タープで寝てみたい。でも、プライバシーも大事にしたい。そんなわがまま通るわけ…通っちゃいました。ツェルトのようなシェルターのような。広々開放的、大勢で寝られる。ハンモックもばっちこい!そんなペリカンタープの実際のところを徹底レビューしちゃいます。(文・スナフキンN)
[toc]
ULで巨大なタープがほしい
やあ、1億2千万人のBBGファンのみんな。
押忍!ハンモックマゾ一代、スナフキンNです。
このごろすっかり秋めいて、お山も紅葉シーズン。
虫も少なくなってきて、かと言って寒すぎることもない季節。
この時期におすすめしたいのが、タープなんだね。
「でもスナフキン、タープって雨風あったり雪の中では使えないYo-Ne!?」
ブラザー、そんな悲しいこと言わないでおくれYO!
そのためにこいつがあるんだZ!
ULで巨大という矛盾を解消したペリカンタープ!チェケラー。
地べたにごろ寝で紅葉を眺めるのもいいし、ハンモックでブラブラするのもいい。
今回はハンモックやタープ泊におすすめなハミングバードハンモックス ペリカンタープを1ヶ月ほど使い倒したレビューです。
ハミングバードハンモックスって?
ハミングバードハンモックスはその名の通りハンモックの専門メーカー。
それも超軽量で頑丈なパラシュート生地を使った製品で一躍トップメーカーに並んだ実力者なんだね。
ペリカンタープもハンモック用にデザインされているんだけど、その独特の形状からタープ泊にもぜひ使ってほしいんだ。
ペリカンタープ
ペリカンタープの特徴は超軽量で超巨大。
そしてドアフラップが付いていること。
まずはそのスペックから見ていこう。
スペック
サイズはメーカー公称348cm×285cm。
しっかりハンモックを風雨から守るサイズだ!
重さはメーカー公称363gなんだけど、実測は340g。
各部の実測はイラストを見てほしい。
生地は0,9ozシルポリ。
耐水圧は公表されてないけど、土砂降りでも浸水してくることはなかったYo。
ドアフラップ付きのタープで、長方形ではなく六角形(ヘキサゴナル)のタープに三角形のドアが付いた感じだね。
ボクが昨冬使っていた チルゴリラ フォートレスは長方形(レクタゴナル)タープにドラフラップが付いていた。
誰がゴリラやねん!
同ラインナップのヘロンタープにドラフラップを付けたデザインです。
タープのわりに珍しく…
タープ中央部の下にスタッフサックが縫い付けてあるよ!
ループ部分はこんな感じ。
ループは各頂点に8個とサイドに4個ついてます。
稜線のループにはHummingbird Hammocks特製のコードアジャスターが付いてる。
これは1.5mm位までのガイラインに対応してます。
使い勝手については後半でお話しちゃうZ!
この面積で340gという超軽量を実現しているのはこの生地のおかげなのだ。
デニールでいうと15dくらいかなー?
このサイズでシーリングして355gは並ぶものがないじゃない?
生地はシルポリと呼ばれるシルナイロンのようなポリエステルのような感じの防水生地。
触った感じはさらっさら。
さらさらすぎて縫い付けてあるスタッフサックに押し込んでも押し込んでもするする出てしまう。
実際に張ってみよう
スペックだけでも美味しくご飯がいただけちゃうんだけど、やはり実際に張ってみよう。
まずは一般的なヘキサタープ的に広い屋根として張ります。
タープモード
デカイ!
これだと座って休むんなら8人位いけるんじゃないかな?
風のない時にこれで寝たら物凄い開放感だ!
続いては長辺の片側をペグダウンしてみる。
軍用のパップテントのような形になる。
こうすると、耐候性もアップし、なおかつ広々と使える。
ペグダウンしているほうに頭を向けて並ぶ(寝る)とビビィを使うか、足元だけスタッフサックや防水バックパックに入れたら大所帯が雨を凌いで眠れるのだ!
ペグやガイラインと合わせても400g程度、それを例えば6人で割ると70g未満でお泊まりいただけますよ!
ドアフラップが効いていて、雨風シャットアウト!
ツェルトモード
更にもう片方もペグダウンすると横長の三角ツェルトにトランスフォーム!
この場合は超広々で3人が眠れますよ。
荷物もおけるし、調理もできます。
高さは110cmと座っても頭が当たりません。
もちろん、サイドを引けば居住性が高まるよ。
ドアフラップにはトグルなんかは付いていないので生地を重ねてプライベートを演出しよう。
末端にループはついているのでペグダウンはできるよ。
ハンモックモード
そして、本来のハンモック向けのフォームにしてみよう。
雨の吹込みを確実に防ぎ、めっちゃ広々したドライ空間を確保しちゃいます。
ハンモック自体も低めに吊り、タープを地面にペグダウンして耐候性がアップ!
雨や雪も風も入らないから暖かく過ごせるよ
天気の良いときや、開放感を求める場合は片方を跳ね上げて使うといいね。
ハンモック吊れるところには大抵、木が転がっているからポールを別に用意しなくてもいいかも。
ペリカンタープのここが素敵
①大きい!
ハンモックを風雪から守る為のデザインなので、とにかく大きい。
約3.5m×2.8mにドアフラップ付き。
狭めの六畳間くらいの面積なのでちょっとした家族なら暮らせるぞ。
宴会幕としては勿論、前室用のタープとしてなら2つのテントをつなぐことができるサイズだ。
②軽い!
これだけデカい面積なのに355gしかないのだ。
同じようなコンセプトの3.5m×3mのタープだと、軽くても600gオーバーなのです。
この軽さによってULテントに負けない携行性を手に入れたのだ。
③ループがたくさん!
各角の末端だけでなく、中間からも引っ張れるループが付いている。
これはハンモックで使うには超重要なんだ!
うまく使えば断面が五角形ではなく、四角形にできる。
そうすると寝るときにはダブルサイズのハンモックで斜めに寝てもタープ内側に接触しないよ。
ペリカンタープのここはこーして!
①コードアジャスターが使い辛い
稜線部の両端にだけ付いている独特のコードアジャスター。
こいつはカタログで見る限りは、かなり革新的で自在金具(プラだけど)の未来を変える!
っと、思ったんだけど…
実際に使ってみると、うまくホールドできないんだよね。
もちろん、固定はできるんだけど、風が吹いたりしてガイラインが揺られるとすぐに外れてしまう。
さらに、数回使ったら折れました。
蓄光プラスチック製で特に傷もなかったと思うんだけど、見事に吹っ飛んでってった。
あいきょー!
それも両方ともなんだ!
ボクがあまりにもスカタンで破壊王なのは自覚しているけれど…
これにはがっかりしてしまいました。
②縫製が荒いっす
0,9ozシルポリという極薄ツルツル素材を縫うのは相当難しいんだろう。
っと思ったらループの部分も雑だったりするので、アメリカ人の性格なんだろうか。
中間のループの縫い付け部はかなりアナーキーインザUK(SEX PISTOLS 1976年発表)なのでびびった。
③シームシーリングしてほしい
実はペリカンタープはシームシーリング剤(旧シルグリップ)が付いてくる。
これはシーリングはYOUでしちゃいなYOということなんだ。
ガレージメーカーではよくある話なんだけどね。
しかし、シームシーリングするには3,5mの長さのタープをキレイに張らないといけない。
車庫や大きなお部屋が空いていればいいけれど、完全に乾かすのに2日くらいは放置しておきたいので、庭ならともかく公園には出しっぱなしにはできないんだよねー。
ボクの場合は室内に吊って1週間ほど旅に出ました。
④スタッフサックをなんとかしてくれ
なんとスタッフサックはタープの長辺の真ん中下に縫い付けてあるんだ。
ハンモックではとても便利な方法なんだけどね。
なんとこれがたたむときにはめっちゃ不便!
薄々で透湿性がないので、くしゃくしゃにスタッフサックに詰め込んでいると、空気を噛んで入らないんだ!
キレイにたたもうと思ったら地面に転がさないといけないんだけど、この薄々生地を石や枝にさらすのはリスキー過ぎない!?
なので、別にスタッフサックを用意して適当にいれよう。
こんなあなたにベストバイ
とまあ、改善点もあるんだけど、そんなもん帳消しにできる軽さと大きさ。
ハミングバードハンモックス ペリカンタープをベストバイなのはこんなあなただ。
- ULで巨大なタープが欲しい
- 真夏以外にもハンモック泊してみたい
- やってみたいけどタープ泊は少し不安だ
- 豪華なタープ泊をしたい
- 宴会幕は欲しいけれど、重いのは嫌!
- ハンモックを愛している
- 薄々なのは大事なことだと思っている
- 小さい頃ペリカンに頭を噛まれたことがある(実話)
大きくて軽いタープが欲しいひとはもちろん、
ハンモックを持っているならともかく買っていい!
品名 | ペリカンタープ | ||
メーカー | ハミングバードハンモック | ||
画像 | |||
重さ | 340g(実測) | ||
サイズ | 348cm×285cm | ||
素材 | 0.9ozシルポリ | ||
価格 | 29,000円+税 | ||
BUY NOW |
※画像クリックで本国サイトへ
おまけ
ペリカンタープは大きいから、リッジラインを張ってそれに乗せてもいいと思う。
長辺の片側だけ思い切りテンションかけると、中心がずれていびつになるのでほどほどに。
んで、サイドの真ん中2箇所を引けばこんなに広くなる!
ツェルト的な三角テントの両端を引っ張るのではなく、稜線とループで四角いシェルターを作る感じだね。
さて、今回も最後まで読んでくれてありがとう。
これから冬に向かって高い山に登らないお友達もいるかもしれないけれど、そんな時期だからこそ低山ハイクで野営スキルを磨くチャンスだよ。
ハンモックやタープは基本のロープワークを覚えるのにも最適だからね。
では、みんなまた会おうね。
冬でもオープンエア、ハンモックマゾ一代スナフキンNがお送りしました!