行ってきましたOMM!今回の記事はOMM初心者のOMM初心者によるOMM初心者の為の参戦記!!トレイルランナーがメインの大会だと思ったら大間違い!!ハイカーも120%楽しめる大会!!そう、山好きなら誰でも楽しめる大会でした!!百聞は一見にしかず!!どうぞ!!(文・コータロー)
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仮眠
なんでだよ!!
どうしてだよおぉぉぉぉぉぉぉ!!
OMM前日の夜、私は藤原竜也のごとく叫んでいた。
仮眠のつもりがガッツリ寝坊してしまったのだ。
仕事でもプライベートでも遅刻なんてほとんどした事無いのに!!
バディの若旦那との集合場所は神奈川の小田原駅。
集合時間に間に合う電車はおろか…!!
小田原行きの電車も…!!
もうないのだ…!!
バカバカバカ!!俺のバカ!!
人はパニックになると予想外の行動に出る。
私は家でスリッパとして履いているサンダルで飛び出していた。
大通りに出てタクシーを捕まえると駅まで飛ばしてもらう。
「できれば急ぎでお願いできますか!?」
なんて、初めて言ったよ笑
敏腕ドライバーさんのお陰もあり、音速で駅に到着!!
なんとかタイミング良く来た電車に飛び乗る!!
それは神奈川の本厚木駅までの終電だった。
本厚木は小田原から約30kmの場所。
決して近くは無いが、若旦那に迎えに来てもらった。
若、すいませんでした!!
そもそもなぜ前日入りするのか?
今回の開催地は山梨県の本栖湖。
関東からは比較的アクセスしやすい場所だが、問題はスタート時間の早さだった。
我々のスタート時間は8時。
駐車場からスタート地点までは距離があり、30分は歩くそうなのだ。
本栖湖がある富士山周辺は観光地。キャンプ場も沢山ある。
緊急事態宣言も明け、早朝から渋滞予想も出ていた。
準備、エントリー、スタート地点までの移動、もろもろの時間を考えると、前日入りしていた方が安全だという事になったのだ。
そんな大事な前日に遅刻するとは…。
何はともあれ、これで会場に行ける…。
OMM開始前からなんとも不安なスタートである。
洗礼
AM3:00
会場の駐車場に到着。
まだ朝までは時間がある。少し仮眠する事にした。
ここ数日は暖かい日が続いていたが、さすがに富士山の麓は寒い。
気温は3℃。
実はこの場所はすでに標高が1000m近くあるのだ。
若は寝袋、私はBivyに潜り込んで日の出を待つ。
AM6:00
起床した我々は朝食を食べたり必要書類を書いたり。
準備が整ったので受付に向かう事にした。
駐車場と受付がある場所は廃校になった上九一色中学校。
ここの体育館が受付場所となっていた。
色々な人から聞いていたが、OMMのトイレは大混雑!!
驚くのはまだ早い。むしろココじゃない笑
仮設トイレの中に入ると目の前に地獄絵図が広がっている笑
一番多いトラブルは「水が流れない」だと思う。
運悪く水が流れないトイレに当たってしまった人の絶望は計り知れない。
自分の残留物を残したまま、並んでいる次の人にチェンジするのだ…。
ある人は申し訳なさそうに次の人に謝り、ある人は逃げるように去って行く…。
次に使う人の絶望は言わずもがなである…。
そう、「洗礼」とも「便所ガチャ」とも言える世界が広がっているのだ笑
もう戦いは始まっているのかもしれない…。
ちなみに慣れている人はペットボトルやプラティパスに水を入れてトイレに持参していて「なるほどなー」と、感心してしまった。
スタート
体育館で受付を済ませたらスタート地点へ移動する。
「8時スタートの人はスタート地点に向かってくださーい!!」
みたいなアナウンス等は特に無いので(ありました?ないよね?)自主的に向かう。
今回、OMMが初めての若と自分は「ああ、そーなんだ!」
と、いう事が何度かあった。
事前に調べなかったのが悪いんですけどね笑
我々同様、競技が始まってからOMMのルールに色々と気がついた初心者は多いのではないでしょうか?
案内に沿って進んでいくと本栖湖に到着。
「よってけし」という甲州弁の看板がお出迎え。
参加者のスタイルはさまざま。
15L程度のザックの人もいれば、60Lのザックを背負っている人もいる。
短パンのランナー全開の人もいれば、ゲイター&重登山靴の人もいる。
ザックは圧倒的にOMMのclassicシリーズを使っている人が多かった。
しばらく歩くと本栖湖が見えてきた。
朝日で湖面はキラキラと輝き、雲一つない空を映していた。
程なくしてキャンプ場に到着。
どうやらここが本日のスタート地点&キャンプ地になるようだ。
だいぶ終盤な感じはするが、富士山周辺はまだまだ紅葉が楽しめる。
昨晩は氷点下まで下がったようだ。水溜りは凍っていた…。
今日の夜もすげー寒そう…!!
スタート地点。もうすでに先行組がスタートしていた。
ウェーブスタート方式なので一列ごとにスタートする。
地図はスタート直前まで見れないので、どんな場所にポイントがあるのかわからない。
そもそも初心者の我々には何が何やらさっぱりわからない笑
OMMの地図
ここでOMMの地図について解説したいと思う。
OMMには大きく二つのカテゴリー、競技種目がある。
- ストレート(決められたポイントを順番に取って進む)
- スコア(どのポイントをどの順番で取るかは自由)
この大きな二つのカテゴリーから、距離や行動時間で細分化される感じだ。
我々が出たのはスコアロング。
つまり、自分たちが決めたルートで自由にポイントを取ってOK。
行動時間は長め。(DAY1/7時間・DAY2/6時間)
なので、今回の記事は「スコア」カテゴリーの話になります。
ストレートはまた少し違うと思うのですが、ベースは同じだと思いますのでご参考までに!!
地図にはあらかじめ磁北線が引いてあります。
磁北線がわからない人はググってね笑
今回の縮尺は1:25000。
欄外にも色々と書いてあり、かなり情報量が多い。
最初からジップロック的な袋に入っているのでマップケースは必要無いと思いました。
渡されてまず確認するのは自分の居場所。つまりスタート地点。
△のマークがスタート地点。
◯がポイントがある場所。
◎がゴールの場所。
ありました、三角の記号。スタート時はここにいるって事です。
赤い斜線のエリアは立ち入り禁止ゾーン。
つまりこの地図だと、スタートしてから地図上の左側にしか行けないという事です。
他にも地図上には色々な記号が書いてあるが、その記号も全てわかるように解説されている。
地理院地図のような超シンプルな地図を渡されると思っていたので少し拍子抜けしてしまった。
これはポイントがある場所。
ほんの少しだけヒントが書いてある。
注意点は、各ポイントに制限時間が設けられていること。
「ここは後でいいよね」なんて後回しにしていると、タイムオーバーでポイントが取れなくなる可能性もある。
ええ、もちろん我々は失敗しました笑
スコアロングの1日目の制限時間は7時間。
8時スタートの我々は15時までにゴールしなければいけない。
そして、最大の注意点は
ゴール時間に1分遅れると5点の減点があること。
OMMでは10ポイント獲得するのもかなり大変!!
たった1分のオーバーで5ポイントも減点されるのはたまらんですよ!!
私は事前にシムちゃんから
「ゴールに遅れるのだけはシャベーんで絶対しない方がいいっす!!」
「たっぷり時間が残ってても無理は禁物っす!!」
と、何度も言われていた。
全ての人に当てはまるわけではないが、OMM初心者はゴールに遅れないコース組みをするのもアリかと思います。
実際に我々はゴールに遅れないルートを考えて動きました。
今回は正解だったと思います。
よくショップでOMM講習をやってるじゃないですか?
あれはコンパスの使い方とかを教えてくれる講習なんだろうな〜?
と、思ってたんですが、OMM当日の流れや、ルート設定のポイント、OMMあるあるの注意点なんかを教えてくれるんだと思います。
もちろん装備についても。
今回のOMM特集記事が少しでも参考になれば幸いなんですが、ショップの説明会に参加するのもオススメです!!
きっとメチャクチャ参考になるはず!!
私は「出ておけばよかった…」と、強く思いました笑
その位、経験値が獲得ポイントを左右するな。と、思ったのです。
DAY1
はい、そんなこんなでDAY1がスタート!!
地図を渡されて、まずは作戦会議!!
と、言いたいところだが私も若もバッキバキの初心者!!
OMM LITEにも出たことがないOMM童貞!!
いきなり地図を渡されて「スタート!!」と言われたところで頭が真っ白である!!笑
とりあえず地図を見てみると、本栖湖の周りを囲むようにトレイルがある。
そのトレイル上にポイントが点在。
とりあえずそこを取っていこうと言う話になった。
左側や上のエリアはぐちゃぐちゃしててナビゲーションに強くないと無理だ!!
つまり、今の俺らには無理だ!!笑
気持ち良いくらい高得点ゾーンをスパッと諦めて歩き出した。
実際、多くの人がこの「本栖湖周回ルート」をとったみたいです。
最初に向かったのはこのBC(10)というポイント。10点だ。
湖の周りの道路から少し入った所にあるみたい。
レースだから走る人も多い!!
私は今回、全く走る気がなかった。
CEOが言うには、スコアカテゴリーは走れば良いってもんでもないらしいのだ。
だが、若旦那は「少し走りましょうか!?」
と、早速キラーパスを出してきた!!
場の空気に呑まれやがって…!!笑
「まだ始まったばかりなのに殺す気かよ!!」
経験上、イキった初心者は必ず痛い目にあう笑
皆さんもインスタの最初の頃の投稿とか、イキリ倒してるでしょ!?黒歴史!!笑
落ち着こう…!!先は長いんだ…!!
バキバキに勃起した若を落ち着かせてBCへと向かう。
スタートから近いポイントはみんな殺到する。
正直ナビもクソも無く到着。
BCはサクッと見つけて10ポイント獲得。
勘違い
次はBCからさほど遠くないAD(40)へ向かう。
あったあった!
思ってたより近いねー!!
若がダッシュで取りに行く!!
実はコレ、完全に間違い笑
この時、我々は全ての出場者が同じポイントが書かれた地図を渡されている。
そう思っていました笑
平和ボケかよ!!笑
全然違うのです!!
渡される地図のポイントはカテゴリーによって違うのです!!
この、素人が!!笑
さっき取ったポイントは全然ADじゃなかったんです。
DJとかそんな感じの記号でした笑
「意外と近かったねぇ」
「山に入ると地図の縮尺変わるのかなぁ?」
と、アホな会話をしながら次のポイントに向かう野生のアホが二匹。
ところが、やはり違和感と疑問が残る…。
「やっぱ、おかしくね…?」
そう気が付いたのは、随分と進んだ後だった笑
なるほど、そう言う事か…。
早く言ってよOMM…!!
情報収集を怠った自分達が悪いのだが、完全に出鼻を挫かれた。
やっとルールを理解した我々。
いいのだ。
初心者はトライ&エラーを繰り返しながら進むのだ。
とりあえず、気温も上がってきたのでウェアを脱いで体温を調節する。
気を取り直して挽回しようではないか!!
尾根から急斜面
とりあえず、戻るのもダルいADは捨ててAB(20)を取りに行く事にした。
地図で見た感じ、トレイル上の近くにあるので、そこまで難しくなさそうだ。
紅葉が本当に綺麗だったなー。
また、個人的に訪れたい場所でした。
平日ならほとんど人に会わないんじゃないかな?
この稜線上は地味に急登が続きます。
ジワジワと体力を削られました。
目印が少ないので三角点なんかは見逃せません。
二日間通して、現在地の把握が一番大事だと思いました。
そろそろかなー?なんて言ってるところ。
地図の感じだと稜線から少し外れた所にあるみたい。
どこから下ってポイントを探すか、初心者にはなかなか難しい。
つーことで、ここだ!
と、思った場所からポイントを探して下っていきます。
伝わんないけど、すんげー急斜面!!
木にもたれ掛かりながら捜索します。
これは長い木の枝にデリケートゾーンをヒットした時の画像。
そのまま絶命するかと思ったよね。
ここはなかなか見つかんなかったんだよなー。
どうも下る場所が早すぎたみたい。
一本手前の尾根で下ってしまったんだと思う。
かなり下の方まで探したけど見つからず。
この急斜面を登り返すのはキツかった…。
もう少し進んで、尾根に戻るような感じで捜索すると発見!!
ちゃんと自分達が探しているポイントか確認!!OK!!
少し時間がかかったけど20ポイントゲット!!
鬼の急斜面を登って稜線に出ます。
ポール若
稜線上に戻ると派手に転んだ若旦那!!
ポールに注目!!
今日おろしたてのポールを折ってしまうマサカ!!
完全に「く」の字www
この時の若旦那は本当に悲しそうだった。
「やっぱり四つ折りだと接合部の真ん中に力が掛かって折れやすいから三つ折りのほうがうんたらかんたら…」
と、ポールのウンチクをブツブツ言っていた笑
今回のフィールドは足元に落ち葉が積もっているので、場所によっては滑りやすい。
岩も隠れてたりするので注意が必要だった。
若の身代わりになってくれたポールよ…ありがとう…さようなら…。
展望台
しばらく進むと絶景ポイントに到着。
ここは展望台になっていて軽装の観光客も沢山いた。
OMM参加者も何組か休憩していたのだが
「今年のOMMはのんびりしてるよな〜」
なんて話をしているのが印象的だった。
絶景が見れて管理人も嬉しそう。
さて、次に我々が向かうのはAF(30)だ。
ここもトレイル上にあるから見つけやすそう。
この日のルートはコンパスをほとんど使わなかったなぁ。
すぐに見つかるだろうとズンズン進む。
ホント、考えが甘かったよなー笑
異変に気が付きます。
北西方面、山の内側に入るはずなのに…。
なぜかずーっと右側に本栖湖が見えている…!!笑
間違えた理由はコチラ笑
正解はこのロープを乗り越えていかなければいけません。
普段、山でロープが貼ってある場所には立ち入らない私と若。
「ダメですよ」と言われれば
「はーい」と、素直に言うことを聞く良い子ちゃんです。
甘ったれんじゃねぇ!!
ここはOMMのフィールド!!
地図上に立ち入り禁止と書いていない場所は全てフィールドなのです!!
「なるほどね…」
なんだか二人とも恥ずかしい気持ちになりながらロープを越えてポイントを探す。
どこだどこだと行ったり来たりしながらも発見!!
OMMは地図上のルールに従えば何でもアリ。
AFはそう教えてくれたポイントであった。
ここでBBGを初期から読んでいる人は知っているであろう、ジュンコ先生とバディのはるちゃんに遭遇!!
今回はCEOもSHIMちゃんも出ているので、いつ遭遇するかなー?というワクワク感もあった。
次に向かったのはBU(50)!!50点だ!!
ここは小高いピークになっていて、その近くにポイントがあった。
人が群がっていてすぐに発見。
サクッと取った後に、次のルートを考える。
地図を見ると、ココは下りれそう!!
CM(30)までの近道にもなる!!行こう!!
写真だと伝わりにくいが、かなりの傾斜!!
ガサガサと音を立てながら猛スピードで下っていく!!
すげー!!テンション上がるー!!
なかなかこんな場所を駆け降りる経験なんてなかったよねー。
足元の枝に気をつけながら一気に標高を下げていく。
私も全盛期の松井稼頭央のようなスライディングをしながら猛スピードで下って…
違う!!
滑落気味に転んでしまった笑
写真だと急斜面の傾斜が伝わらなくて残念なんですが、なかなかできない経験をさせてもらいました。
1日目のハイライトは間違いなくココだったと思う。
これも計算して作られたコースだろうから、OMM実行委員会の人達は凄い!!
めちゃくちゃ楽しいコース!!
フラットな道路に出てからは軽くジョグで進んだ。
走らないって決めてたのに…。
「次のポイントまで走ればすぐですよ!」
みたいなことを若が言ったんですよ。
私はすかさず「それ走んないとダメ?」
と、答えたんですよ。
すると
「…………まぁ、いいですけど……」
と、謎の沈黙からの塩対応…!!
何なの…!?
OMMはチームプレーだ。
若は走らない私に合わせてくれているのだ。
本当は走りたいのだ。
終盤くらいその希望を叶えてあげようではないか。
苦悶の表情を浮かべながらデスロードを進んで行く。
次に取るのはこの二つ。
CM(30)はトレイル沿いにあったのでサクッとゲット。
AC(40)は結構迷ったなー。
苔むしたトレイルを何度か行ったり来たりしながら見つけました。
とにかく我々はナビゲーションが弱いので、お互いに少し離れて広範囲にポイントを探すのが定番化。
この辺りは東海自然歩道の一部みたい。入り口に看板がありました。
この周辺の写真が極端に少ないので、走って疲れてたんだろうと思われます笑
次に向かったのはAA(10)
どうやら湖の岸にあるみたいです。
この辺りも富士山がでっかく見えて良かったな。
一般の観光客は「こいつら何やってんだ!?」って思ってた事でしょう。
おまわりさん!!笑
若は本当にタフ。
終盤になってもピンピンしてます笑
私は電池切れが近づいておりました。
そして、いつもの股ズレが牙をむき始めたのもこの辺り。
発言も「帰りたい」「早くキャンプしたい」「アイス食いたい」と、ネガティブ食いしん坊気味に笑
早くゴールしなければ…!!
AA(10)はこの潜水艦を越えて少し行った所にありました。
森、山、湖と本当にバリエーションに富んだフィールドです。
はい、AA(10)ゲット!!
我々の決めたルートだと残るポイントはあと1箇所!!
右下にあるBA(20)が本日最後のポイントになります。
わかりやすい場所にあったので難なくゲット。
さあ後はゴールに向かうだけ!!
PM13:30
1日目ゴール!!
なんと時間が1時間半も余りました!!笑
もう少し攻めても良かったのかもしれませんが
1日目のフィールドは取りやすいポイントと難しいポイントの差がハッキリしていたように思います。
今の俺らには無理っす笑
つーことで、初日の得点は210点。
最初のAD(40)を取っていれば250点だったなー。
実際、1日目は250点前後の人がめちゃくちゃ多かったらしい。
流石に早すぎるのかテント場には誰もいない笑
BBGメンバーも来る気配がない笑
先にテントを設営してみんなを待つことにしました…。
後編へ続く!!
押忍!!