最近のファストパッキングブームで各社一番気合入れて作ってんじゃないか!?ってのが40L前後の軽量バックパック。日帰りはもちろん、小屋泊からテント泊まで対応しちゃうオールラウンダーで今注目のカテゴリー。そんな各社がしのぎを削る中からアツシオガワが選んだのはノースフェイスの「FPハイブリッド40」である。
日帰り登山、泊まりのロングハイクで使用した感想をレポートします!
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FPハイブリッド40ってどんなバックパック?
ノースさんが本気だすとやっぱりいいもん作るなーって思ったのが昨年(2016)発売された「カイルス35」っていうバックパック。
あの田中陽希さんの「日本2百名山ひと筆書き」 達成を支え、フェードバックにより完成したバックパックである。
そんなスキのないカイルスと同じく昨年発売されたファストパッキングモデルの「FP25」
を足して2で割ったような、いいとこ取りのバックパックが今年(2017)発売の「FPハイブリッド40」である。
いままでクセの強かったこのカテゴリーで、使う人を選ばないトータルバランスにすぐれたモデルの実力やいかに!?
特徴①トランポリン構造
軽量アルミフレームが重量をしっかり分散し、かつベンチレーション効果で通気性も抜群!
10kg以上の荷物になるとフレームのある・なしで背負い心地がだいぶ違う。
また、以前最高の背負い心地をレポートした「THULE GUIDEPOST65」と同じ、お尻キュッとデザインがしっかり腰上に重量が乗って背負い心地もGood!!
THULEと同じく自立しませんけどね。
特徴②ロールトップ
初めてロールトップのバックパック使ってみたけど、荷物の増減にフレキシブルに対応できるのはすごく便利。
荷物が少ないときもロールトップならバックパックの形も美しいまま!
入口もガバッと大きく開くのでパッキングがとってもしやすい!
ただ、雨蓋のチャック付きポケットの中にすぐに取り出せる荷物を入れてた時に比べると、外側にチャック付きポケットがウエストベルトにしかないため、いちいちロールトップを開けて荷物を出し入れしなきゃいけないのは少々面倒に感じた。
内側に一箇所貴重品などを収納できるチャック付きポケットがあるが、荷物がパンパンに入ってる時は、手をグイーっていれないと取り出せないのが△。
できれば外側からアクセスできるジッパー付きポケットがあるといいなーと感じた。
この貴重品ポケットの下にハイドレーションを入れる。
ホースはセンターのベルトバックルを締める際に左右どちらにでも出すことができる。
特徴③三面ストレッチポケットほか収納たっぷり!
大型のストレッチメッシュポケットがフロントとサイドに二箇所の計3箇所もついてるんだけど、Zシートやらウィンドシェルやらペットボトルやら、とにかくたっぷり飲み込んでくれる。
500mlのペットボトルもすっぽり入る深さもあり、バックルも閉められるので少々のことでポケットの中身が落ちることはない。
ショルダーハーネス部分のメッシュポケットにも500mlのペットボトルを入れることができる。
サイドのメッシュポケットに入れたペットボトルは荷物を背負ったままだと手が届かない位置なので、ここにペットボトルやソフトフラスクが入れられるのは便利。
僕の場合は取材用のカメラを防水ケースに入れていつでもサッと取り出せるようにしている。
ウエストベルトのポケットもしっかり収納できる容量があり、先程のカメラを収納することも可能。
中は仕切られていて簡易的ではあるが荷物を分けて収納することができる。
大好きな「そのまんま ゆず」もすぐに食べられるようスタンバイ。
その他特徴
ピッケルホルダーが付いていたり。
底部が210Dの別素材で補強されていたり。
ダブルチェストハーネスが調整できたりと、とにかく軽量化による機能の削ぎ落としが一切ないんです!ノースさん本気と書いてマジですやん!
テント一泊想定装備
実際にテント泊装備をパッキングしてみました。
プラティパスには水1.5L、ハイドレーションにも飲水1.5L。実際にはもう少し食料は担ぐと思います。
SEA TO SUMMITのドライバッグの中身はこんな感じです。
テン場に着くまで出さないものはすべてこの中にしまっちゃいます。
シュラフはISUKAのエア 150X。SOLのシュラフカバーと併用すれば夏のアルプスでもぐっすり寝れます。
パッキングしてみました。
これで重量約11kg。
感覚としては15kgまでは無理なく背負えるんじゃないかと。
容量は余裕です。余裕でテン泊装備が入ります。
ロールトップ部分を見ていただくとお分かりだと思いますが、まだまだ荷物は余裕で入ります。
40L扱いになってますが、外側のメッシュポケットたちをフル活用すれば50L近い収納力があると思います。
ちなみに、アルミフレームを取り外すこともできます。
あらよっと。
アルミフレームを外しても背負えなくはないですが、断然装着してる方が背負いやすいです。
あと、外さないほうがいい理由。
元に戻すのに、ドウェイン・ジョンソンぐらいパワーが必要です。
力勝負に出た結果がこれ・・・軽く裂けました・・・(T_T)
フィールドレビュー
では実際に使ってみてどうだったのか。
背負い心地は最高!とはいかないが決して悪くない。
当然軽量化のために背面パッドも薄いため致し方ないが、若干アルミフレームの硬さを腰に感じる。
ただ、不思議な事に一切痛くなることはない。
でも硬い感じ・・・。でも痛くならない・・・。
ってことはいいのか!いいのか!?
腰から上にしっかり重量が乗ってるから背負うと手で持つよりずっと軽く感じる。素晴らしい。
背中のメッシュはもっとスースーかと思ったが、思いのほか暑い。
特に風のない暑い日だったから当然か。
外側のメッシュポケットを木の枝に引っ掛けて何度か「ヤベッ」って思ったことがあったが、小さな穴すら開かず意外と丈夫でびっくりした。
縫い目を極力減らして防水性を高め・・・とうたっているが、防水素材を使っているわけではないのでレインカバーは必要だろう。
Mサイズで870gと軽量で、価格も定価25,920円と購入しやすい価格帯。
S、M、Lと背面サイズも選べるので、女性の方にもおすすめ。
ファストパッキングデビューにはもってこいのGOODバランスなバックパックではないでしょうか!
FPハイブリッド背負って、Let’s Enjoy FP LIFE!!
アツシオガワでした。
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