BBG ✕ ASTTAL 南アルプスパイ大作戦!前編〜伊那が俺たちをそうさせた〜

「伊那市」──そこは南アルプス&中央アルプスの中間という絶好の立地でありながら、「なんもないんじゃね?」っていう理由だけで多くの登山者から豪快にスルーされて来てしまった不遇の都市。しかし今その伊那市と南アルプスを繋いでいく地域活性化プロジェクトが始動していることをご存知だろうか?その名も「ASTTAL(アスタル)プロジェクト」!今回BBGはそのプロジェクトの企画に乗っかり、「これぞBBG流の伊那〜南ア旅である!」という旅のご提案を前・後編に渡ってお送りしていきます!これを見たら、もうあなたは伊那に寄らずにはいられないのである!



A  STEP TO THE ALPS !!

プロローグ:Mission Ina possible

おはよう、BBGくん。

今回の君の使命は「ASTTALプロジェクト」と「伊那のディープな魅力」を探って世間に知らしめることにある。

今まで南アルプスの仙丈ケ岳や甲斐駒ヶ岳などへ行く場合、マイカー利用者しか仙流荘から出る始発のバスに間に合わなかった。

要するに伊那市駅や高速バスのターミナルがある市中心部から、早朝の登山口への公共交通手段がなかったのだ。

しかーし!

2017年7月15日より、ASTTALプロジェクトの事業の一環として、伊那市中心部と南アルプス登山口の仙流荘を結ぶ「早朝直通交通」の運行が始まったのである!しかも今年は試験運行のため無料だ!

これによって金曜日に仕事を終えた首都圏や中部圏の人がそのまま高速バスで伊那入りをし、そこで前泊して翌朝一番で南アに乗り込めるようになった。

そこで君たちにはそのモデルケースとして「金曜・伊那入り、土曜・仙丈ケ岳、日曜・宇多田ごっこ+伊那街ブラ」を実践してもらい、BBG流の伊那〜南ア旅を完成させて欲しいのだ。

 

例によって、君、もしくは君のメンバーが捕えられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。

尚このテープは自動的に消滅する。

成功を祈る。

 

ミッション1:前泊の伊那を遊び尽くせ!

金曜日。

仕事を終えた我々はその足で名古屋駅発の高速バスに乗り、無事に伊那市内のホテルへの侵入に成功した。

この昭和感満載のホテル島田屋を我らの作戦本部とし、いよいよここから伊那の夜の探索にあたるのである。

ちなみに、名古屋からの高速バスは3,290円で、時刻表は「名15:30→伊18:42、名17:30→伊20:42、名18:30→伊21:42」って感じだ。

伊那の夜を楽しむなら、頑張って上司に土下座をかまし、早上がりして15:30のバスに乗ってくるのがおすすめだ。

 

早速市内調査に向かうと、「こんなのはこち亀の回想シーンでしか見たことねえぜ!」っていうレトロすぎる映画館旭座が登場。

そう、この伊那市内は、まさに昭和初期のB級感がガッポリと残った「三丁目の夕日タウン」。

とかく伊那市は「♪はぁーお金もねえ、何にもねえ、仕事もそれほどありゃしねえ♪」ってな風に歌われがちだが、そんなこと言う奴は伊那のうわべだけしか知らないつまらない人間と言っていい。

ここはもう歩いてるだけでノスタルジックな気持ちに浸れてしまう素敵な街だ。

しかしいつまでも感傷に浸ってられない我々は、伊那の三大名物の一角を調査するべく狐狸(こり)というお店に侵入した。

すると入店一発目からズドン!

席に着くなりこの強烈なカウンター馬刺しアタック。

早くも我々の胃袋はガッチリと伊那に鷲掴みにされた。

こんなうますぎる名物がまだあと2つもあるのか… これは厳しい諜報活動になりそうだ。

 

たっぷり馬肉と酒を調査した我々は、そのまま夜の伊那の探索を続行。

正直「どっから湧いてきやがった!」って思っちゃったくらいに伊那の夜の街は人で溢れ、活気に満ち溢れていた。

レトロな空間にひしめく飲屋街、そして地元の人から観光の人までごった返すカオス感。

どこか沖縄の裏路地のような雰囲気すら漂い、旅情をくすぐりまくってしょうがない。

やがて「ハッ」と気付いた時には、我々は80年代のかほり漂う紫の街「パープルタウン」に吸い込まれていた。

この街はとことん人を酔わせ、そして「何も考えるな!感じろ!Don’t Think!Feeeeel!」というブルー・スリー的な大きな気持ちにさせられる街。

今回我々の諜報活動に協力してくれた「ラブイズオーバーYさん」に至っては、この80年代ステージで完全に心を欧陽菲菲に乗っ取られてハスキーに大熱唱。

彼女は普段某有名アウトドアブランドのプレスを務める一方で、移動中の車内で一人カラオケさせたら右に出るものなしと恐れられる名スパイ。

そんな彼女のなりきり欧陽菲菲が功を奏し、ついに我々はさらに上の階の「伊那の夜の最深部」と呼ばれるフィリピンパブに到達したのである。

いよいよ熱気を帯びて来た命がけの諜報活動。

一切浮かれることなく、敵国の外交戦略の極秘情報を引き出そうと必死で社会情勢を語る。

これはあくまでも仕事である。

その一方でラブイズオーバーYさんは地元民のお客さんに「デュエットしようぜ!」と持ちかけ、ふたりの愛ランドを熱唱して地元情報の収集に当たる。

外部の者でもこうしてすぐに打ち解けて、一緒に楽しんでしまうのが伊那人たちの懐の深さだ。

やがて皆の心が開いて来たところで、うちのエースエージェントATUSHI OGAWAが颯爽とステージへ!

目立っちゃいけないスパイなのに、彼はその裏をついて巧みなトシちゃんダンスで観客を魅了。

一切の浮かれが許されないこの局面で、あえて酒を飲み過ぎてしまった彼は、そのまま「セイ!セイ!」と一人長渕オンステージへ。

やがて松山千春に突入していくが、もはやマイクが口元に定着していないという思い切った演出に。

本意気の酔っ払いをわざと演じて敵を油断させるというエースエージェントの妙技。

しまいにはラブイズオーバーYさんも巻き込んで、スパイのくせに店の中で最も目立つ存在に。

彼は何も悪くない。

伊那の夜が彼をそうさせてしまったのだ。

断じて我々は浮かれてなんていないのである。

 

そんなATSUSHI OGAWAの命がけのスパイ活動のおかげで、我々はさらに伊那の夜の奥深くに潜入して行くことができた。

伊那の深い夜の街では、運が良ければこのように路上で人型の猫を見ることもできる。

今にも「ブラジルの人ー!聞こえますかー!」とでも叫びそうなサバンナ感。

彼は彼なりに、この街のオブジェの一つとしてその任務を全うしていた。

中央アルプスと南アルプスの狭間で展開される、この独特のアジアンシュール感。

山行って帰るだけじゃもったいなすぎるパラレルワールドがここにはある。

 

そして猫オブジェの横のともえ食堂に侵入し、あえて胃がもたれてしまう時間帯に調査してしまうのが、この伊那三大名物の2番手「ローメン」である。

地元民のみにやたらと愛され、周囲からは何かと「むむむ…これは一体…」と言われがちなアウトロー食。

しかしその魅力は2度目、3度目と食い進めていくうちに気づけば病みつきになっているという、ラーメンでもない焼きそばでもない不思議なB級グルメ。

そしてここでは地元企業CM出演中のスパイモデルYさんも合流し、再び大真面目に黄金の水を飲みながら作戦会議。

美しいYさんと、奥のB級妖怪エロー目ンとのギャップが凄まじい。

しかも遠近法的に奥の方が顔がデカいってのもおかしな話である。

 

こうして夜中の2時まで続いた長く厳しい初日の諜報活動が終わった。

エースエージェントのATSUSHI OGAWAは未だに昴を歌い続けており、

妖怪エロー目ンなどは、もはやパジャマに着替える途中で絶命している。

これで明日(3時間後)から3,000m峰を登りに行こうってんだからスパイの仕事も楽じゃない。

しかし何度も言うが悪いのは我々ではない。

伊那の夜が我々をそうさせたのである。







 

ミッション2:仙丈ケ岳を満喫せよ!

翌朝4:30。

2時間半というたっぷりな睡眠時間を経て実に気分爽快である。

ものすごい葛藤があったが、ちゃんと起きてここまで支度ができた自分を自分で褒めてあげたい。

エースもしっかりと睡眠が取れたようで、今にも「ぼ…ぼくの..おにぎりが..な..ないんだな」とでも言いだしそうな大将感。

トップエージェントのBBGの二人ともなると、もはや目を開けなくても行動が可能なのだ。

伊那駅に向かう足取りはこれから登山に行く人というより、19泊20日のアルプス大縦走を終えたばかりの人にしか見えないほど重たげだ。

そしてここでいよいよご登場なのが、ASTTALプロジェクトののぼりと看板がある「南アルプス直通交通発着所」。

この日は人が少ないから通常タクシーだが、人が多ければジャンボタクシーが出動する。(予約制・定員9名)

朝5時出発。

今年は10月8日まで土曜日を中心に28日間無料で試験運行される。

是非利用されたし!(白川タクシー☎︎0265-72-2151)

 

やがて仙流荘前のバス停に到着し、

始発のバスで南アルプス登山の起点となる北沢峠へ。

すごく綺麗な待合所などが新設されていて、さらに便利になって雰囲気もグンバツだ。

そんな爽やかさ満点の南アルプスの森の中へ、全身からウイスキー臭を発する二人の敏腕エージェントが仙丈ケ岳に向けて侵入して行く。

しかし開始わずか15分。

あの歩荷鬼六と恐れられた絶倫追い込み男が、ここでまさかのスピードダウン。

一見すると前夜の勢いのまま鈴木雅之の曲でも熱唱しているかのような雰囲気だが、明らかに昨日の痛飲がたたって早くも虫の息。

というか後方からブハーブハーと息を吐かれるたびに酒臭く、せっかくの南アルプスの爽快感が台無しだ。

いつもなら「立ったまま10秒休憩」しか許してくれない彼が、なんと座り込んで大休憩。

軽快にトシちゃんダンスを踊っていた面影は今はもうない。

テープが言っていたように、おそらくこのまま彼が二日酔い死してしまっても当局は一切関与を認めてくれないだろう。

とりあえず私は心を鬼にして「仙丈ケ岳の魅力を伝えるのが使命だろう!エースエージェントの意地を見せてくれよ!」と彼を歩かせる。

しかしかつてのエースは、今ではすっかり荒野を彷徨う座頭市状態に。

「いくら目ん玉ひんむいても見えねえもんは見えねえんだよ」とでも言いそうな雰囲気のまま、もうほとんど眠りながらの行軍。

絶景の甲斐駒ケ岳に背を向けて、ただただ黙々と己の体から酒が抜けていくのを待つという忍耐登山。

一時はもういっそここで下山しちゃって、この小仙丈ケ岳の「小」をPhotoshopで消して仙丈ケ岳ってことにしちゃおうかなとも本気で思ったが…

このまま下山したらただフィリピンパブ行っただけの記事になってしまうので、老体と酔体に鞭打って先に進む。

南アルプスの女王仙丈ケ岳は、そんな汚れた二人でもちゃんと優しく包み込んでくれてこんな素敵な稜線をご提供してくる。

一方我らの座頭市はというと「あ…あっしのカロリーメイトが…粉々でサァ…。いくら水飲んでも喉を通らねえもんは通らねえんだよ…」と、相変わらず己との戦いに没頭している模様。

しかし昨晩伊那の街でパワーをため込んだ我々は、下山の誘惑に負けることなく、4時間半の道のりをなんだかんだ眠ったまま2時間半で駆け抜け、ついに仙丈ケ岳の頂きに到達したのである。

これも全て伊那のゼロ磁場フィリピンパブパワーのおかげなのか。ありがとう、伊那の夜よ。

※注/彼らは訓練されたスパイであり、マゾ専門家の指導のもとで登っております。前泊して伊那の街で浮かれるのもいいですが、皆さんはお酒はほどほどにしてちゃんと睡眠とってから登山を楽しみましょう。

 

そしてその後の下山では、BBGらしくしっかりと土砂降りを楽しんだ。

普段レインウェアのテストしたい時には雨が降らず、爽やか登山を撮影したい時は余計な雨が降るのもBBG流だ。

しかし雨だからと言って諜報活動の勢いは止まらない。

下山後やっとのんびりするかと思いきや、仕事熱心な我々は「まだまだ南アの魅力を伝えてえんだ!」とばかりにそのまま北沢の潜入調査を開始。

座頭市は仕込み杖をワルサーPテンカラ33に持ち替え、丹念にポイントポイントに探りを入れる。

そして敵のスパイを見つけるや、スパッととっ捕まえては、

そのイワナから重要情報を聞き出す。

この段階でやっと酒が抜けてきたエースエージェントは、いやらしい手つきで相手を撫で回して拷問。

みっちりと情報を聞いたらしっかりリリースだ。

ちなみにこの辺の沢のスパイはキャッチ&リリース厳守で、使っていいスパイ道具は疑似餌のみである。

 

こうして早朝から夕方までひたすら厳しい諜報活動に邁進したあとは、癒しの木漏れ日タイムが待っている。

今晩はシャレオツで居心地のいい北沢峠にあるこもれび山荘に泊まり、明日に向けて英気を養うのだ。

この小屋にはもう何度も潜入しているが、寝るところは一つ一つカーテンで仕切られてて読書灯もあって最高に落ち着ける空間。

置いてある本や写真集もセンスが良く、天候が悪い時なんかは無理に登山せずとも、早々に撤退かましてここに1日いても全然飽きないだろう。

そして何よりこの小屋がハイパーなのは、とにかくご飯が半端なく美味しいのである!

もうそんじょそこらの普通のレストランよりもよっぽど手が込んでいて、手作りにこだわった「これでもか!」ってな料理が並ぶのだ。

この豆腐に至っては、にがりの段階から作っているという手の込みようでうめえのなんのって。

こんな繊細な料理をヒゲ面の山男どもが作ってるのがまたギャップ萌えしてしまう。

朝はあんなに死んでいた座頭市も、これ食ってすっかり元気になって「やってるやってる!」と思わずジミーちゃんになる始末。

それほど満足感の高い美味しさで、しっかり明日に向けてのパワーを注入できた。

さあ、いよいよ明日は最終日。

ミッションのコンプリートに向けて、我々は加速していく。

 

明日は朝から宇多田ヒカルになりきるという「宇多田ごっこ」の試練が待ち受けている。

そして伊那の魅力的な街ブラタイム&壮絶なる伊那土産との出会い。

 

BBG流伊那〜南ア旅は、ここからが本番なのである!

 

 

後編〜宇多田ヒカルに憧れて〜へ 続く

 

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ABOUTこの記事をかいた人

ユーコンカワイ

低体温・低血圧・低収入というギアレビューにもってこいの人体サンプル。いつも顔色は土色だったり汗冷えのスペシャリストだったりするが、今日も持ち前のマゾん気を武器に山に川にと出没する。 素材がどうとかの専門的な事より、フィーリングやロマン重視のあまり役に立たないギアレビューを得意とする男である。