ロードランニングだけでなくトレイルランニングでも厚底が台頭する中、一昨年再上陸した英国発ベアフットシューズ[VIVOBAREFOOT](ビボベアフット)。販売店が限定され、どこか謎のベールに包まれたこのメーカー。10年前VIVOに一度恋して離れて未練タラタラだったスケがお送りします。(文:スケさん)
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~再会~
ここに1足のボロボロに履きつぶしたシューズがあります。
VIVOBAREFOOTの初期モデルULTRAです。
約10年前、登山もトレランも知らず
革靴・スニーカー収集に狂っていた頃
ZOZOTOWNでアホみたいな割引価格で見つけ購入。
そのペラッペラのアウトソールに見た目も履き心地も衝撃を受けました。
丈夫で気に入って履いていたのですが
ある日を境に、パタリと見掛けなくなりました。
当時の代理店が取り扱いをやめたのでしょう。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/4FE7E7F8-977A-4339-A4A7-CED1DEE89F9E-e1642173918691.jpeg)
以後、オークションサイト等で状態の良いものを探しては購入。
アウトソールに穴が開きそうになるまで履き続けて約10年。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/4A8D1B17-E4E9-495C-B2A1-2832D47004AD-e1642173196404.jpeg)
日本国内で取り扱い開始(スケの中では再開)の一報を受けます。
取り扱い店舗であるムーンライトギアさんでVIVOを見た瞬間
同窓会で当時付き合ってた彼女に再会したよう気持ちが甦り。
LALALA LOVE SONGイントロが脳内無限ループ♪
速攻で連れて帰りました。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/96E77CC8-9B5A-460C-83AE-ECFEB7A63A8E-e1642174052590.jpeg)
その後、新たに2足を追加購入しました。
VIVOBAREFOOTとは
2003年にイギリスで誕生したシューズメーカー。
詳細は公式HPを確認下さい。
足本来の機能性を最大限に引き出すため
クッション・サポート機能は最低限。
ベアフットシューズと呼ばれるジャンルです。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/C830E0DA-F002-4512-AD3A-2007C64A91D6-e1642173370131.jpeg)
同ジャンルだと、ルナサンダルや、XEROSHOES。
XEROSHOESでは、PRIOやメサトレイルとかも近いコンセプトを持つシューズです。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/47652F70-A8E2-4A77-957F-048A0FCEE7DE.jpeg)
VIVOは環境への配慮・ベアフットである意義・生産者へのサポート等
シューズ生産・販売を通して色々と情報発信をしています。
BBGでは履き心地や使い勝手等
純粋にシューズとしての機能を見ていきたいと思います。
が、しかし
スケの琴線に引っかかった所があります。それは
本国ではrevivoという専用サイトで
シューズのリペア(ソール交換・修理)して再販体制を作っていること。
リペアされたシューズは定価の6~7割程度の値段で販売されています。
シューズメーカーでここまで自社製品の再販体制を整えている会社を僕は知らないです。
気に入ったシューズを長く愛用したい性癖のあるスケは、
この取り組みには大変興味を持ちました。
日本にも配送対応しているようなので今度頼んでみようかと思います。
国内展開について
国内代理店は昨年末半反響多かったOMMの主催でもお馴染みのNOMADICSさん。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/a821238123ed83fe361f9877aa12cd3a-e1642176765393.jpeg)
きっかけは、英国OMM本社の人がVIVO履いててなんですかその靴?と、なり。
紆余曲折経てノマディクスさんが取り扱いに至ったそうです。
出来ないよTOGA
こちらの動画をご覧ください。皆さんコレできますか?
TOE-GA(トーガ)をやってみよう – Vivobarefoot JAPAN
TOE-GAは足の指のエクササイズ。
すけは半年経った今でも、左足がうまく動きません(笑)
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/a0315f4303b569eb66f2289563eb3445-e1642177554606.jpeg)
VIVOVBAREFOOTのサイトには他にも足本来の感覚を取り戻すためのハウツー動画や記事が沢山あります。
又、製品紹介だけでなく、VIVOが行っている社会活動や
足が本来持ってる機能に関連する情報も掲載されています。
社会現象にもなったベストセラー
「BORN TO RUN」の作者
クリストファー・マクドゥーガルさんも出演してる動画はこちらです。
VIVOを初めて履く方へ
VIVOはインソールが取り外せるモデルが多いです。
初めてVIVO履く人はインソールを入れたまま
近所を散歩する事から始めるのをお勧めします。
どんな小さい凹凸、段差も足裏からビンビン伝わります。
点字ブロックも大変刺激的。
トレイルに行かずとも、街中は刺激に溢れていると実感、痛感します。
まさにコンクリートジャングル。
履き初めの頃、僕は階段をつま先で登ろうしてズッコケました。
踏ん張れなかったんです。
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VIVOで初めて走った翌日、脹脛と足指の付け根が激しい筋肉痛になりました。
甘やかされていた筋肉達がビンビン刺激を受けたのです。
最初から走ることはお勧めしません。
が、ドMなBBGメイトの皆さんに判断はお任せします(笑)
紹介モデル・テストシチュエーション
紹介モデル
VIVOのシューズは
アウトドア・アクティブ・エブリデイの3ジャンルに分けられています。
今回はアウトドアから2種。
PRIMUS TRAIL FG
PRIMUS TRAIL SG
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/03A16AD4-B3D6-48B7-9B4E-B5DC5519F5A6-e1642182345431.jpeg)
エブリティから以下1種。
RaⅡ
以上の3モデルを紹介します。
サイズ感
サイズ感の目安は足の実測+0.5〜1.0を推奨しているようです。
理由は履き続けていると足指が広がるから。
実測25.0cmのスケが選んだサイズは、
FGとRaⅡは41(26.9cm)
SGは42(27.6cm)です。
SGは41サイズが売り切れており、42しか選択肢が無かった為です。
[PRIMUS TRAIL FG] サイズ41
[RaⅡ] サイズ41
[PRIMUS TRAIL SG2] サイズ42
履いた印象としては、41と42では足長だけでなく、甲周りも一回り大きくなる印象でした。
若干甲は低めだと感じました。(勿論インソールを抜いた分だけ甲部分には余裕ができます。)
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/FC216BE0-D379-4C4B-8771-5B696FEA120D-e1642182581879.jpeg)
テストシチュエーション
以下のシチュエーションで半年間ほぼ毎日VIVOを履いて試してみました。
街中(平日の通勤・仕事中)
週末はトレイル(高尾・奥多摩・小田原等)
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/C51D0ED5-7A35-4BB1-AEDA-A8CDAE324CFE-e1642183075499.jpeg)
PRIMUS TRAIL FG
価格 19,800円
製品説明
耐久性と柔軟性を組み合わせたPrimus Trail FGは、再生PETを使用した高耐久素材で作られ、軽量で通気性がよく、動きやすいビーガンシューズです。薄くても硬めのファームグラウンド(FG)アウトソールは、トレイルや岩場で抜群のグリップ力を発揮します。(公式HPより引用)
重量:本体(253g)
インソール(15g)
イイね!:ロードもトレイルも両方いける。
もうちょい!:ソールの耐久性。すぐに減る。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/E17A695D-92A9-4AB6-83D2-CBE32B91C059-e1642183746125.jpeg)
[スケコメント]
新生VIVOで最初に購入したのがこれ。
現在は後継機種PRIMUS TRAIL FG2が手に入ります。
トレイルでもロードでもクセなく使えるモデル。
靴紐はサロモンみたいな結ばずにプラパーツで固定する仕様。
通気性抜群ですが、ソールが削れやすいようで踵、母指球あたりが薄くなってきました。
インソールを外してビンビンモードにする時もありますが、トレイルで使用するときはインソールを入れてます。
グリップは最低限。
粘土質のトレイル、濡れた木段、木の根等、滑りそうだな?
と、思うところは全て滑ります笑
後継モデルの商品ページになります。
プライマストレイル II FG メンズ – Vivobarefoot JAPAN
PRIMUS TRAIL SG
価格 19,800円
製品説明
ぬかるみも岩場もしっかり掴む 足を第一に考えたトレイルシューズ。
踏み固められたトレイルから飛び出そう。レザーを使わずリサイクル素材で作られたPrimus Trail II SGは、もっとワイルドに自然を探索したい人に最適です。ソールには泥や瓦礫の上でもしっかりグリップするソフトグラウンド(SG)ラグを、そして水はけがよく乾きやすいメッシュアッパーを採用しました。もっと野生を感じ、自然とのつながりを取り戻しましょう。(yosemitestoreさんHPより引用)
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/D382D680-4845-441C-BB8B-F96326CCFFC9-e1642185953953.jpeg)
重量:本体(279g)
重量インソール(28g)
イイね!:ぬかるんだ地面に刺さる深いラグ。通気性良好。
もうちょい!:思ったよりもソールが滑る。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/56B75B0E-C5EC-4FA1-9DF5-E72207749309-e1642186980169.jpeg)
[スケコメント]
スパイクのようなラグをもったSG。
ぬかるんだ地面等もしっかりグリップしてくれます。
ただ、粘土質の硬い地面は苦手。
意外だったのはラグの高さがクッションになり、インソール外したビンビンモードでもFGよりも柔らかい履き心地でした。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/AA74A0C4-4D96-43F0-9126-B705152C7DB1-e1642187010886.jpeg)
公式サイト含め完売しております。
※SGは今後展開がなくなるそうです。(本国サイトでもSGは掲載がありません。)
RaⅡ
価格 19,800円
製品説明
Ra II はスタイリッシュなオックスフォード・レースアップのベアフットシューズです。エチオピアの小規模農家で飼育された牛の皮革、Wild Hideレザーを使用。彼らが健康に生きた証しとも言える放牧ならではの傷があります。軽くて柔らか、通気性も抜群。仕事モードから遊びモードにすばやく切り替えたい人に。極薄ソールのベアフットの自由さとスマート・カジュアルの両方をブレンドした理想的なシューズです。(公式HPより引用)
重量:本体
インソール(16g)表面にコルクが貼られてます。
イイね!:柔らかいレザーで履き心地良好。
かっちり目の格好にも合わせやすい。
見た目以上にソールが滑りにくい。実は3モデル中一番軽い。
もうちょい!:ソールが削れやすい。
革製だけに通気性は他2モデルに比べると劣る。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/316D377E-68BB-452B-9579-C047AC0BA8D7-e1642186770843.jpeg)
[スケコメント]
なんだかんだ3モデル中一番履いています。
アッパーにPittards®社のアフリカンレザーを使用しており、最初から傷や皺が入っていますが、履けばどうせ傷が付くので気になりません。
保有している3モデルの中では一番ソールが薄く感じます。
履く回数を重ねるほど足に馴染んでくる感覚はレザーならでは。
取り外しできるインソールの表面にはコルク、本体中敷き部分はレザー(ヌメ革)となっていて、足裏感覚もとても良いです。
アッパーはミンクオイルやラナパーで手入れをしてあげると、良い感じに光沢が出ます。
かつて革靴を溺愛していたスケにはエイジングも楽しめるモデル。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/6BEAAE63-AA61-4DCD-ABB9-87FEBF6FE274-e1642185987620.jpeg)
Ra II メンズ – Vivobarefoot JAPAN
3モデル共通してのいいね・もうちょい
ココがイイね!
- 耐久性(加水分解要素のあるミッドソールがないので長く履けそう)。
- 足裏、特に指先の感覚が半強制的に敏感になるし、今まで使っていなかった部位(足指)が鍛えられる。
- その結果、踏ん張りが効くようになる。
- インソールの有無で接地感覚の感度を調節できる。
ここがもうちょい!
- 実物を見れる場所が少ない。(国内8店舗のみ)
- モデルによってはソールが減りやすい。
- 修理やREVIVOを国内でも利用できる体制にしてほしい。
こんな人にお勧め!
- ベアフット系サンダル愛用者。
- 冬のベアフットトレーニングに。
- 外反母趾や足幅広めでシューズ選びに悩んでいる方。
- 足裏感覚を鍛えたい人。
半年間履き続けてみて・まとめ
身体の変化として個人的に感じた変化をまとめます。
・足指の間隔が広がり、横幅の狭い靴が窮屈に感じるようになった。
・通勤中いつも脹脛が張って疲れやすかったが、軽減された。
・当初出ていたつま先の筋肉痛が少なくなった。
・トレイルでは足の置き方に気を付けて走る・歩くようになった。(VIVOで尖ったところへの勢いをつけた着地は拷問)
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/9D0110CE-90AB-4A6C-8746-FCAF710E2CD5-e1642187039413.jpeg)
正直、着地には気を使うので集中力が必要です。
ですので、ロングのランをする時は普通のトレイルシューズを履いてます。
10キロ前後のロードを走る時や2~3時間でのトレイルランは地足を鍛える用途で積極的に使用しています。
今の時期は寒くてルナサンダル等のベアフットサンダルが履けないのでオススメです。
正直、VIVOを履いたことで劇的にトレイルの登り下りが上手く、速くはなっていないと思います涙
ですが、足指の間隔を以前より感じるようになりましたし
踏ん張りが効くようになった気がします。
何より、VIVOを履くと地面の感覚を感じながら走れて本当に面白いんです。
ベアフット系のシューズは、長期間、日常的に履いてこそ
変化を感じることが出来ると思います。
間違った使い方をすれば、怪我の元にもなりかねないベアフットシューズ。
取扱店が少ないのは残念ですが
ベアフット、そしてVIVOの考え方を正しく伝える為なんだと思います。
トレッキングシューズタイプのモデルは僕はまだ試せていませんが
InstagramでGEAR OF THE YEAR2021の投稿募集した際に
VIVOを挙げていた方が複数名いらっしゃったかと思います。
もし履き心地等ご存知でしたら感想教えてください!
今年の抱負
昨年冒頭、年始の目標に「滑らない!躓かない!コケない!」としていましたが
2022年は
「滑らない!躓かない!コケない!もう破かない!」
にします。
![](https://bbg-mountain.com/wp/wp-content/uploads/2022/01/F8434AB9-6909-40B7-9066-95B27BA984BA-e1642188428625.jpeg)
今年は何も破かない絶対っ!!第2第3のスケボンヌを作ってたまるかっ!
それでは皆さん、今年も長文駄文多めですが何卒よろしくお願いします!
押忍!!