今回は「とあるアイテム」の性能レビューのお話である。
だからといって山や川で現場検証したわけではありません。
まだ我々はベータ版の修正対応などで多忙すぎて全然現場に行けないという本末転倒状態。
なので今回はいささか強引な手法ですが、テスト投稿がてらにサクッとBBG流のアイテムレビューをお送りします。
ぜひ「何のアイテムのレビューなんだ?」と推理しながら読んでみるといいでしょう。
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第一章 クライムオン
僕らのオフィスが入っている施設では、たまに会社の事業内容をプレゼンできるなんて機会をもらえることがある。
プレゼンする相手は、なんだか色んな関係各所のお偉いさんの面々。
県や市のお偉いさんや、大手銀行のプロモーション担当だったりと多岐に渡る重鎮の方々だ。
ここで効果的なプレゼンができれば何かと色んな便宜を図ってくれるかもしれない。
これは我々にとって非常に重要なプレゼンなのである。
そこで我が社の敏腕社長は一計を案じた。
「ここは我々のフォーマルウェアで勝負するのが吉」と判断し、あえてザックを担いだ“全力登山スタイル”でプレゼンに挑む英断を下したのである。
万が一このスタイルで、どスベってしまった日には目も当てられない。
相手は全員スーツ姿の生真面目なお偉いさんばかり。
だからと言って、我々までもがスーツ姿でヘコヘコしててはBBGの名がすたる。
さあ、いざプレゼン会場に向けてクライムオン!
颯爽とITオフィス施設内で高度を稼いでいく敏腕社長。
この姿でエレベーターに乗っているという違和感も半端なく、扉が開いた先に人が待っていて驚かせないことを祈るばかりだ。
やがて目的のプレゼン会場に到達。
しかし約束の時間が近づいても誰一人ここにやって来ない。
そう、敏腕社長はプレゼン会場の場所を思いっきり間違えていたのである。
いきなりのルートロストで、早くも遭難の雰囲気がプンプンだ。
しかし経験豊富な敏腕社長は慌てない。
落ち着いてGPSで現在地と集合場所をチェックして、リカバリー移動を開始。
遭難した時は、まず何よりも落ち着いて行動することが大切だと数々の登山で学んできた。
しかしこの時点で重鎮の皆さまを待たせているというプレッシャーから、我々の脇汗は滝のごとしだったりする。
フィーリング的には、猛烈に厳しいと評判の山小屋に19時以降に到着しそうだと知った時の脇汗感。
絶対にど叱られるパターンだ。
第二章 登頂アタック
しかし適切なルートファインディングで見事なリカバリーを果たした我々は、ギリギリ許容範囲内の3分遅れで現場に到着。
そしてすかさず、これからの登頂アタックに向けてあえてゴツい冬靴に履き替える敏腕社長。
たとえ現場が雪山だろうと会議室だろうと、絶対にスベって滑落することは許されない。
いつもより入念に紐を縛る。
本当はアイゼンを履いて万全を期したいところだったが、本気で怒られるだろうからさすがにそれはやめたようだ。
そしてついにアタック開始。
会場にはスーツ姿の重鎮の皆様方が入室し、とてつもない緊張感が漂い始める。
そんな中、部屋の奥の光の当たらない場所に、やたらと浮きまくった「全力登山野郎」の姿が確認できる。
違和感ありすぎるこの壮絶な光景。
重い雰囲気の会議室で、こんなアウトローな格好してる奴なんてサラリーマン金太郎以外に見たことがない。
我々としてはこの時、重鎮の方々が全力登山姿の社長の姿を見つけて何かツッコんでくれると見込んでいた。
そしてドッと場の空気が一気に和むというルート計画を立てていた。
しかし重鎮の皆様は、そんな社長の姿を思いっきり“既読スルー”なのである。
まずいぞ。
撮影隊としてこの現場を見守っていた私は、この信じられない状況を目の当たりにしてみるみる脱水状態に。
わずか地上50mくらいの場所なのに、やたらと酸素も薄く感じる。
そんな厳しい環境の中でも、我らの敏腕社長は果敢にアタックスタート。
プレゼン開始とともに「それでは、ここからは正装で行かせていただきます」とザックを担いでその岩壁に取り付いたのだ。
まずい!
信じられないほどの猛烈な失笑の嵐!
会場内に漂う不穏な空気!
敏腕社長は一発目からどスベって真っ逆さまに滑落していった!
それを見ていた私は思わず「ラーーーークッッ!」と叫びそうになった。
しかし彼はピッケルを突き刺し、ギリギリのところで踏ん張って滑落停止。
滑落社長はそのツカミのダダスベリを無かった事にするべく、すかさずプロジェクターでBBG予告動画を再生してその場を乗り切ろうとする。
汗だくになって呆然と動画を眺めるザック担ぎ男。
しかし動画を流したところでブリザードと化した会場の空気は一切温まることなく、動画が終わっても拍手すらなく淡々とした空気だけが漂う。
もはや事態は凍傷一直線。
それでもBBGへの熱い思いを武器に、情熱トークで一気に盛り返す豪腕社長。
間の抜けたこの見た目とは裏腹に、素晴らしいプレゼンクライムが展開していくのである。
そもそも普通の格好で普通にアタックしていた方が傷口は浅かった気もするが、男たるもの傷だらけで登頂を果たしてこそロマンがあるというものだ。
もはや周りも本人も一切この格好に触れることなく、粛々とプレゼンは続いていく。
やがて始まった質疑応答コーナーの模様などは、登山資金欲しさに何も考えずに闇金の事務所にやって来てしまった世間知らずの若手クライマーそのものの絵面である。
しかしそんな質疑応答ですら、彼はこの格好のくせに大真面目に「県の観光に寄与できたらと思ってます。」などと堂々と言ってのける。
一度大スベリして退路を断たれた彼に、もはや怖いものなど存在しないのである。
やがてプレゼン時間を完走して無事にアタックを成功させた敏腕社長は、軽く心に傷は負ったものの無事に生還下山。
あの厳しい核心部に最悪な状態で突入した時には絶対に死んだと思った。
全身から嫌な汗を大放出し、同時にエクトプラズムまで吐き出し尽くした社長はもはや放心状態。
やりきった男の顔には、美しい夕日の光が降り注いでいた。
第三章 アイテム紹介
で、結局何のレビューだったんだという話に戻ろう。
厳しいアタックを終え、オフィスに帰っておもむろにハードシェルを脱ぐ熱血社長。
その胸元から脇にかけて、やはり猛烈に汗だくになっていた。
しかし社長はこのプレゼンに向けて、しっかりと「メリノウール素材」のアンダーウェアをチョイスしていたのだ。
お陰で彼はあの厳しい環境下を、一切の汗冷えをせずに乗り切ったのである。
これがもし綿100%の肌着だったとしたら生還は不可能だったに違いない。
彼もボソリと「メリノ着てて本当に良かった…」と、その素材のありがたみを静かに噛み締めていた。
まさに九死に一生スペシャルである。
BBG編集部としては、厳しい環境での登頂アタック、もしくは大事なプレゼンの時はメリノウール素材のアンダーウェアをおすすめしたい。
ということで、今回滑落社長が着用していたモデルに近いアイテムを紹介しよう。
Rabの「Merino +™ 120 Long Sleeve Tee」でございます。
これであなたも明日から山や会議で汗冷え知らず。
恋人や奥さんに浮気がバレた時などの厳しい状況下での使用もいいでしょう。
せっかくなんで、メリノウール素材のベースレイヤーも以下をクリックしてチェックしてみると良い。
好きなブランドにチェックして絞り込んで比較しちゃってみてほしい。(比較機能使う場合はサインインしてね)
まだバグ対策追いついてないから、ページ左側の項目の乱立が凄まじいですね。
まだベータ版なんで見て見ぬ振りしてね。
という、役に立つか立たないかのアイテムレビューでした。
メリノウールのアンダーウェア着て、みなさんも果敢に人生のブリザードを乗り切ってみてはいかがでしょうか?
ご清聴ありがとうございました。