この物語は、アツシオガワが30代最後の記念に大好きな山域(テン場)でステキな思ひ出作りを行った記録である。約2年前(2019)の事で細かな描写が思い出せないため、写真+キャプション形式になってしまうことをご了承願いたい。(文・アツシオガワ)

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好きなテン場つなげてみた

数日後に初老となる俺、39歳。

30代最後の締めに相応しい山行がしたい!と梅雨明けから山地図とにらめっこしていた。

男塾なら南アかな。。。

マニアックに行くなら中アか。。。

そんな事を思いながら過去の山行写真を見返していると、はじめてソロでテン泊した時の写真が出てきた。

北アルプスの双六(すごろく)だ。

この日は台風一過の翌日+ペルセウス座流星群が極大を迎え、夜空はお祭り騒ぎ。

人工衛星が通過するのを肉眼で見れたり、数十秒に一回流れ星が現れたりと、初めて見た膨大な星の数に圧倒され失禁した。

ちなみに、2021年もペルセウス座流星群は好条件みたい!

この年はコバイケソウの当たり年でもあった。

よし、初心に返って双六に行こう。

双六からは大好きな西鎌尾根を歩いて槍へ。

槍からどうっすかなー?

地図を眺めているともう一つ大好きなテン場が目に入った。

大天井(おてんしょう)岳(大天荘)のテン場だ。

目の前には高山植物が咲き乱れ

遠くに目をやれば槍・穂高連峰がズドン

生ビールを飲みながら、何をするわけでもなくただただ山を眺める。

ああ、最高。

 

夕方には山頂からアーベントロートを楽しみ

夜には満点の星空

一番輝いてる星が君で、隣に寄り添ってるのが僕

 

清潔感ある小屋は、夜になるとランプが灯りノスタルジーな空間に

君の瞳に乾杯

 

なんて最高なんだ大天井。

でも、双六と大天井は微妙に山域が違うしなぁ。。。

 

 

ハッ!!

こ、これは!!

諦め掛けたその時、奇跡が起きた。

 

西鎌、東鎌つなげられるじゃねーか!

 

いままで考えもしなかったゴールデンルートが繋がった瞬間だった。

 

そして、オガワが計画したのがコチラの行程である。

 

「鎌鎌大縦走 2泊3日北ア満腹ツアー2019」

 

DAY1:新穂高〜双六〜鷲羽〜元気だったら水晶〜双六小屋(テン泊)

DAY2:双六小屋〜槍ヶ岳〜大天井岳(大天荘テン泊)

DAY3:大天井岳〜常念〜蝶ヶ岳〜上高地

獲得累積標高とか分かりません。

とにかく3日間クソなげー距離を歩くってことです。

 

30代の集大成に相応しいロング男塾。

アツシオガワは生きて帰れるのか。

その模様を詳しく振り返りたかったが2年前なので写真とわずかな記憶を頼りにサクッと振り返ってみる。

 

雨の双六

雨には2種類ある。

これから降るのか、回復するのか。

今日は後者。

昼過ぎから回復傾向。

これは初テン泊したときと同じシチュエーション。

期待が高まる。

 

AM 03:30 新穂高無料駐車場出発

当たり前だけど、真っ暗+誰もいない=怖い

熊が怖いので時々寄生を発してみる。

 

AM 04:30 わさび平小屋

雨脚が強くなってきた。

いやいやレインを着る。

 

 

AM 06:50 鏡平山荘

雨の鏡池も悪くないじゃないなんて言わないよ絶対。

ちなみに、晴れてるとこんな感じ。

同じ場所とは思えないね笑

ちなみに、下の写真はiPhone 12PRO MAXで撮った写真。

一切の設定をせず、ポチってシャッターボタン押しただけでこのクオリティ。

iPhoneゴイスー。

 

AM 07:30 弓折乗越の登り

目の前に雷鳥の家族がわんさか現れる。

きゃわうぃーー♡

ザックを下ろして撮影に夢中になっていると、3日分の行動食(ナッツ)を入れたボトルをロスト。

弓折分岐近くまで登って気がつき、また半分以上下ってボトルを救出し、また登り返すというセルフ男塾で自分磨き。

弓折1.5往復は最高だぜ。

 

AM 09:00 双六小屋

レインの脱ぎ着やセルフ男塾のせいで予定より遅れて到着。

こりゃ水晶までは厳しいかな。

テントを設営し、余分な荷物は置いて鷲羽を目指す。

 

AM 09:25 双六小屋

腹減ったからあんかけラーメン

麺類は飲み物。

ぜんぜん足らない。

 

重鎮

AM 10:20 三俣巻道ルート

回復しそうでしない、どんより天気。

目指す鷲羽はまだ先である。

巻き道ルートを歩いていると前方から男性2人組。

先頭を歩いている男性の歩く姿を見て、ただ者じゃない気配を感じた。

 

「こんにちはー」

すれ違った瞬間に見たその人は、泣く子も黙る「森山憲一」さんではないか!!

 

説明しよう!!

森山憲一さんとは、「山と渓谷」「ROCK & SNOW」「PEAKS」などの山岳系雑誌の編集に携わる重鎮なのである!!

「もももももももも森山さんですか!?」

勇気を振り絞って声を掛けると、立ち止まって不思議そうな顔をしている。

 

「はははは初めまして。びびびびびびびびびBBGのオガワです。」

「ああ!!BBGのー。こんにちは。よく僕だって気付きましたね!?特に顔出ししてないのに。」

って、そりゃ気付きますよ!!

あんなオーラビンビンで歩いてたら笑

 

めっちゃ怖い人を想像してたので、終始ニコニコしながら会話してくれる姿にすっかりファンになってしまったオガワ。

写真も快諾いただきパチリ。

真ん中が重鎮森山さん、左の方はYAMAHACK編集の方。

写真BBGにUPしても大丈夫ですか?と訪ねると

「森山は著作権フリーです」と爽やかなおやじギャグをいただいた。

なんて優しいんだ森山さん。

ありがとうございました!

 

AM 11:30 三俣山荘

伊藤新道歩いてみたいなー

 

PM 11:45 三俣山荘

腹減ったからカレー

カレーは飲み物。

ぜんぜん足らない。

 

PM 12:45 鷲羽岳

ブヒー、疲れた。

水晶まで行く元気はなし笑

 

山頂でお会いしたBBGユーザーさん。

ノースフェイスのショップスタッフの方でした。

雲ノ平に向かわれるそう。

お気を付けて!

 

 

巻いたら負け

PM 14:35 三俣蓮華分岐

巻き道か否か。

三俣蓮華も双六も行ったことあるし天気崩れそうだから巻き道で帰ろう。

ピークハントが全てじゃない。

男塾が聞いてあきれるぜとか言われても絶対巻く。

絶対巻くぞ。

 

 

 

PM 14:45 三俣蓮華岳

登ったんかい!

おとなしく巻けばいいモノを。。。

案の定、景色も見れないし。。。

 

ここに来て眠気がピーク。

雨降りそうだから早くテン場に戻りたかったけど、ちょっとだけ横になるか….

 

 

 

Zzzz…

むにゃむにゃ。。。

そんなに食べられないよー

 

 

ハッ!

しゃべーー!

寝過ぎた!

 

10分のつもりが30分も寝てしまった!!

ヨダレを拭き、双六に向けて出発。

急げ!

 

PM 16:30 双六岳

はい!なんもみえましぇーん!

巻かずに登ってスーパーガス。

必ずしも努力が報われるとは限らない。

山はいつも僕に人生の厳しさを教えてくれる。

 

しかも

テン場目前に土砂降り。

せっかくウェアも靴も乾いてたのに!!

テン場目前でびしょ濡れ

三俣で寝なきゃ乾いたウェアのままテントに入れたのに!!

回復傾向って言ってたじゃん!!

 

うる星やつら

PM 17:25 双六テン場

ただいまー

はい、ビチャビチャー

意外と中は大丈夫。

ほとんど濡れてなかった。

シュラフもOMMの化繊。

濡れても安心。

さぁ、明日に備えて早めに寝よう。

 

って、バカ!

雷怖くて寝れねーっつーの!

ちょっと前に笠ヶ岳で起きた雷事故の話聞いてたから、怖くて怖くて。。。

 

小屋に避難しようか。。。

でも避難してる最中に打たれるかも。。。

動くか、待機か。

動くか、待機か。

動くか。。。

 

 

むにゃむにゃ。。。

そんなに食べられないよー。

グピー

 

後編につづく