大好物のTRAIL BUMから新作バックパックが登場!!展示会でも異彩を放っていたペラペラザック!!190gのバックパックはどんな使い心地なんでしょう!?実際に使ってみました!!(文・コータロー)
軽いのは当たり前
登山道具の歴史は軽量化の歴史でもある。
日本ではキスリングという重い帆布製のザックから、ナイロン製のフレームザックを経て
超軽量素材を使ったウルトラライト(以下、UL)の現代へ。
最近は大手メーカーも、1kg以下のバックパックが当たり前になってきた。

そんな中、ULハイキングカルチャーを硬派に継承するTRAILBUMから
LISSOME(リサム)という名前のバックパックがリリースされた。
しなやか、柔軟、軽やか、そんな意味を持つLISSOMEという言葉。
見た目はペラペラ、バックパックと言うよりスタッフサックだ。

メーカー公表の重量は190g。
りんご1個分の重量である。
今回は展示会で見て、気になっていたザックのファーストインプレッションをお届けします!!
(注:ULの思想や考え方、注意点はここでは言及しません。各自調べて下さい。SNSでケンカしちゃダメだぞ!!)
各部詳細


容量は25L。
カラーは写真のTEALとCHACOALの2色展開。
どちらも落ち着いた良い色です。
価格は税込¥16,500円なり。

メーカー公式の重量は190g。
だがしかし!!実測は167g!!
なんと23gも軽い!!


実はチェストストラップが付属しているのだ。
コイツが実測18g。
本体167g +チェストストラップ18g=185gとなります。
それでもメーカー公表値より軽いのはさすが。

TRAILBUMのザックの中では最軽量モデル。
サイズ感は同社のFABとほぼ同じだが重量は170g違います。

軽量化の秘密はこの素材。
超薄手の2.4ozナイロン生地を使用。
想像できない人はPatagoniaのウインドシェル、フーディニJKTを想像して下さい。
アレより少しだけ厚みを感じる手触りです。ホントです。極薄です。

パッキングが雑だと、しっかり反映されるので注意。
色んな意味でシビア、でもパッキングは上手くなるかもしれません。

原点回帰でロールマットを中に入れるのが良いかもしれません。

背面ポケットはタープやシェルターが入るサイズ感。
この時はLOCUSGEAR /Khufu Tyvekが入ってます。

横から見るとこのくらい膨らみます。
入れすぎ注意。
BUMMERやSTEADYに付いていたサイドストラップは省略されてます。


生地の薄さにも驚きますが、ショルダーの薄さもビックリ、ペラペラです。
極薄生地の中にはBIGカツくらいの薄さのクッション素材が入ってます。

薄くても、幅はしっかりあるショルダー。
iPhoneを少し細くしたくらいのサイズ感。
背負い心地は後ほど。

テープも1.5cmと細い物を使っています。

ブランドロゴはこれだけ!
さりげねぇ!!
TRAILBUMのこういう所が大好きです。

左右にあるボトルポケットには500mlのペットボトルが2本が入ります。

ナルゲンの1Lボトルも入ります。

けっこう膨らむので薄手のジャケットなんかも入ります。
入り口はゴムですが、生地に伸縮性がないので入れすぎ注意。

底には水抜き穴があります。
釣りで水没した経験がある人はこのありがたみがわかると思います。
ええ、わかります。

ちなみに背面ポケットの底部分にも水抜き穴があります。


グレーのループが各所にあり〼。
細引やバンジーコードを通し放題。


LUNA PROJECT/Back Air Mesh Padも良い感じに装着できます。
写真はXSサイズ、実測71gです。
レビューはコチラ。
LUNA®︎ PROJECT / Back Air Mesh Pad
フィールドテスト
それでは実際に使ってみましょう!!
最近、雨ばかりですね…。
雨予報の切れ間になんとかテストして来ました。

装備はテント泊装備を想定して、水込みで約6kgに設定しました。
ULガチ勢の皆さんに及びませんが、自分なりに余計なモノは省いた装備です。
ちなみに、クッカー写し忘れ、マットは間違えてハードコアマット持ってきちゃいました。
とりあえず、ご参考までに。

背負ってみた感想としては
「ちょっとレベルが違う軽さ」でした。
私は同社のBUMMERを愛用しているので、ある程度軽い装備の山行には慣れているのですが
25Lという容量もあり、余計な物はそもそも入れるスペースがありません。
それが功を奏したのか、本当に軽い。

先日の鳳凰三山ではフレーム入りのヘビーなバックパックを背負いました。
アレが体感として影響しているのかもしれません笑

薄くて幅広のショルダーはとても背負い心地が良いです。
高い位置で背負うので、トレランザックに似たフィット感を感じます。
薄くて柔らかいショルダーが身体の曲線に馴染むのです。

注意点として、私はTRAIL BUMのバックパックは何を背負っても相性が良いです。
ですので、背負い心地の感想としては少しバイアスが掛かっていると思って下さい。
私と同じようにTRAIL BUMのバックパックが合う人は、LISSOMEも気持ち良く背負えると思います。

低山で短時間の使用だったので、この日は大きなデメリットを感じませんでした。
が、一点!
多くのUL系のには背面メッシュがありません。
DCF等の水に強い生地なら問題ありませんが、LISSOMEは極薄手のナイロン生地。
汗や水分は簡単にザックに染みます。
パックライナーは必須だと感じました。

私は前もってLUNA PROJECTの後付けメッシュを取り付けていましたが、それでも肌に当たった部分は汗が染みていました。
もう一度言いますが、パックライナーは必須です。

2回目は釣りの時に使用しました。
釣りはゆるい遊びだと思うかもしれませんが、山岳渓流の釣りはハードコアな遊びです。
私もやるまでは知りませんでした。

この日はAM5:00〜PM15:00まで沢にいたので、休憩時間を除いて9時間ほど背負っていました。
この日は天気が持てば渓泊しようと思っていたので、水と食料と釣り具込みで約7kg。
(雲行きが怪しかったので帰宅、ヘタレですんません)

それでも軽い背負い心地は変わらず、釣行の後半でもストレスを感じる事は無かったです。
コンパクトなサイズで感で、ザックのお尻を岩に擦り付けるような事も無し。
(とは言え、生地強度的に渓流釣りには同社のFABが良いと思う)
昼を過ぎ、そろそろ終わりにしようかと考えていた頃、とんでもない事実に私は気付きました。

なんだコレは!?
ショルダーの下部が波打っているではないか!!

この日は暑く、汗を含んだ生地とショルダーがぐにゃりと変形してしまったのだ。

乾くと元に戻ったが、長期使用でクセ付いてしまう可能性は否定できない。
背負い心地が悪くなったわけでは無いのだが…。
波型に変形してしまったショルダーは見ていて気持ちの良いものではない。

ポジティブに考えるなら、自分の身体に合わせて変形したと言っても良いだろう。
アークテリクスもショルダーと背面が体温で熱成形するシステムを採用している!!
似たようなものだ!!

と、言ったところでこの見た目がダメな人は多いだろう。
「これはちょっと…」
そう思った人はLISSOMEではなくFABを買った方が良いです!!
なんだか、さっきからFABばかりオススメしてますね。

私は最初こそショックを受けたが、背負い心地が変わらないので
「まぁ、いいか」
と、開き直ってしまった。
(そうするしかないのだが)


退渓時は最近の長雨でグズグズの斜面に手こずり、酷い藪漕ぎを強いられた。
今回はテストの為、あえてザックが痛みそうなシチュエーションで使用したが
目立ったダメージはありませんでした。
(とは言え、適材適所でご使用くださ〜い)
まとめ

良かったところ
- 圧倒的な軽さ
- TRAILBUMらしい背負い心地の良さ
- TEALは良い色!!
- 修理も自分でできそうなシンプルな造り
- あまり人と被らなそう!!(個人の感想と願望です)
ここは、うーーーん!!
- ヨレてしまうショルダー
- 少しの水分でも染みる生地
- 用法容量を守って正しくお使い下さい
- 山行中に壊れそうな不安はある(正直者!!)
- 良くも悪くも玄人向けなバックパック
最初、現物を見た時は不安だったが、使ってみると実に良いバックパックである。
なんとなく使う側が「試されている」ような気分になるので、気持ちが引き締まる。
価格も落ち着いているので、我こそはという人は是非、チャレンジしてほしいバックパックです。
ショルダーの件もあるし、荷物は7kg以下にした方がいいと思います!!
またテント泊に行ったら追記しておきますね〜。
あたり前になったUL
TRAILBUMは多くを語らないブランドです。
ですが、私はLISSOMEから強いメッセージを感じました。

軽量な装備が当たり前になり、DCFを使った高価なザックが人気の今だからこそ
「そんな装備で山なんて行けんのかよ?」
そんな風に叩かれ、バカにされていていた頃のULに戻ろうとしているのです。
チープで、ダサくて、1gを削り出す、パンクだった頃のULに戻ろう!!
そう言っているような気がしたのです。

正直、誰にでもオススメできるバックパックではありません。
ですが、この驚くような軽さはぜひ体感してみてほしい。
今、フレーム入りのザックを使っている人なら
このザックにするだけで、1kg軽くなるのである。

今はモンベルでもUL装備が揃えられる時代。
軽い道具での日帰りや、テント泊にチャレンジしやすい時代になっているのです。
LISSOMEに限らず、TRAIL BUMのバックパックは、軽快な旅にピッタリ。
気持ち良い季節に入るので、どんどん歩きましょう!!
押忍!!
