押忍!ロッキーです。今回はローカスギアのkhafra sil(カフラシル)をレビューします!雪山で宴会したら外の寒さにやられて凍死しかけたアナタ、ローカスのテントが気になっているアナタ!参考になれば幸いです。記事の半分は雪山宴会芸人の生態を暴く試みも。ご期待ください!(文・ロッキー)
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カフラってなにさ!?
LOCUS GEARといえばkhufu(クフ)が有名ではないでしょうか。
あれは居住性に優れためっちゃいいテントですね。
BBGでも取り上げていますので、気になる方は是非記事を見てください。
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で、ですね。カフラは基本的にクフと同じ構造のいわば兄貴分なのです。
なのでクフを知っている人は底面を正方形にしてサイズアップしたものだと思ってください。
しゃべー!今ピラミッドの名前って気がついた!!
スペックはこんな感じ。
サイズ | 幅280cm x 奥行き280cm x 高さ170cm |
重量 | 750g(スタッフサック込、ペグ、ポール除く) |
対応人数 | 2人〜4人用 |
素材 | 30デニール シルナイロン |
特徴 |
|
オプション | カフラ・メッシュ(フル、4/5、ハーフ・サイズ)を組み合わせることで、 バスタブフロアとバグネットの機能を利用可能。 |
khafraは「カスタムコレクション」と「スタンダードコレクション」の2ラインがあり、今回紹介するのは「カスタムコレクション」の方です。
「カスタムコレクション」は色と素材を選ぶことができます。例えばDCF(キューベン)、DCF-eVentの生地を選択することができるというわけ。
が!DCF以上になるとお値段の方も山岳テントとしてはかなりの金額…。
このテントを持ち出す場合はそこまで軽量化を意識しないと思うので、実力的にはシルナイロンで十分かと。
あとはお好みで選んじゃいましょう。
カスタムのカスタム
今回購入したものは、幅300cm x 奥行き300cm x 高さ170cm のサイズのものになります。
え?そんなサイズはない?
実はローカスギアはサイズアップにも対応してくれるんです。
HPの購入ガイドにもこんな記載があります、知ってました!?
これによると
体型により既存のサイズでは小さすぎる場合に限り、サイズを大きくすることが可能です。
と書かれていますね。
ビッグサイズ、ありました!
でも身長が小さいと大きいサイズは無理なんか!?と不安になってローカスギア に問い合わせたところ、
特別対応ではなくレギュラーサイズ(L280cm × W280cm × H170cm)とビッグサイズ(L300cm × W300cm × H170cm)の2サイズを販売しているということです
とのことです!
細かいことは気にせず、好きな方のサイズで頼んじゃいましょう!
さらにさらに、今はレギュラーサイズのみ取り扱いですが、今後はビッグサイズもオンラインショップで購入できるようになるそうです。
楽しみですねー!
※自由にサイズオーダーできるというわけではないようなので、そこだけは注意!
宴会幕ならフロアレス
カフラの用途はズバリ雪山用の宴会幕。
無雪期はサイズが大きすぎて張れる場所がなく、そもそもテン場も混雑するので、寝る用+宴会用に2張りっってのは難しい。
雪山は雪で段差も気にならず、テント自体も減るので張りやすいです。
「そんなこと言っても雪山でフロアレスなんて冷たいし雪入るしどうなのよ?」てな疑問にお答えすると、
寒さはスリーピングマットの上に座れば問題ありません。
雪の吹き込みはあるかもしれないけど、入ってもダメージ0です。(下も雪だし)
気になるようなら地面にベタ張りすればOK!
そして雪を掘って掘りごたつスタイルができる。これがナンバーワンのメリットです。
図にするとこんな感じ。
1〜2人用のサイズだと「土間を掘る」程度ですが、カフラサイズなら広く掘れるので「掘りごたつの中心で鍋をつつく」スタイルが完成するわけですね。
掘りごたつならアグラをかく場合と比べて足を伸ばすことができるし、空間を広く使うことができます。
また、掘りごたつにしなくてもペグダウン位置より内部の居住空間を掘り下げておけば面積を有効に使えるようになるんです。
宴会してそのまま寝るようなスタイルなら、こちらの方が面倒がないかも。
ちなみに、今回の山行では雪が全くなかったせいで深さ3mmの掘りごたつとなりました。悲しみ。
セットアップ
では早速立ち上げてみましょう!
まず広げて〜
4角をペグダウン!
ここでポイント!この時点で底面が綺麗な正方形になるように!
居住性を求めると複雑な形状になってバランス取るのが大変ですが、カフラは正方形。
ペグダウン時にバランスを考えるのがかなり楽でよかった!
キレイに張れたら〜
聖剣(トレッキングポール)を準備します。
カフラは通常の山岳テントでは考えられない170cmの高さなので、聖剣1本では長さが足りません。
そんな時は、ローカスギア オリジナルのカーボンポールを使うか、ゴムのストラップを使いましょう。
有名どころはこんな感じ。
商品名 | タイタンストラップ | ||
画像 | |||
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商品名 | BD スキーストラップ | ||
画像 | |||
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僕が今使っているのは名古屋の名店「MOOSE」さんのオリジナルバンドです。緑色好きなので…!
The Mountain Editions始動してからいうのもあれですが、MOOSEさんはトレランとBCを中心に品揃えも多く、接客も丁寧でオススメのお店です。東海圏の方はぜひ行ってみてください。MOOSEさんのHPはコチラ
中心にポールを入れて立ち上げる。
で。最低限これだけやれば設営は完了。
あとは各辺の真ん中を4箇所ペグダウン(1箇所はフロントドアの部分)して完了!
ね?カンタンでしょ?
風が強ければ幕やリッジライン中央のガイラインしっかりペグダウンしましょう。
このサイズになると耐風性はソロ向けのワンポールシェルターよりも低いです。
とはいえ風上側をペグダウンすれば、形状も相まってある程度は耐えてくれるはず。(この辺りの限界も試したかったですが、現状未確認。いずれ追記していきたいと思います)
あ!それと。
幕体が大きいのでガイラインも結構な長さが必要になるんですが、カフラはスペックに記載の通り「サイドループ用ガイライン2mx4本、リッジラインループ用ガイライン3m X 4が付属」です。気配り…。
購入したら結びつけておきましょう。
生地は30 Dのリップストップシルナイロンで安心感があります。
リッジラインはカテナリーカット。それはまるで愛し合う二人のシルエット。
幕体のたわみを想定したカットにより、濡れた時も必要以上にたるんだり沈みこみません。
シルナイロンはかなり伸びる素材なので、水分を含んで重くなった時に結構な違いが出そうです。
また、重みで幕(の縫い目)にかかる負荷が均一化されるので、長く使った時にも効果が表れます。
てっぺんにはバグネット付きの換気口が2箇所。
居住空間
広いです。
ただただ広い。
これまでBIGテントの経験がない僕にとってはテントに入った瞬間に感動!のひとこと。
レギュラーサイズ(270×270cm)でも十分な大きさだと思います。
サイズで比較するとこのような感じ
これを見ると、座った時の居住空間としてはそれほど違いがないような気がします。
逆に寝る時には底面付近のサイズが大きくなるので、背の高い方にとってはビッグサイズがいい感じ!
寝る場合の収容人数は4人、詰めて5人はいけるかな?
2〜3人ならあなたの睡眠環境は実家のそれです。
もう、、ザックを足元に置かなくてもいいんです…スタッフサックに囲まれなくてもいいのです…。
心と体を解き放ちましょう。
そ・し・て!
座って宴会をするなら、7人をすっぽり包み込んでしまうサイズ感!
宴会で冬山の寒風を防げることのありがたみよ…
僕以外のメンバーはこの少し前に西穂高岳でテント泊をしていますが、幕なしで外宴会をして死にかけたと言っていました。
風を防げるのってほんと大事!!
そんなんこんなで設営終わり!
この後の予定はなし。
外は快晴だ。
とくれば…!
宴会の は じ ま り だ
オラァ!
ドラァ!
鍋ぁ!
鍋宴会がメインの山行で『鍋の素』を忘れた鬼ころしS氏。
反省の色は見られない。
スカスカですやん!
手持ちのフリーズドライものを突っ込んで味をつけ、コトなきを得た。
(後日、参加メンバーから個別に「あれはまずかった。」と鬼ころしSにクレームが入ったという。)
そしてまた酒
テント内のストーブは基本的に禁止です。やるときはよく考えて自己責任で!
実際こうなる。
鬼ころしSはこの後ガハハと笑っていました。狂気です。
あれかな?晴れの代償が必要とか思ってんのかな?
そしてこの場でやらかしたのBBGメンバーだけという…。
BBGには何かこう、危ない呪いでもかけられているのではないだろうか?
こちらは平和な女子勢
そんなこんなで昼過ぎからぶっ続けで飲んだ結果、僕は夕方くらいから強烈な睡魔で死にました。
テントを微妙に斜めの場所に張った結果、徐々にずり落ちてはミノムシスタイルで元の位置に戻るというプチマゾを1時間に1回挟みつつも、案外しっかり眠れました。
朝方。夜半少しだけ降った雪で端の方には雪が積もっています。
実は今回、サイズアップしてよかったと思ったのはこの部分。
形状的にどうしても端の方の立ち上がり角度が小さく、雪の中に埋もれていきます。
縦横に長くなったことで多少なりとも居住空間が狭まってしまうのを防いでくれるのではないかと思ったんです。
まぁ、たかが30cmずつ、と言えばそこまでですが。
でも一人用テントの縦横30cmアップと考えたら結構な違いだと思いませんか?
閑話休題。
翌日はサクッと赤岳に登って、ぜんざい食べて、撤収。
戻ってきた時点では結露で濡れていましたが、太陽が出ていればフルオープンにしてすぐ乾くのがいいところですね。
撤収も適当にたたんでクルクルっと巻いて終わり!簡単です。
所感
雪山限定宴会幕。
登山的な意味では非常にニッチなジャンルではあると思うんですよね。
寝泊まりするための利用、特に稜線でも張るコトを考えたら底面積が同じで高さが130cm程度のメンカウラを選ぶのがベター。
だとしても、個人的に『Khafra』は本当にオススメです。
だってクソ寒い中で仲間たちと馬鹿話しながら鍋をつつけるなんて経験、こんな幕でもないとできないじゃないですか。
それを積極的にやろうと思えるだけでも価値のあるものです。つまりロマン。
使いどころとしては、風の弱い樹林帯に張ることになるでしょう。
雪山で人気の八ヶ岳は冬季利用可能なテン場がほぼ樹林帯にあります。
なので、個人的には八ヶ岳集合の宴会ハイクに持っていくことが多いかなーと思っています。
キャンプでの使用について
と、散々登山における使い勝手を紹介してきましたが、実際にはキャンプでの利用シーンが一番多かったり…。
インスタで検索しても、ほとんどがキャンプの写真なんですよね。
当然ラグジュアリッなテントには居住性で劣りますが、荷物を10kg以上軽くできるメリットは大きいですし、張姿の美しさはこのテントならではです。
BBGとしては、キャンパーの方が登山を始めるきっかけになればいいと思ってます。
またその逆、登山者が手軽にキャンプを始めるお手伝いをしたいとも。
そう言う意味で、このテントが二つのアクティビティを結びつけるギアになることを期待しています。
値段もそこまで高くないですしね。
軽いから使わなくたって持っていけちゃいます。
ザックの隙間にでも突っ込んで、あの山この山 出かけましょう。
最後に
紹介した通りkhafraにはスタンダードコレクションのバージョンもあります。
大きな特徴は、フルサイズのインナー、ペグが付属し、さらに15Dという薄い生地を使用することで、スタンダードコレクションカスタムコレクションよりも軽量化していること。
ふつう、スタンダードって劣化版のイメージなんですけどね。
むしろ軽量化してくるあたり「さすがローカスさん!俺たちに出来ないことをやってのける!そこシビ!憧ゥ!」の念が強まるというもの。
ということでローカスギア カフラシルのレビューでした!
わいわい登るのが好きな方、キャンプもやるよという方、おひとついかがでしょう!
以上、妖怪袖焦がしロッキーがお送りしました。
押忍!