日帰りで稜線歩きを堪能したい!山でテントに泊まってみたい!そんなあなたにオススメなのが大菩薩嶺!!登山初心者も上級者も行けば笑顔になれる山!!夏休み中のお子様にもオススメの山でございます!!(文・コータロー)

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近場の稜線

梅雨はとっくに明けた。夏である。

 

しかし…!!

ここ数週間、私の休みになると狙ったように天気が悪くなる…!!

 

予定していた泊まりの山行はリスケからのリスケからのリスケ。

って、いつになったら行けんだよ…!!

 

今年はまだ夏らしい爽快な稜線歩きをしていない。

 

ここは一つ、泊まりは諦めて稜線だけでも踏みに行こう!!

体も鈍ってるし、久しぶりに山梨の大菩薩嶺(だいぼさつれい)に行くことにしました!!

今日はダメだわ

大菩薩嶺は関東の山好きには馴染みのある場所だ。

東京近郊では貴重な、山中にテント場がある山でもある。

 

まずはJR甲斐大和駅からバスに乗って登山口がある上日川峠へ向かう。

バスに乗って驚いたのはその混雑っぷり。

夏に来たのは初めてだったが、平日でこんなに混んでいるとは…!!

路線バスより一回り小さいバスはパンパンである。

小型のバスなので座席も狭め。

 

隣のおじさんは私のような巨神兵が隣に座るとは予想していなかっただろう。

 

圧迫感に絶望しているのか、窓の外を眺めながら微動だにしない。

 

そこへ…!!

出発直前に体格の良いお兄さんがダッシュで乗り込んで来た…!!

 

バスに入るやいなや、私の席の隣にある補助席を引き出し着席…!!

ギュムーーーーーー!!!!!

 

我々は「すみっコぐらし」のごとく体を縮めたが、見た目がキモくなっただけ。マジ無駄。

 

 

カーブのたびに強烈なGが掛かり、お互いの体を肩で支え合う謎の肉弾戦が続いた。

 

その時、隣のおじさんが「コッ…!」

と中二の時に八木先輩に腹パンされた時の俺みたいな声を発した。

 

まずい…!!このままではおじさんが持たない…!!

あの日の俺みたいに給食も食わずに早退する事になるぞ…!!

 

早く…!!早く上日川峠に着いてくれ…!!

とにかく私はバスと八木先輩との相性が悪すぎる。

前世で何かあったのかもしれない。

やはり車を買うべきなのかもしれない。

 

バスは峠を進み、徐々に標高を上げて行く。

窓の外から見える山々はガスに包まれていた。

 

その時、後部座席から

「今日はダメだわ〜…」

 

という、ため息混じりの爺さんの声が聞こえてきた…。

 

以前、常念岳の山頂で

「1時間半後に雨だわ」

と言い残し、立ち去った爺さんがいた。

 

予想は的中し、1時間半後には豪雨。

「水泳かな?」

という状態で大天井岳に向かった事がある。

 

それ以来、私は爺さんの独り言は聞き逃さない。

当たるのだ。

 

彼らは山を知り尽くしたプロフェッショナルであり、山の声を聞く預言者、シャーマン。

 

目印は漁協みたいな帽子を被っている。

間違いない。

 

「まじすか…!?今日ダメなんすか…!?」

 

シャーマンおじいの言葉で心がザワついている間に、バスは上日川峠に到着した。

上日川峠

上日川峠の駐車場に着くと、この混みっぷり…!!

ここはビッグモーターかな?

平日の9時でほぼ満車である。

土日は一体どうなっているんだ?

基本的に中高年が多かったが、中には子供連れの方も。

そうか、今は夏休み期間中だったね…!!

登山口に近いのは第一、第二駐車場。

少し離れた場所に第三駐車場があるみたいです。

バスは土日は早めに並んだ方がいいかもです。

乗ってきたバス。

運賃は¥1,020円!現金のみ!

 

最近、久しぶりに会った超賢い友人が

「現金はいずれ無くなるよ」と言っていた。

 

「じゃあ、貯金箱作ってる会社はどうすんの…!?」

と情緒不安定になった私…。

 

彼はクスクス笑ってた…。

 

ちなみにブログは無くならないってさ。

需要が減るだけだって笑

 

悲しみ!!笑

バス停を降りてすぐの場所にある

「ロッヂ長兵衛」

売店もあり、この日は桃が売ってました。

 

隣接する「大菩薩キャンプ指定地」もこちらで受付するそうです。

予約不要で一泊400円!!安い!!

 

このご時世に色々とありがたいスペックなのですが

「キャンプ指定地」は一般のキャンプ場とは違うんだそうです。

 

裸火禁止と書いてあるので焚き火はもちろんネイチャーストーブもやめておいた方が良さそう。

 

詳細はコチラのご利用案内を読んでみて下さい。

お手洗いは登山口の近くにあり〼。

トイレは道中に数箇所あるので、頻尿気味の中年男子も安心して山歩きが楽しめます!!

やったぁ!!

登山口〜福ちゃん荘

それでは登山開始!!

まずは分岐がある福ちゃん荘へ向かいます。

時間はAM9:00ちょうど。

ここから福ちゃん荘までは約25分。

登り始めてすぐにミズナラの木がお出迎え。

木の名前を知らない身としては、こんな風に名札を下げてくれるとありがたい笑

 

関係ないけど、今は小学生も登下校中は名札付けないらしいですよね。

防犯上の理由らしい。

名札忘れて死ぬほど怒られた事あったなぁ…笑

ミズナラはウイスキーの樽にも使われているそう。

検索してみるとウイスキー「山崎」のビンテージが出てきました。

 

お値段なんと200万円…!!

ビンテージウイスキーもすごい世界ですね…。

 

酒飲まないからよくわかんないけど、酒好きの人はギア好き以上に日本経済に貢献してそうです笑

前日の雨で路面はベチャッとしてました。

でも福ちゃん荘までの区間だけだったな。

うまい

寝坊してロクに朝飯を食べてなかったのでお菓子を食います。

ドンタコス・きこりの切り株・ビアードパパ・そしてコイツ。

菓子界のヒゲにハズレ無し。

曇り空でしたが、日が差してきました。

今日はダメなのかと思っていたので一安心。

信用すべきは爺さまの予言より天気予報。

 

さっきと言ってること全然違う笑

福ちゃん荘

急登は一切無いまま「福ちゃん荘」に到着です。

大人一泊二食付きで¥7,700円。

テント泊は¥400円。

小屋泊もテント泊もかなりリーズナブル!!

特にテント場は広くてオススメなので気になった方は検索してみて下さい。

写真撮るの忘れてしまった笑

 

ソロなら予約不要だそうです。

こちらも登山者向けのキャンプ場なので、焚き火や焚き火台の使用は不可。

個人的に初めての山テント泊にもオススメの場所なんです。

 

駐車場から20分程度、路面状況も良いので子連れでも安心なんじゃないでしょうか。

 

標高も2000m近いので夏でも爽やか。

個人的には秋がオススメ!!

唐松尾根分岐〜大菩薩峠

福ちゃん荘を過ぎると、分岐があります。

 

眺望の良い雷岩と大菩薩嶺山頂へ最短で直進するコース。

同じく眺望の良い大菩薩峠から稜線を経て山頂へ向かうコース。

今回は下山ルートが丸川峠。

大菩薩峠からぐるりと周ります。

ちなみにこの看板の近くにトイレがございます。

いやー、本当に大菩薩はおじさんに優しい山だよ…笑

ここからは山道と言うより林道、砂利道なんです笑

トレランの人と何人かすれ違いましたが気持ちよさそうでした。

 

トレランマナー問題ってあるけど、私はマナー悪いランナーに会った事が無いんですよね…。

むしろ感じが良い人多い…。

 

マナーは登山者のほうが悪…変な奴も多…

ゴフッ!!ゴフッ…!!

 

何でもございません!!

コレ食べました?

そのままかじるチキンラーメン。

最近のヒットです。

お湯かけると不味いらしい笑

いい感じに腹に溜まるし登山にもオススメです。

味は…

チキンラーメンです笑

美しい小川を横切ります。

上高地〜横尾までの道にありそうな風景です。

水がめちゃくちゃ綺麗。

帽子を濡らしてクールダウンしました。

歩きやすくて森も綺麗。

こんな素敵な場所が近くにある山梨は羨ましいです。

山好きの移住先は長野が人気みたいですが、山梨も魅力的ですよね。

進んで行くと徐々に視界が開けて来ます。

この道は本当に危険箇所が無いので子供や年配の方も安心して歩けると思います。

自転車で走ったら気持ちよさそう…笑

そんな妄想をしていると…。

大菩薩峠の介山荘に到着。

連絡先に「自宅」と書いてあってちょっと笑ってしまった笑

お土産が売っているちょっとした売店があります。

かき氷なんかもあります。

空き瓶はオリジナルのワインみたいですね。

売店を抜けると大菩薩峠に到着!!

この構図の写真は見た事ある方も多いんじゃないでしょうか!?

後ろは売店なんだよ!!笑

晴れていれば奥多摩方面も見えるのですが…この日は見えず。

大岳山見たかったなー。

今日は南アルプス方面も雲の中。

ちょっと残念だけど、この景色も綺麗ですね!

大菩薩峠〜雷岩〜大菩薩嶺

それでは雷岩、山頂方面に向かいます。

稜線も歩きやすい道です。

奥に見える湖は上日川ダム。

日本で3番目に高い場所にあるダムなんだそうです。

 

ちなみに1番は長野の南相木ダム。

2番は群馬の野反ダムだそうです。

 

ダムは不思議な魅力がありますよね。

ダム好きが多いのも納得。

真っ青な空に向かって少しずつ標高を上げて行きます。

駐車場がパンパンだったわりには人が少ないかも?

みんなソロだったのかな?笑

少し進むと富士山が見えました!!

やはり迫力がありますね〜。

今日も沢山の人が登っている事でしょう。

緑の稜線が気持ち良い〜。

岩が多いアルプスとは違う、牧歌的な稜線。

この写真はちょっと海外のトレイルっぽいですよね。

行った事ないけど笑

 

実はこの場所が旧大菩薩峠なんだそうです。

 

甲州街道が整備されたのは江戸時代。

それまでは奥多摩方面からここを通って山梨に向かう人がいたんですね…。

 

この周辺は色々な古道があったみたいです。ロマンがあります。

「さいの河原避難小屋」です。

雪に覆われる冬も来てみたいですね。

雷岩に向かってさらに進みます。

稜線上に危険箇所はありません。

強いて言うならこの場所くらい?笑

振り返れば歩いてきた稜線が見えます。

少し雲は多いけど、良い天気だ…。

やっと私の夏山がスタートした気がします。

もうすぐ秋山になっちゃうなー笑

今日のシューズは

ALTRA/オリンパス4

今回みたいに岩が少ない道だとフカフカで本当に歩きやすい。

羊羹踏んでるイメージです笑

膝に優しい履き心地!ALTRA / OLYMPUS 4

雷岩に到着!

唐松尾根から登ってきた人はここで休憩していました。

岩の向こう側にも人がいっぱい。

景色も最高!!

絶景すぎて涙が止まりません!!

良いケルンだなー!!

本当は富士山・南アルプス・甲府盆地の素晴らしい景色を眺められる場所なのですが、今日は定休日みたいです…!!

 

稜線で良い思いをさせて頂いたのでこの程度の犠牲は仕方ありません…!!

今日はやっぱりダメだ…!!

 

長居しても仕方がないのでさっさと次に行きましょう。

切り替え大事。

大菩薩嶺(2,057m)に到着!!

そう、山頂は眺望がございません!!

木の棒が2本ぶっ刺さってるだけ!!

 

2秒で通り過ぎました笑

切り替えます笑

大菩薩嶺〜丸川峠分岐駐車場

さあ、あとは下るだけです。

実は今まで上日川峠のループ周回コースしか歩いた事が無かった私。

 

今回はもう一つの登山口である丸川峠分岐駐車場に下山してJR塩山駅経由で帰宅する事にしました。

上日川峠を起点とするルートとは違い、人気が無いのか全く人に会いません笑

何となく嫌な予感。

でも、バスの時間もあるのでバシバシ下って行きます。

このコースは苔が豊富で美しかった…!!

八ヶ岳に来たと錯覚するレベルでした。

この道なんて八ヶ岳と言っても誰も疑いません。

この景色がしばらく続くのです。

苔むした美しい森歩きの丸川峠ルート、オススメです。

崩落箇所もあります

と、言いたい所なんですが

丸川峠ルートはなかなかエグくて笑

 

とにかく下りが長い笑

 

いや、そんな事は無いんだろうけど、上日川峠からの登りが短い&楽すぎたので

下りが異様に長く感じるんです笑

標高約1,600mの上日川峠から

標高2,057mの大菩薩嶺まで約450mの登り。

 

ゴールの丸川峠分岐駐車場は標高1,030m。

つまり1,000m下る事になります。

今まで楽すぎたので、ギャップに苦しむ苦しむ笑

時間的には2時間程度で下山したのですが、本当に長く感じました笑

苔に侵食されつつある面白い木を発見。

不思議だぁ…。

丸川峠に到着。

ゴールの駐車場はまだ先です。

この場所は牧場みたいな草原が広がっていて気持ちが良い場所でした。

丸川峠から先はなかなかタフなコースだったなー。

登りで使うと結構な急登になると思います。

ジャンボキノコが多いのもこのルートの特徴。

このキノコはなかなかのサイズ。

満島ひかりの顔サイズのキノコもありました。

もういい加減飽きた…。

長すぎる…。

暑い…。

帰りたい…。

そう思った頃に沢筋の道に出ます笑

ここまで来ればゴールは目前。

綺麗な川で顔を洗ったり頭から水を被ったりしてクールダウン。

この日は37度近く気温が上がったみたいです。

風呂上がりか

人もいなかったので最後は川に突っ込んで足もクールダウン。

筋疲労回復のコツはとにかく冷やす事。

 

ガールズバーが大好きな行きつけの整体の先生が言ってました。

登山やランの後に銭湯で水風呂入るのも良いですね。

丸川峠分岐駐車場から少し歩いてバス停へ。

さほど待たずJR塩山駅行きのバスに乗車できました。

 

見て下さい、この人の少なさ笑

やはり上日川峠からのループが人気なんですね笑

 

ガッツリ登りたい!混んでるのは嫌だ!

 

そんな人は是非、丸川峠ルートを使ってみて下さい!!

なかなかですよ!!

雷岩からの景色は見れませんでしたが、稜線も歩けたので満足です!!

近場でサクッと美しい稜線歩きをしたいなら大菩薩は間違いありません。

初めての山テント泊にも是非!!

 

数年ぶりに行きましたが、やはり良い山でした!!

次は秋か冬に行きたい!!

 

今回もお読み頂きありがとうございました!!

押忍!!