デカいデカいデカい!!頭デカい!!岩場でヘルメットなんか被ってられっかよ!!キツくて死んじまうよ!!そんなあなたに試して頂きたいのがGRIVEL/サラマンダー2.0!!管理人のデカ頭もスポッと飲み込むブラックホール!!男らしいデザインも最高!!頭が大きい人も、そうじゃない人も是非一度被ってみて下さい!(文・コータロー)
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頭 is デカい
大きいことはいいことだ!!
果たしてそうだろうか?
私は日本の平均値よりも体がデカい。
服も靴も好きな物が選べない事がある。
特に靴はバカでかいので何度も苦汁を舐めてきた。
そしてトドメは頭のデカさ。
頭周61.5cmというデカさは黒歴史を刻むには十分すぎる大きさだ。
帽子は基本的に「入らないorキツイ」の二択。
頭がデカすぎるというマイノリティ。
私は流行りの「生きづらさ」を感じていた。
そろそろ渋谷でデモ行進でもしようかと考えてしまう。
さて、登山においてデカ頭が直面する問題。
その一つがヘルメットだ。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/IMG_8679.jpg)
頭がデカすぎる私はヘルメットがキツい。
もちろん、無理やり押し込めば入るのだが、長時間着用していると頭痛がしてくる笑
安全の為に被っているのに、体調が悪くなるなんて本末転倒である。
私でも快適に被れるヘルメットは無いのか…!?
ここ数年、ショップでヘルメットを見つけては試着させて頂いた。
日本で流通している登山用ヘルメットはほとんど試着したと思う。
そこで見つけたのがこの3モデル。
- TRANGO/コメット2
- KONG/マウス
- GRIVEL/サラマンダー2.0
このヘルメット達はデカ頭の私でも奇跡的にフィットした。
どれにしようか悩んでいる最中に近所のリサイクルショップでグリベルのサラマンダー2.0を発見。
箱付きでどうやら未使用品のようだ。
これも何かの縁だと思い、購入に至った次第である。
間違えた
購入してから気が付いたのだが、私が購入したサラマンダーはショップで流通している
「ジャパンフィット」では無かった…!!
やっちまった…!!笑
現地で購入したか、いわゆる並行輸入品だと思われる…。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/IMG_8677.jpg)
安さに目が眩んだ男の素晴らしい失敗例。
リアルが信条のBBGなので、こんな失敗も晒してナンボである笑
結論から言うとサイズ感は全く問題なかった。
ただ、ジャパンフィットの方がもう一回りゆとりがあるように感じました。
メーカーも幅と深さを調整したと言ってます。
私より頭が大きい人はジャパンフィットを選べば間違いないでしょう。
優等生なアドバイスをさせてもらうと、アフターフォローの問題もあるので日本の代理店を通した物を買うのが激しくオススメ!!
どの口が言ってんだよ!!笑
各部詳細
それでは各部を見て行きましょう。
現在、市場には多種多様なヘルメットがあります。
最近はシェル素材を省いて100g台後半〜200g台にまで軽量化したヘルメットも。
サラマンダーは固いABS樹脂のシェルの下に、ポリスチレンフォームの緩衝材というベーシックな仕様。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/IMG_8686.jpg)
重量は実測で327g。
ちなみにジャパンフィットのカタログ値は360g。ご参考までに。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/IMG_8635.jpg)
ちなみにサラマンダーはサンショウウオのことである。
トカゲだと思っていたバカはいますか?
私です!!
登山用ヘルメットは基本的に頭頂部のプロテクションを重視しています。
自転車のヘルメットみたいに全体が穴だらけじゃ無いのが特徴。
サラマンダーのベンチレーションは側頭部と後頭部に最低限といった感じ。
穴も小さいので、万が一入ったとしても小石程度でしょう。
最近は頭頂部以外を大胆に肉抜きしたヘルメットもあるので、そちらに比べると通気性は劣ります。
内側はこんな感じ。
他メーカーに比べると丸いシルエット。
幅広の頭が多いアジア人にもフィットしやすいです。
横幅が広い理由の一つに、頭頂部以外にポリスチレンフォームがありません。
つまり、頭頂部以外はABS樹脂のシェルのみ。
ここ大事です。テストに出ます。
頭上からの落石には強いかもしれませんが、滑落となるとどうでしょう?
正直、他のヘルメットに比べると保護性能に若干の不安を感じます。
改めてBlackdiamondの定番ヘルメット、ベクターやキャピタン辺りはバランスが良いなと感じました。
私は入りませんけどね…!!
頭頂部とおでこにはクールマックスのような汗止めパッド。
耳周りのストラップはめちゃくちゃシンプルです。
細かくフィット感を調整する事はできません。
と、思ったらメーカーのカタログを見ると、最新モデルは調整パーツが追加されてるのかな?
未確認ですが、見つけたら最新モデルを買いましょう笑
フィット感の調整方法もシンプルです。
この黄色いストラップを締めるだけ。
そんなシンプルなサイズ調整でフィット感は大丈夫なの?
と、思うかもしれませんが、フィット感はとても良いです。
同社の軽量モデル、STEALTHの動画にフィッティングの様子が映っています。
ちなみにSTEALTHのジャパンフィットは気持ち良いくらい入りませんでした。
被った姿もバカにしか見えなかった。
あれはマジで酷かった。
2度と被るまい。
動画では「ONE SIZE FITS ALL」と出ていますが、それは嘘です。
嘘つき!!
嘘つきいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!
本当はSTEALTHが欲しかった…!!
こちらの黄色いストラップは上下に移動するので、ご自身に最適なポジションを見つけて下さい。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/IMG_8643.jpg)
デカ頭にとってはアゴ紐の長さも重要です。
正直、これはギリギリでした。
「俺は顔がデカいし長いぜ!!」
そんな豪傑は試着時に必ずアゴ紐を締めて下さい。
被って満足するのは気が早いです。
アゴ紐で首締めの刑が待っている事もあるのです。
デカ頭はアゴ紐を締めるまでがヘルメット選びなのです。
私が入ったので、たぶん大丈夫だと思うのですが、試着の際は必ずご確認下さい。
アゴ部分には取り外し可能な柔らかパッド付き。
二重アゴにストラップが食い込まないという、中年に優しい造りです。
選挙権以外は何の権利も与えられない中年にも優しいのがグリベルなのです。
ヘッドランプもバシッと装着可能。
写真のヘッドランプはマイルストーンのMS-G1です。
ヘルメット&ヘッドランプの男らしい組み合わせにムラムラするのは私だけでは無いはずです。
着用感
それではデカ頭の着用感をどうぞ
頭周は61.5cmになります。かわいそう。
現場監督に怒られた職人みたいな顔になってますが、キツくないヘルメットが初めてなので感動しているそうです。
横からです。
「乗ってる感」
が大変強い仕上がりですが、私にしては上出来じゃないでしょうか。
最強伝説黒沢に似ています。
独身男子は必ず読んで下さい。
えぐられます。
帽子の上から被ってみました。
なんという事でしょう…!!
それでもキツくないのです…!!
今、全てのデカ頭の人々が
「そんなバカな…!!」
「嘘を言うな…!!」
と、驚いている事でしょう。
もう一度言います。
帽子の上から被ってもキツくないのです…!!
君は今、奇跡の目撃者…!!
もちろん、ビーニーの上からも…!!
余裕です…!!
ビーニーの上からヘルメットが被れなかったせいで雪山のハードルートに行けなかったアナタ。
コレでもう大丈夫です。
思う存分、凍傷になってきて下さい。
私も今年の冬はヘルメットを被ってコタツでNetflixを見ます。
フィールドにて
実際に被って登ってみました。
今回は八ヶ岳の真教寺尾根〜赤岳〜県界尾根の周回ルートをチョイス。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/IMG_8695.jpg)
珍道中は来週お届けするとして、鎖場が連続する、なかなかピリッとしたルートでした。
「大した事はなかった」とか「初心者でも問題ないレベル」
みたいな、ジャンダルムおじさん風のカッコいいセリフを言いたいんですが、普通に怖かったです。
素直が一番。
県界尾根の一部が田中みな実レベルのいやらしさでした。
江藤愛アナが好きです。
着用時間は全部で4時間程でしょうか。
全体的にフィット感が良く、行動中も大きなストレスは感じませんでした。
決して軽くは無い重量を心配していたのですが、ほとんど気になりませんでした。
バックパックと同じでフィット感が良いと軽く感じるのかと。
ただ、自分はバイクのクソ重いヘルメットに慣れているので少しバイアスが掛かっているかもしれません。
少し気になった点が2点ありました。
1点目はヘルメットの重心の問題です。
若干、前側が重いのか、下を向いた時に少し前にズレる感じがありました。
フィット感悪いのかよ!笑
いえ、決してフィット感が悪いわけでは無いのです。
ただ、時折ズルッと行くタイミングがありまして…。
もしかすると、私の頭の形状のせいなのかもしれません。
BBGユーザーでサラマンダー2.0をお持ちの皆さんはどうでしょうか?笑
結果的に、帽子の上から被るとツバで止まってズレなくなったので、さほど気にはなりませんでした。
もう一度言いますが、フィット感は良いんですよ笑
2点目は通気性。
この日はかなり暑く、滝汗状態でした。
お世辞にも通気性が良いとは言えないサラマンダーのベンチレーション。
イキって太陽光を吸収しやすい黒をチョイスしたのも原因だったのかもしれません。
大人しく黄色をチョイスして黒沢として最強伝説を後世に残せばよかったのです。
ただ、冬季はベンチレーションが少ない方が暖かいので、使用環境によって評価は変わってきそうです。
真夏はちょっと不快かもな…。
ちなみにシェルを着て、ヘルメット対応のフードを被りましたが、全く問題ありませんでした。
嘘です。
デカ頭には少しだけ窮屈でした。
許容範囲の窮屈感でした。
まとめ
それではサラマンダー2.0についてまとめます。
ここがイイね!
- デカ頭対応!(〜63cmは余裕のはず)
- シェルがしっかりしているので耐久性が高い
- 登山用ヘルメットの中では価格が手頃
ここがもう少し!
- ちょっと重め
- 頭頂部以外のプロテクションはあまり期待できなそう
- 通気性は良くない
- 頭が小さい人には大きかも?
個人的にサラマンダーの魅力はサイズ感と耐久性だと感じました。
正直、もっと軽量で機能的に優れたヘルメットはあります。
ですが、ヘルメットはちゃんと被れてナンボ。
サイズ感の合わないヘルメットは苦痛なばかりか、安全性にも問題が出てきます。
デカ頭にフィットするヘルメットというだけでも高評価です。
昔ながらのABS樹脂シェルタイプなので耐久性が高く、永く使えそうなのも好印象です。
価格も性能もバランスが良く、登山用ヘルメットの「ベーシック」の一つになりそうな立ち位置のサラマンダー。
何より、頭がデカくて悩んでいた人は是非一度、被ってみて下さい。
ヘルメットコーナーで
「やっと…やっと見つけた…」
と、泣いているサラマンダーを被った人がいたら、優しくハグしてあげて下さい。
デカ頭は君一人じゃない。
共に歩もう。
以上、日本人に合わせた独自のアジアンフィットを採用したモンベルのヘルメットがキツかった男のレビューでした!!
押忍!!