SOLのエスケープ ヴィヴィシリーズからハイエンドモデルの「PRO」が登場!
シームテープ処理による防水性UPやストレッチ性のプラス、体温の反射率70%→90%にアップと今までのヴィヴィシリーズを使用してきた人たちには気になってしょうがない商品ではないだろうか。
BBGでは早速「山・川・海」でフィールドテストを敢行。実際の使用感をレビューします!

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主な特徴

Sympatex社のReflexionという素材をシーム処理

2.5レイヤーの完全防水・透湿素材を使用。SOLは公表していないが、Sympatex社では耐水圧20,000mmと公開されている。

この素材の縫い目にシームテープ処理を施し完全防水仕様になっている。

以前、剱沢のテン場で大雨に見舞われテントが浸水した際、シーム処理されていないエスケープヴィヴィでは縫い目からシュラフを濡らしてしまい、寒くて寝られなかった経験がある自分としては、シーム処理による完全防水は願ったり叶ったり。

これで十分シュラフカバーとして対応できるようになった。

ただーし!

止水ジッパーにはなっていないので、そこから染み込んでくる可能性はある。

が、レインウェアの様に雨の中で積極的に使うアイテムではないので、耐久性と開け閉めのしやすさも考えて止水ジッパーにしていないネガは感じない。

ノーマルエスケープヴィヴィはジッパーが丸出し。
プロはしっかり覆われており、防水・防風性が高くなっている。

 

ストレッチ性能

わずかではあるがストレッチするようになった。

タイトな作りでもないし、シュラフの中で動き回るわけではないので、ストレッチが効かない以前のモデルに大きな不満があったわけではないが、快適性がアップすることは間違いないだろう。

 

体温反射率がアップ

体温を反射させ熱に変えるリフレクション加工が施されており、熱反射率が70%→90%にアップ!

この20%の差は、正直同条件で比べたりしなければ分かりづらい部分ではあるが、単体で使用すると何となくプロの方が温かい気がする。

裏地も今までガサガサしたものとは異なり、しなやかになっている。

 

フットボックスが立体的に

エスケープライトヴィヴィはマチのない平面的な作りだったが、フットボックスが立体的になったことにより、足元のシュラフが潰れて保温力が下がることがなくなった。

ライトはフットボックスがない
プロとノーマルなエスケープヴィヴィにはフットボックスが設けられている。

 

三兄弟比較

収納サイズ

一番新しいPROがなぜかプリントボロボロ笑

ライトが8×15cm、プロとノーマルヴィヴィは11×17cm。

ヘタってきているせいか、ノーマルヴィヴィの方が小さく感じる。

 

重量

プロ実測255g(メーカー公表値:227g)

ライト実測153g(メーカー公表値:156g)。100gも軽い!

ノーマルヴィヴィ実測243g(メーカー公表値:241g)

むむ!むむむ!

ぷ、プロの方がノーマルより軽いってことになってるのに!!

ま、まあ、10gぐらいでガタガタ言うのもなんだけど、完全防水になって、保温力もアップしたのに軽くなった!っていうのがウリだったのに、少々残念・・・。







 

フィールドレビュー

山や川、海辺で使用してみて感じたことは、まず10℃ぐらいまでならシュラフとして単体で十分寝られるということ。

10℃前後ではムレもほとんど感じなかったが、気温の高い真夏の低山などでは熱くてムレることもあると思う。

実際7〜8℃の時に単体で使用した際は、首元から肩に寒さを感じ途中で目が覚めた。

その時は上下薄手のインサレーション(化繊)を着用。

SOLは単体使用の快適温度域を10〜26℃としている。

ただ、この温度域はあくまで目安。寒さに強い人であればもっと低い気温でも単体でいけるだろうし、逆に寒さに弱い人は10℃では寒く感じるだろう。

また、この温度域は衣類設定が不明なため、あくまで目安としてとらえるしかない。

単体での寝心地はシュラフに比べて当然よくない。あのシュラフに包まれてる感がやはり恋しくなる。

とにかくストイックに軽量化!という人以外は単体での使用ではなく、シュラフカバーとして使用するのがベストだと考える。

 

シュラフカバーとして使うことがベストだと思う点

防水性+保温性アップ

ダウンシュラフを濡らしたことがある人はわかると思うが、一度濡れてしまったら最後、なっかなか乾かない。

濡れてしまったダウンは見事に保温力を失い、なんの役にも立たなくなってしまう。

寒い、寝れない、南無ー。

これが縦走初日とかだと絶望的だ。南無ー。

雨の日以外でも結露で濡れたテントにシュラフが当たってしまい濡れてしまうといったこともよくある。

その程度であれば寒くて寝れないということはないが、シュラフが水気を吸ってズッシリ重量UPってことに。南無ー。

そうならないためにもシュラフカバーはおすすめだが、GORE-TEXなどの防水性だけのシュラフカバーを購入するぐらいなら、シュラフの限界温度域もグッと上げてくれるSOLのエスケープヴィヴィシリーズ、とくにプロを購入することをおすすめしたい。

一般的なGORE-TEXのシュラフカバーと比べると、値段はだいたい同じぐらい。重量はSOLの方が軽く、何より保温性のアップがGORE-TEXとは比べ物にならない。

この高い保温性はシュラフの快適温度域をグッと上げてくれるので、薄くて軽いシュラフに変更することができ、計量化につながる。

実際僕は真冬以外の3シーズン、イスカのAir150X+ノーマルエスケープヴィヴィで北・南アルプスでテン泊してきたが、足がつって目がさめることがあっても、寒くて目がさめることはなく、快適そのもの。

恐らくシュラフ単体での使用では厳しい気温の時もエスケープヴィヴィとのタッグで難なく乗り切ってきた。

 

他にも便利な使い方・メリットいっぱい!

汚れ防止

なかなか洗うのも大変なシュラフを、汚れから守ってくれる。

あやまってラーメンをぶちまけても最小限の被害で食い止めてくれるはず!

 

マットからの落下防止

マット自体をヴィヴィの中に入れてしまうことによって、マットから落ちたりすることがなくなる。

厚みのあるエアマットだと若干窮屈に感じなくもないが、薄めのマットであれば十分INして寝ることができる。

マットの保護にもつながり一石二鳥。

 

グラウンドシートとして

暑かったり、シュラフが濡れる心配がなければマットの下にグラウンドシートとして敷いちゃってもアリ!

 

バックパックライナーとして

若干変化球的な使い方にはなるが、バックパックの中身をまるごと濡れから守るライナー的な使い方もアリ!

 

なんてったって緊急用

忘れちゃいけないのがビバークなどの非常用として!

万が一の場合にも自分を守ってくれるエスケープヴィヴィは、ザックに入ってると安心!

災害時の緊急用としても活躍してくれる。

 

まとめ

シュラフとして、シュラフカバーとして、グラウンドシートとして、パックライナーとして、ビバークなどの緊急用として、バックパックに入れときゃ間違いないアイテム。

これからシュラフを買おうと検討している方には、シュラフのグレードを下げてでもエスケープヴィヴィを購入することをおすすめしますし、シュラフカバーの購入を検討している方にもSOLのエスケープ プロヴィヴィは本気と書いてマジでおすすめです!

SOL Escape PRO Bivvy(SOL エスケープ プロ ヴィヴィ)

 

SOL Escape Lite Bivvy(SOL エスケープ ライト ヴィヴィ)

 

SOL Escape Bivvy(SOL エスケープ ヴィヴィ)

 

それでは最後にユーコン・カワイのステキな寝顔を見ながらのお別れです。

ステキなヴィヴィLIFEを!