着られると思った

 

フィット&スタイル

173cm 70kgでMサイズ着用

トレランやファストパッキングを念頭に置いた商品だけあってカッティングが素晴らしい

袖や身頃のダボつきがなく、強風の時も風の抵抗を受けにくい。

特にスモックタイプはジッパー部分のうねり?がないため、シルエットがスッキリしていてカッコイイ

生地も程よくハリ感があるが、一切ゴワゴワ、ガサガサすることなくストレスフリー。







 

NO GOOD

マルチカフが微妙

レインウェアにサムホールを付けるっていう発想は面白くて賛成だが、この形は正直微妙だと思った。

まず、柔らかいストレッチ素材でもないので、この状態で歩いていると常に親指の付け根が突っ張る感じがしていやだった

当然 生地と親指の部分が擦れることによる摩耗も避けられないだろう。

また、トレッキングポールを使用するとベルクロがしょっちゅう外れて鬱陶しい

ベルクロタイプのサムホールは別の形に改良したほうがいいと思う。

 

フードのドローコードストッパーが微妙

こうやって引っ掛けるだけの簡易ストッパーなんだけど、ノールックでやるのに最初手間取った。慣れれば大丈夫だが。

ただ、しっかりフィットさせようと思ってコードをしっかり引っ張ると、写真のように顔周りでコードがウザい。

穴に押し込んでみるも、いつのまにか飛び出してきてギザウザし。

特徴で紹介した「INTERNAL FACE GASKET(内側ガスケット)」はご覧の通りキャップをかぶると性能を発揮しきれない。

キャップ無しだと確かにフィットするが、この部分に使われている極薄のナイロンがぺた〜って張り付くタイプの生地なので、少々この機能も微妙である。

ちなみに、ヘルメット(グリベル サラマンダー)をかぶった状態でフードはできなくないが、ジッパーをフルクローズさせようと思うとかなりキツイ。

 

まとめ

文句なし!とは言えないものの、透湿性、スタイル、フィット感、どれも今まで着たレインより優れていると感じた。

超軽量レインはアルプスでは少々不安な面もあるが、「AETHER SMOCK(JACKET)」は積極的に使えると思う。

ここまで透湿性が良ければウィンドシェルも必要ないかも。

今シーズン使い倒して耐久性についても追いレビューしたいと思います。

OMM AETHER SMOCK(イーサースモック)

出典:ノマディクス. ※画像クリックでメーカーサイトへ

素材 eVent® DVSTORM 3LAYER Fabric
重量 195g
サイズ XS,S,M,L
カラー Black/Red、Blue /Red
価格 39,000円(税込42,120円)
BUY NOW

 

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ABOUTこの記事をかいた人

アツシオガワ

1979年愛知県生まれ。 30を過ぎてから山の世界に魅了され、生き急ぐように日本100高山を制覇。 ULブームの中、あえて荷物をがっつり担ぐスタイルを好む。 ギア好きが高じてユーコンカワイと「BBG」を立ち上げ、体を張って「山・川」の魅力「ギアの大切さ」を発信し続ける。 歩荷鬼六の異名を持ち「国際山岳追い込みガイドS級」の資格を有する。 特技:アルプスマッサージ