ついにあのチャッピースノーハイクの聖地「入笠山」にてBBG豚汁ミーティングが開催された!木漏れ日の中の爽やかスノーハイク!360度見渡せるアルプスの絶景!そして美味しい豚汁!極上の快楽3点セットが参加者達に降り注ぐ!…..のはずだったが、BBG得意のズサンプラン&マゾてなしが大炸裂し、理不尽に阿鼻叫喚の渦へと飲み込まれていく参加者達。そう、これはイベントと称した「参加者虐待物語」である。
[toc]
入笠山スノーハイク豚汁ミーティング
第1章 洗礼
「入笠山(にゅうかさやま・1,955m)」
そこは誰でも間違いなく楽しめる山であり、マゾのマの字も入り込む余地がないチャッピースノーパラダイス。
なんせゴンドラで楽々と高度を上げることができ、ルートも穏やか。
山頂からは八ヶ岳やアルプスの眺めが360度広がっており、浮かれる要素が満載だ。
しかもこの入笠山がある富士見市は全国トップクラスの日照時間を誇り、その晴天率は驚異の「85%」!
この日も事前の天気予報ではどピーカン&登山指数Aのパーフェクト予報。
今まではこういう予報でも、迷惑悪天候男ユーコンカワイのせいで天候が荒れることもあった。
しかし彼も節分が過ぎて本格的に本厄が明けて晴れ男になった模様。
その証拠に、集合場所の富士見パノラマスキー場ゴンドラ乗り場は予報通りの大快晴。
チケット売り場にいたダフ屋の頭上には、見事な青空が広がっている。
そんな青空のもと、彼の「チケットあるよ」「余ってない?」の巧妙な掛け声に釣られて続々と集まってくる参加者達。
この快晴っぷりに皆一様にサングラスをかけて浮かれまくっている。
ダフ屋は「上のゴンドラ山頂駅でユーコンカワイが待機してます。彼に会うまで決して浮かれないでください。」と注意を促す。
しかしそれでもユーコン慣れしていない参加者たちは「いや、流石のユーコンさんでもこれは覆せないでしょ!」と、ウキウキしながらゴンドラに乗り込んでしまう。
そしてゴンドラ移動わずか10分。
山頂駅に降り立った彼らの頭上から青空は消え去っていた。
さらに突然ドカ雪が降り始めて、風も強くなるゴンドラ山頂駅。
まさにユーコンイリュージョン。
参加者たちは慌ててサングラスをゴーグルに付け替えながら「すげえ…ユーコンやっぱすげえ…」「あああ…BBGでよく見る風景だぁ」とざわつき始める。
そしてここで大御所ユーコンカワイが登場。
もちろん彼のファーストコンタクトは「おはようございます」でも「よろしくお願いします」でもない。
彼は鍛え上げられた土下座を炸裂させ、参加者全員に「すいませんでしたぁ!」と美しい謝罪を決めて来たのである。
やっと本厄が明けたのにたいして変わってない彼の運命。
さっきまで快晴のもとで浮かれていた参加者たちからは、「だよな…」「晴れるわけねえと思ってたよ」「金返せよ」などのツイートがちらほらと。
しかしこんな世界がデフォルトである逆松岡修造は、「ようこそBBGの世界へ!」と高らかに入笠山イベントの開会宣言。
そして「俺が貴様らに本当の白さと絶望を教えてやる!ついてこい!」と、猛々しく白の世界へと出発して行く。
その背中にはなぜかパックラフトとパドルが刺さっているという謎さ。
彼は「ヒップソリなんて軟弱なアイテムは使わねえ。男ならパックラフトで雪原を滑り落ちてなんぼよ。」いきがっている。
この余計なアイテム+豚汁の材料や大量の水が入ったバックパックの重量は実に25キロオーバーで、何気にスタート10秒で早くも彼は虫の息なのである。
そんなこんなで、スタート前から激しいBBGの洗礼を浴びまくることになった哀れな参加者たち。
希望のない真っ白い背景をバックに、いざ出発記念撮影。
後列左から「トンガ旗手オガワ」「アイーンSさん」「あごダシNさん」「ビジュアルNさん」「鼻ホイップNさん」「駅前留学Nさん」「ニシコーKさん」「ナンデヤネンSさん」「盗塁王Aさん」。
前列左から「鬼ころしSちゃん」「インサートEさん」「お豆さんB」「トリックスターSさん」「低血圧Mちゃん」「顔デカ」「伊勢谷もどきYさん」「トニーTさん」。
途中のマナスル山荘から「矢作C」「ビアーN」、そして小学生の「社長H」が合流予定。
参加者16名、スタッフ4名の総勢20名。
この時はまだかろうじて希望に満ちた顔をしているが、のちに生還者がわずか12名となる大遭難がここから始まってしまうのである。
第2章 吹雪
チャッピー要素ゼロの悲壮感漂うスノーハイクが始まった。
早くも絵的に「八甲田山雪中行軍の悲劇」と言った情景に。
すでに山中を5日間くらい彷徨っている人達のように表情が冴えない参加者たち。
雪原と青空が広がっている予定だった入笠湿原に着く頃には、状況はいよいよ「吹雪」という素敵なおもてなし状態に。
もう一度おさらいしておくと、富士見市の晴天率は85%と言われている。
そして本日の予報は「晴れ、降水確率0%、登山指数A」である。
撮影担当を任された鬼ころしSちゃんも「一体何を撮影したらいいでしょうか?全部白いんですけど…。」と動揺が隠せない。
そして「素敵な雪景色が見たいんや!」とわざわざ大阪から参加してくれたナンデヤネンSさんに至っては、雪に埋もれて自らが素敵な雪景色になってしまう始末。
彼女は「そうそう、これこれ。この雪景色が見たかったんや…ってなんでやねん!」とノリツッコミに余念がない。
さあ、そろそろクレームが始まってもいい時間帯。
しかし普通のツアーなら中止もあり得るこの状況でも、「どうせBBGのイベントだから」と割り切って参加してるマゾばかりなのでみんな嬉しそうだ。
普通の景色が見たけりゃ他のツアーに参加するべし。
しかし他のツアーでは景色は見えても、このように先頭の奴が柵にパドルが引っ掛って進めないなんて茶番は拝めない。
よせばいいのに余計なものいっぱい担いで来て、重すぎて誰よりも吐きそうになってる先導者。
しかも常にデカケツ&補修ガムを見せつけながら進んでいくので、後方の参加者たちの苛立ちは募るばかり。
これが彼なりのおもてなしの作法。
そしてBBGスタッフの低血圧Mちゃんも、吹雪が強まる中、
得意の低血圧奥義「ロング鼻毛」を炸裂させておもてなし。
次々と繰り出されるBBG名物に、「すげえ!ユーコンの生ケツ&補修ガムだ!」「小仙丈ヶ岳で見せた低血圧のロング鼻毛だ!」と参加者の興奮度も上がっていく。
そしてここで「負けてられねえ!」とばかりに、最近ブラックダイヤモンドのソロイストの記事を書いてくれたニッシーことビジュアルNが動く。
[kanren postid=”13515″]
「これが僕のビジュアルバンド時代です。」と衝撃写真を見せて来て大盛り上がり。
もはやみんな景色に楽しさを見出せないんで、ケツや鼻毛やビジュアル男に娯楽を求め始めるという危険な時間帯に突入したのだ。
やがてマナスル山荘に到達する頃には、「あれ?俺たちって本当のマナスルに来てるんだっけ?」って思ってしまうほどの猛吹雪に。
この突然の天変地異に対して他の登山者も不穏な空気を感じたのか、「もしかしてBBGさん?」と声をかけて来た人が現れるほど。
西郷どんも「この急な嵐…ユーコンカワイかよ!」と突っ込んだ所にユーコンカワイが現れたからさぞやビックリしたことだろう。
西郷どんに「とりあえずごめんなさい」と言って別れた後、一行はマナスル山荘で休憩し、ここで矢作C(旧ブログのチーム・マサカズファンにはたまらない)とビアーNと社長Hと合流。
この時点で参加者たちには「もう山頂行かなくていいんじゃない?だいたい結果が想像できるし…。」と厭戦ムードが漂い始めていたが、諦めたらそこで試合終了だ。
さあ、山頂からの360度の大絶景目指して、いざ入笠山アタックである!
第3章 絶望
各々スノーシューやワカンをつけてのハイクアップスタート。
景色が見れないのならせめてスノーシューハイクを楽しみたい所なんだが、雪が全然フカフカじゃなくてツボ足で十分という中途半端さ。
もちろん山頂に近づくにつれて再び吹雪が吹き荒れ、もはや笑うしかない参加者たち。
しかし私は言いたい。
辛く長く不毛な戦いを頑張り抜いた者にのみ、入笠山の山頂は微笑むのだと。
さあ絶景と希望に向かって進め!
山頂到着!
いざ、刮目せよ!
これが360度の大絶景だあッ!!
左から順番に解説していくと、遠くに見えるのが北アルプス、目の前に広がってるのが八ヶ岳、そして右の方には甲斐駒ケ岳があって…おお!その奥には富士山も見える!
さすがはアルプスの展望台と言われるだけのことはある360度の白き絶望。
BBGのスタッフたちは早々と脳内を妄想スイッチに切り替えて心眼で絶景を楽しんでいるが、まだ心眼慣れしていない参加者たちは、ただただうつむいて寒さに耐えることしかできない様子。
もはや集団遭難と言ってもいい山頂の情景。
そして画面全体から漂う激しいシベリア強制労働感。
身を寄り添ってじっくりと山頂からの絶望を味わう参加者たち。
頑張ってた辿り着いた山頂で、参加者の笑顔率0%という驚異的な数字を叩き出したBBGイベント。
このままではユーコンカワイが参加者全員から袋叩きに遭うことは明白。
そんなことにならないよう、急いで記念撮影をし、
大声で「撤収!」と叫ぶユーコンカワイ。
そこからは這々の体で下山スタート。
もはやTMレボリューションのPV撮影現場と化す入笠山山頂。
他の登山者たちも「今日晴れじゃなかったんかい!」「なんでこうなったんだ!」と口々に叫んでいる。
BBGのイベントは、偶然そこに居合わせた人々も巻き込んで行く「強制参加型」という画期的なイベントなのである。
第4章 快晴
入笠山からの脱出が始まった。
風の勢いはもはや台風中継レベルとなり、顔面に雪がバチバチと当たって猛烈に痛い。
現場はもはや「後方でアツシオガワがプレゼンでも始めやがったのか?」と思ってしまうほどのブリザード状態に。
鬼ころしSちゃんを拡大すると、髪の毛が乱舞してなんかもうヒゲみたいになってる始末。
「今回はどなたでも楽しめるチャッピースノーハイクです!」と言って参加者を募ったイベントとは思えない決死の千里行が続く。
このあまりな仕打ちに次々と錯乱状態になる者が続出。
まず鬼ころしSちゃんが「劉備殿!今赤兎馬に乗って迎えに行きまずぞ!」と叫んで突然ダッシュして山中に消えて行ったかと思うと、
トリックスターSさんは、焦点の合わない目で「あははは!セグウェイたのしー!」と言い始め、
伊勢谷もどきYさんは「決め手は対話力。COCO塾!」と叫びながら、突然入笠山にボディプレスを食らわせ、
インサートEさんとお豆さんBの二人は耐風姿勢をとりながら「山コンやってくださーい!」と叫ぶ。
中には錯乱状態を通り越して死んでる奴もいる。
参加者たちの錯乱状態に負けてられないユーコンカワイ。
彼はまるで西部警察の爆破シーンのような画期的なシリセードを見せつける。
いつだって視界はホワイトまみれ。
そんなシリセードの勢いでケツの中に大量の雪が入り込み、パンツはビチョビチョに。
ここで彼は「体も冷えたし時間もないんで、俺と低血圧Mちゃんは先にマナスル山荘まで下山して豚汁の準備してます。」と言って下山して行った。
するとどうだろう。
悪天候兄妹の二人がいなくなった途端、さっきまでのブリザードが嘘のように止んで、世界に平和が戻ってきたのである。
これにはたまらず「ヤッタァ!ユーコンがいなくなった!青空だ!」と狂喜乱舞する参加者たち。
やっと人並みに浮かれることを許された参加者たち。
ある者は空を飛び、
ある者は犬神家となり、
またある者は股間を女性に撮影され、
またある者は鈴木雅之になり、
さらには今だに錯乱状態から脱せずにセグウェイに乗ってる人も。
皆思い思いにこの束の間の平和を楽しみだす。
ユーコンがいないだけで世界は笑顔に包まれる。
ノーモア核兵器、ノーモアユーコン。
しかし束の間の平和はここまでだ。
ここから先はユーコンカワイが待ち構える豚汁会場に移動しなくてはいけない。
参加者たちの試練はまだまだ続くのである。
第5章 拷問
さあ、天気も良くなったところで浮かれ豚汁タイムのスタートだ!
今回は人数が多いので、黄金の鍋3台体制で挑む。
一応ユーコンがメインで作るはずなんだが、そのあまりの段取りの悪さに参加者が率先して調理。
そしてここであごダシNさんから「絶品の焼きあご入りダシを持参いたしました。」と嬉しいご提供。
さらには前回の鈴鹿イベントも参加してくれたニシコーKさんによるワインのご提供も。
そして畳み掛けるように、インサートEさん持参のホイップ&ワッフルが炸裂!
普段は尿管結石のメンズに管をインサートする職人である彼女も(看護師さんね)、今回ばかりはホイップを「出す」側に回って皆を喜ばせる。
いよいよこの快晴の豚汁パーティーに対し、参加者たちの浮かれが止まらない。
さらにここから畳み掛けるようにBBGからのおもてなしもスタート。
まずここで通りすがりの前科55犯のサイコ野郎が乱入し、
ウホウホ言いながら参加者たちに得意の冷やしリンゴを提供しておもてなし。
そして続けざまに低血圧Mちゃんが何事かごそごとやり始めたかと思うと、
低血圧奥義「浮かれアルフォート」が炸裂!
しかも威力倍増のファミリーパック!
参加者たちの「やめてくれ!」という声も届かず配られていくアルフォート。
そう、BBG読者ならお馴染みの光景で、彼女が浮かれてアルフォートを出すと世界はフォグに包まれる。
そんな最悪の状況で登場してしまったのが、南アルプスに生息するこの「ヒッキー」なのである。
このあたりから急激に日の光が当たらなくなり、次第に再び強くなって行く寒風。
そしてそのままヒッキーの呪いの儀式が始まってしまい、
これを機に一気に事態は暗転。
ここでとんでもない寒波が襲来し、冷たい風も手伝って平和だった豚汁会場は超極寒の世界へ。
あまりの寒さでガス管が冷やされまくり、ガスバーナーの火力が次々と大失速。
必死で風防を設置して火力の復活を図るが、全く沸騰しないBBG豚汁。
やがていつまでも出来ない豚汁に対し、参加者たちも口々に「寒い…ツライ…お腹すいた…」と窮状を訴え始める。
慌ててアツシオガワが「手押し相撲大会マナスル場所」を開催してその場を盛り上げようとするが、
みんな寒さのあまり気力が上がらず、参加者が2名で終わって猛烈な企画倒れに。
そうこうしてる間に強風は一気に強まり、ついに黄金の鍋が台から落ちてクラッシュ!
たちまちぶち撒かれてさらにクールに冷やされて行く具材たち!
現場は阿鼻叫喚の嵐。
そうこうしてる間になんとイベント終了予定時刻になってしまい、電車・バス組はもう帰らないといけない時間になってしまう。
結局彼らはここでまさかの「豚汁途中撤退」を余儀無くされてしまったのである。
山頂では一切の景色を見ることなく、そして豚汁を一滴も飲むことなくこの場を去っていく事になった5人の勇者達。
はるばる大阪から来たナンデヤネンSさんも「なんでやねん!」と言いながら無念を噛みしめる。
あごダシNさんに至っては、渾身のダシを提供した挙句自分は食えないというまさかに見舞われた。
これ、普通のツアーだったら訴訟問題に発展していたことは間違いないだろう。
しかしここは血で血を洗いマゾをマゾで上塗りしていくBBG道場。
5人の勇者達の尊い死を無駄にするわけにはいかない。
残されたメンバー達は、「彼らのためになんとしてでも豚汁を食ってみせる!」と一致団結。
しかし寒風はとどまることを知らず、4つあったバーナーのうち生き残っているのはついにたった1台に。
その風前の灯火である虎の子の1台を必死で風から死守する残兵達。
ここで「アイーンセルゲイ」と「ドルジオガワ」のモンゴリアンブラザーズによる、本場ウランバートル仕込みの風防アタックが炸裂。
これで一瞬持ち直したかに見えたが、アイーンセルゲイのマットがバーナーの火で溶けて猛烈な異臭を放ち始めた。
たちまち怪しい臭いが立ち込めて、もはや豚汁を作っているのか何か黒魔術的な儀式をやってるのかよくわからない状態に。
しかし諦めたらそこで豚汁終了だ。
ここでついに凍えて動けない女性陣も奮起して立ち上がり、自ら「人間風防」となって豚汁を風から防御。
この「フリーキック時の壁」と「異臭モンゴル兄弟の壁」のダブルウォール構造で一気に攻勢を仕掛けるBBGチーム。
対する入笠豚汁の方も「肉がいつまでも赤い」という絶望的な光景を見せつけて反撃。
まさに一進一退の手に汗握る攻防戦!
しかしBBGチーム、なんとか踏ん張って肉が食えるレベルまで持ちこたえた!
あと少しで完成だ!だいぶ食えそうになってきたぞ!
昨日ユーコンが苦労して仕込んだ里芋も実にうまそうに…
「って、里芋入れ忘れてるじゃねえか!」
彼が昨晩1時間以上の時間を費やして一生懸命皮を剥いた里芋。
具材の中で最も重かったけど頑張ってここまで運んできた里芋。
豚汁に入れて食べるととっても美味しい里芋。
もう今からその里芋を茹でてる時間はないから、結局そのまま持って帰ることに…。
なんせ残されたメンバー達にも帰りの最終ゴンドラ時間が迫っていたのだ。
ここでアツシオガワが「もう時間がない!一同!いざ喰らえ!」と大号令。
早速ユーコンが食らいつくが、なぜか「バリッボリッ」という豚汁とは思えないサウンドがこだまする!
大根が全く煮えてなくてカッチカチなのである!
スープもぬるいし、里芋も入ってないし、大根がたくあんみたいだし、これは一体何鍋なのか?
それでもみんな「あ…顎が疲れます…」と言いながらもなんとかそのバリボリ大根に食らいつく。
この大根を切るのはアツシオガワの役目だったんだが、明らかに切り方が太すぎたのが敗因だ。
これぞBBGの敏腕社長名物「太くて硬い俺の大根を喰らえ!」という主張なのである。
しかもこの「たくあん鍋」は、ハズレにぶち当たるとあごダシNさんの置き土産であるだし袋が混ざったままという雑さ。
そしてそのだしの香りにつられて、マナスル山荘の看板犬コハダちゃんも乱入して現場は大パニックに。
ここでさらに絶望的な現実が襲いかかる!
それは参加人数20人なのに、ズサンプランによって「30人分の豚汁」が作られてしまっているという事実。
しかも5人の途中撤退者を出してしまっているため、15人(うち7人が女性)で30人分食わねばならないというまさかな試練に突入。
相手は食いごたえたっぷりなたくあん鍋。
それをゴンドラの最終時間までに食い切らねばならないタイムアタックフードファイト。
残り時間はわずか20分だ!急げ!
もはやトークする余裕もなく、ただ黙々とぬるい豚汁(たくあん鍋)を食べる遭難者達。
会場内には「バリ…ボリ…」という音だけが響き渡り、その音を容赦ない寒風が遥か彼方へと吹き飛ばす。
これぞBBG名物「多苦暗豚汁拷問(たくあんとんじるごうもん)」である!
多苦暗豚汁拷問とは
|
やがて20分の時間が経過した。
勝った!
メンバー達は、見事に多苦暗豚汁拷問に耐え抜いたのだ!
そしてそこには、過酷な拷問を生き抜いた勇者の姿が展開していたのである。
もはや破水寸前のユーコンカワイ。
彼の奮闘により、見事5人の途中撤退者達の仇を討つことに成功したご一行。
それはイベント終了予定時刻より、実に2時間遅れでようやく達成された快挙だった。
第6章 生還
マナスル山荘に泊まる矢作C、ビアーN、社長Hと別れ、ようやく帰路につくことができたご一行。
そして「後は急いで帰るだけだ」というこの段階になって、空は恐ろしいまでの快晴に包まれて無風状態に。
徹頭徹尾BBGらしさ満点のイベント内容。
きっと今なら山頂から360度の絶景が見れたことだろう。
ちなみにユーコンカワイは、「パックラフトで雪原を滑るんだ!」と息巻いてわざわざ重いパックラフトとパドルを持ってきたくせに、結局時間切れでそれを使うことはなかった。
結局彼はパックラフトセット+里芋30人分を「ただ運んで持ち帰る」という上級マゾを参加者達に見せつけたのである。
これが彼が提案する新アクティビティ「パックイモティング」の全貌だ。
やがてゴンドラ最終時間にギリギリ間に合ってフィニッシュ。
総勢20人いたメンバーも、終わってみれば多くの犠牲者を出して生還者はわずか12名。
死して屍拾う者なし。
これが数ある日本のイベントの中で、最も過酷でずさんでマゾいと恐れられるBBGのイベント。
参加費2000円を支払った挙句、白い景色だけ見せられて拷問を食らうという理不尽なシステム。
しかしそれを乗り越えた者にのみ見える世界がある。
そのあたりを楽しめる剛の者のみ、このイベントに参加する資格があるのである。
余談だが、後日マナスル山荘に泊まった矢作Cから写真が送られて来た。
この惨劇の翌日、彼らは再び入笠山山頂に行ったようなのだが、そこで撮られた写真がこれである。
ユーコンという名の怪物が去った後の、神々しいまでの青と絶景の世界。
そこには昨日の吹雪が嘘のような360度の大絶景が広がっていた。
しかしこんなものは矢作Cが作ったCGだ。
こんなものはリアルな山じゃない。
私は認めない。
悔しくなんてない。
悔しくなんて….
さあ、次回はあなたも僕たちと一緒に絶望を楽しんでみませんか?
山の上に重い雲が立ち込めていたら、きっとその下で僕らはイベントをやっています。
異臭のする方でたくあん食べてます。
新しい自分を発見したい人
ぬるま湯に浸かってる自分が許せない人
世の中の全てが嫌になった自暴自棄な人
この世の理不尽を全身で味わいたい人
マゾい人
以上の条件に該当する方は、ぜひ次回のBBGイベントに参加してみてみよう!
最後になりますが、参加してくれた方、並びに他の登山者やスキー客の皆様。
本当に申し訳ありませんでした…。
それでは最後にイベントのスナップショットとともにお別れです。
本厄明けても迷惑全開。
ユーコンカワイがお送りいたしました。