壮絶を極めた二日目の試練を乗り越え、いよいよ信越トレイル完全踏破に向けて動き出したユーコンカワイ。連鎖する悲惨と、凡ミスの嵐は後半に向けて大加速。かつてないスペクタクルエピローグが爆発する。果たして彼は信越トレイルの完全スルーハイクを達成できたのか?見さらせ!これがユーコンカワイ流「新しい信越トレイルの楽しみ方」だ!
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信越トレイル3,4日目 関田峠〜天水山
第11章 ゲリと私と餅奉納
私はかなり悩んでいた。
二日目の夜は何とかテントを張らずに過ごせたが、三日目は確実にテン泊となる。
果たしてこのとんがり過ぎちゃったUL装備で、無事にもう一夜を過ごすことができるのだろうかと。
諦めるならもうここで再び関田峠に戻って下山をするのが定石。
しかし昨日のハード直進行軍でマゾ度に磨きがかかってしまった私は、当然関田峠に背を向けて梨平峠方面へと進路をとった。
今にして思えば、ここでおとなしく引き返していれば、のちにあんな悲劇やあんなスペクタクルな展開に巻き込まれずに済んだろうに…。
天気は曇りだが、雨が降ってないだけで随分と過ごしやすい。
ただ三日目ともなると、何だかこの景色がもはや「通勤風景」のように当たり前になって来ている自分もいる。
今日も日の当たらない長い長い営業が始まる。
やがて牧峠に差し掛かると、ついに双眼鏡マーク(展望良し)のところから新潟側の展望が開けた!
おととい雨の駐車場をスタートしてから実に50km。
太陽の光こそないが、やっっっっと「展望」って言われてるやつを崇むことができた。
晴れた日本海なんて日本海じゃない!このくらいがちょうどいい味わいだ。
断念せずにここまで頑張って来た甲斐があった。本当に良かった。
その後もアップダウンを繰り返すしんどい区間が続くが、景色が見れたことと、今日の行程がたったの9時間(十分長いけど麻痺してる)ってことで、やっとゆっくりと信越トレイルを満喫。
昨日の寒波のせいで、急激に紅葉も進んだ感じで気分もいい。
ただし、道は昨日に増してゲリ化が著しく、下り時はもはやゲリのウォータースライダー状態に。
しかしこっちも3日間ずっとこのゲリと戦って来た身。
もうすっかり慣れて来ていて、足元に集中しながら巧みにゲリをかわしていく。
しかしゲリにばかり目を取られると、このように猛烈な勢いで頭を木にぶつけて2,3年分の大切な記憶がぶっ飛んでくから注意が必要だ。
で、逆に上に気をとられると、今度は「落ち葉に隠された落とし穴」的な悪質な罠にはまるのである。
恐らく今回の全行程のうち、半分以上がゲリにまみれている気がする。
そしてここまでの二日間、一度もまともなランチができてないが三日目はどうか?
もちろん本日もしっかり「ランチの時だけ雨が降る」というまさか。
今日こそはのんびり飯食えると思ってたのに、執拗なまでの孔明の追撃。
おかげで結局また急いで食う羽目になってしまい、すげえ楽しみにしていた渾身の餅入りラーメンの餅を、
慌てた勢いで大地に奉納してしまう始末。
それでもこんなのは昨日の悲惨の連鎖から思えば、もう私にとっては「あたりまえ体操」の1つなのである。
第12章 シシャモとの長き対話
ただただ同じような景色とゲリの中を徘徊する体力限界男。
ゲリで滑る度に一気に体力がえぐり取られ、膝もいよいよ悲鳴を上げて来た。
一歩一歩進む度に「アッ!…ウッッ…ハゥッ!」と小刻みにセクシーな声が漏れてしまう厳しい戦い。
サラッと振り返ってるが、特に何もなかっただけですでに朝起きてから8時間くらい歩きっぱなしだ(昼飯もろくに休めんかったし)。
途中の写真を撮ってない代わりにシューズの写真を載せておくが、これだけでこの8時間に渡るゲリとの戦いの壮絶さがお分かりいただけるだろう。
しかしそのおかげもあって、この時点ですでに信越トレイルも8割方まで進んでいた。
体は悲鳴を上げているが、気の遠くなるほど先のゴールだった天水山が少しづつ近づいてることで元気も湧いてくる。
やがて本日のテン場である「野々海高原キャンプ場」に向けての長い長い舗装路の旅路が始まり、
スタートから8時間半ほどでテン場に到着。
まだ14時半で時間もありまくりなんでのんびりとテントを建てたいが、こういう時に限って再び孔明による「小雨の計」が炸裂して全く落ち着けない。
結局大急ぎでテントを張る。
基本野宿好きなんだが、またあの初日のような寒い一夜を過ごすと思うと若干憂鬱だ。
そしてテントを張り終えると当たり前のように小雨は止んで、猛烈に暇な時間が押し寄せる。
もちろん本日もFacebookで募集した支援物資の人は一人も現れない。
寂しさを肴に一人で酒を飲もうにも今日はビールがない。
ほんとは昨日の光原荘で缶ビールを補充する予定だったが、瓶ビールしか売ってなかったというまさかな仕打ち(わざわざ事前に電話で缶ビールが売ってるのを確認したにも関わらずだ)。
ってことで、わずかに残ったウイスキーを水で薄めに薄め、シシャモを1cmづつかじりながらの長くみすぼらしいルンペン生活に突入した。
正直「歩き続けてたほうがまだ良かったんじゃないか?」ってくらいの暇さ。
次回からロングハイクの時は、多少の重量増になったとしても絶対に本を持ってこようと固く誓った瞬間だ。
そして時間稼ぎも限界に達し、ついにまだ明るい17時半くらいには就寝を決断。
初日の反省を踏まえて、寒さを感じる腰回りの防寒を補強し、テントシート用のタイベックシルバーもシュラフに巻いて防風対策。
妄想ネタももう尽きていたので、早々と睡眠薬で気絶コースである。
第13章 信越トレイル踏破へ!
ついに最終日の朝がやって来た。
拳銃を持った見知らぬ猟師に追いかけ回されるという悪夢のせいで、なんだか全然疲れが取れていない。
重い体のままテントを出ると、なんと目の前のテントサイトにハイカーがいるではないか!
ここまでキノコ爺さんしかいなかった長く孤独なロングハイクにおいて、やっと出会った他のハイカー。
あまりに長く人と話してないから、私の「おはようございます」の第一声が森進一級にかすれてて「おふくろさん」に聞こえてしまったほどだ。
そこにいたのは某アウトドアショップに勤めながら、「ハイパーキャンプクリエーターズ」というキャンパー向けサイトでライターもしているという「たかにぃ」さん。(個人ブログはここ。今回の記事も載ってます!)
聞けば昨日ちょうど私が睡眠薬で気絶した直後の18時くらいにテン場に到着していたらしい。
もう少し早く着いててくれてれば、あんなシシャモと対話せずに済んだんだが。
しばしたかにぃさんと会話を交わして別れた後、いよいよ信越トレイルの最終地「天水山山頂」を目指して動き出す。
全長80kmだったこの長き旅路も残す所たったの4km。
すっかり見飽きた風景の中だったが、こうなってくるとやっとしみじみと森を楽しむ余裕が出てくる。
そしてついに天水山頂に向けた最後の登り!
一歩一歩噛み締めて登っていくと、ついにそこには感動のゴールが!
と思ったらニセピークじゃないか。
最後の最後まで地味な嫌がらせで、傷だらけの精神にモンゴル岩塩を塗りつけてくる信越トレイル。
しかもこの時、気を取り直すべく「ここぞって時に食べよう!」と取っておいた光原荘で買った笹餅がゲリの大地にボッシュート。
しばしこの場で30秒くらい動けなくなってしまったが、後一踏ん張りだ!
今度こそ最後の登りを登り詰めていくと、
ついに目の前に!
信越トレイルのゴールが!!
長かった…ほんとクソ長かった…。
80km中、半分以上が雨だしゲリだし寒波だしで、低山とは思えない過酷な道のりだった気がしてならない。
そしてついに
ゴォォォーーーールッッッ!!
80km踏破!
3泊4日、信越トレイルスルーハイク成功!
しかもだ!
斑尾山から信越トレイルをスタートさせ、このゴールの天水山に至るまでの4日間。
私は「1mmの太陽の光を浴びることなく完歩する」という偉業を成し遂げたのである!
どうだぁっ!
こんだけ長いこと外にいたのに全く日焼けしてねえ!
80kmだろうが俺に日焼け止めクリームなんて必要ねぇ!
ハハッハハハッはははあ~!!
どおおだあぁぁ!!
憧れ続けた信越トレイル。
牧峠で一瞬だけ日本海の景色が見れたものの、ほとんど白い世界で足元のゲリばかりを見続けた80km。
達成感よりも、どっちかっていうと敗北感のが強いのはなんでだろう。
人によってはポンと肩を叩いて「たまには雨の信越トレイルもオツなもんだよ」なんて言うんだろうが、そんなのはいつもチャッピー快晴を楽しんでる晴れ男晴れ女どもの戯言だ。
リア充の奴らには一生マゾ充の気持ちなんてわからない。
信越トレイルはこの天水山頂で終わったが、ユーコンカワイ流の信越トレイルはここからが本番。
この先は、新しい信越トレイルの楽しみ方のご提案が始まるのである。
信越トレイル延長戦 天水山〜長野駅
第14章 ロング放置トレイル
信越トレイルは終わったが、実はまだこっから下山して駅に至るまでの延長「7.3km」の道のりが残っている。
そしてこの区間に入った途端、突然「パァァァァ」っと太陽の光が。
結局この4日間、晴れたのは信越トレイルと関係ない斑尾山までの登りとこの時の30秒だけだ。
で、これですっかり目が眩んでしまったのか、ゲリで足を滑らせて3mほど滑落。
これですっかり足を痛め、全身蓄積疲労と膝の痛みも手伝ってボロ雑巾のようにヘロヘロと下界を目指す。
正直この4日間のうち、この延長7.3kmが一番しんどかった気がする。
この頃になると腸もおかしくなってるのか、屁をこくとビーフジャーキーの香りが漂うと言う危険さだ。
そしてとにかく長い長い長い長い舗装路歩きが続き、ようやく娑婆の世界に到達。
もう歩けない上、遥か昔に行動食は底をついてて餓死寸前。
とにかく今は脂身たっぷりの不健康な食べ物をアホほど食いたい。
そんな私の前に飛び込んできたのが「中華飯店」の文字。
足を引きづりながら、必死でそこに行くと、
やってねえじゃねぇか….。
まあいい。
こっから電車に乗って飯山の駅まで行けば食いもんはいくらでもある。
今が11時だから、次の電車は…
1時間半待ちかい…。
結局ひたすら待ちぼうけて、かろうじて手に入れたポテチとコーヒー持って1時間半後に電車で飯山駅を目指す。
やがて飯山の駅に到着すると、急いで斑尾高原行きのバス乗り場へ。
事前に時刻はチェック済みで、13:55のバスがあるから待ち時間は30分もないはずだ。
で、バス発車場に行くと、今が13:26で、次のバスが「じゅ…15:15だと….」。
ほぼ2時間待ちじゃないか!
さっき1時間半も待ちぼうけたばかりだというのに!
私は慌てて観光案内所に飛び込み、事前に調べてたこの時刻表を見せて「ほら!ここに13:55発って書いてあるんですけど」と詰め寄る。
すると観光案内の人が「ああ、お客様…この画面を左にスクロールしてもらっていいですか?」と言うじゃない。
そしてスクロールした画面を見せながら「残念ながらこの時刻表は冬の時刻表です…。」と静かに言った。
これを見た私は、久々にジャックバウワーとなって「クッソォォォォッッッッ!!」と絶叫。
こうして私は、下界に降りてから合計3時間半という「ロング放置トレイルの住人」となったのである。
長え…
なんて長いんだ信越トレイル…
いい加減家に帰らせてくれ…
やがて待ってるうちにだんだん寒くなって来たから、今回買って初めて実戦投入したパタゴニアのナノエアライトハイブリッドジャケットを羽織ろうとした。
そして私は真っ青になった。
ない…ない!ナノエアライトハイブリッドジャケットがない!
記憶を辿る。
森宮野原駅から電車に乗った際、最初私は右側の席に座ってたが「あ、千曲川の景色を見ながら行こう」と左側の席に移った。
その時、ポテチとコーヒーを両手に持って移動した。
じゃあ、その時まで着ていて、車内で脱いだジャケットは….。
電車内に置き忘れてきてるじゃないか……。
やばいぞ。
あれ、鬼社長アツシオガワに懇願して会社のお金で買ってもらったジャケット…。
ただでさえダメ社員としてしょうがなく召し抱えてもらってるのに、このまま「買ったばかりのジャケット失くしました。」じゃ本気で殺されてしまう。
そこからは、それこそジャックバウワーのような緊迫度の中、必死でJRのいろんな場所に電話して追跡捜査開始。
たっぷりあった待ち時間をフルに使い、いろいろたらい回しにされたり待たされたりしながら、なんとか「今長野駅で捕獲されて忘れ物センターに入りました。」との情報をキャッチ。
とりあえず誰にも奪われることなく(多分すげえ臭かったんだと思う)、無事に最終駅まで到達してくれた模様。
JRの人も「最寄りのJRの駅員と一緒に電話で本人確認取れれば着払い郵送可能です」と言うから、なんとか首の皮一枚残してBBGを解雇されずに済んだ。
って段階で斑尾高原行きのバスが到着したんで、「まあ後で別のJRの駅に行けばいいや」とバスに乗った。
第15章 止まらない悲惨連鎖
ユーコンカワイ流の信越トレイルはまだまだ終わらない。
車を駐車してあるとこにバスが止まると思ってたのに、全然身に覚えのないところに降ろされて呆然とする。
私はてっきりスタートした「まだらおの湯」ってのが「斑尾高原ホテル」の敷地内だと思ってたんだが、これが全く別の場所だったことを知る。
そして貰った地図を確認すると、なんとここから「3km」も離れた場所じゃない。
こうして散々80km歩き通してボロボロの状態で、思いがけない「延長ハイク」スタート。
我が信越トレイルはいつになったら終わるのだろうか?
なんかすげえ寒いし…。
だけど羽織るジャケットはなぜか今長野駅にいるし…。
そして寒さとしんどさに耐えながら、長い長い舗装路ハイクの末、やっっっと車を停めてあるまだらおの湯に到達。
ここまで体がボロボロで冷え切った段階で入る「勝利の温泉」は一体どれほど気持ちいいんだろうか?
いつもならここで定休日だったりして地獄を見るんだが、今回はちゃんと旅の前に営業してるのは確認済み。
そもそも今日は土曜日。
そんな日にやってない温泉なんて存在するわけが…
「ギャフンッ!」
これを見るなり、私はグハッと喀血。
何か大切な切れてはいけない糸が「プチン」と切れ、その場で静かに息を引き取った。
ダンサー・イン・ザ・ダークをはるかに凌ぐ悲惨なエンディング。
頑張って頑張って頑張って、耐えて耐えて耐え抜いた男に贈る神様からの小粋なプレゼント。
私はそんなに前世で悪行を重ねきてるのか…。
まだ償いきれないのか…。
しかもである。
失意の中で我が車のとこに行くとこのような張り紙が。
信越トレイルの地図に「P」って書いてあったから、てっきり公式な駐車場かと勘違いしてしまった我がハイパーミス。
私はこの張り紙を持って、温泉内にいたスタッフさんに「ホント、すいませんでしたァッ!」と平謝り。
スタッフさんは「熊に食われたかと思っちゃったよ」と笑って許してくれたが、皆さんは勘違いしてここに停めないように…。
こうして長い戦いの末、温泉にも入れないばかりか平謝りでフィニッシュというまさか。
聞けば私が信越トレイルに入った瞬間ごろから突然ボイラーの調子が悪くなったらしい。
原因不明でこの施設始まって以来の臨時休業だそうだ。
それでも、それでも…まだユーコン流の信越トレイルは終わらないのである。
最終章 さすらいの果てに
温泉を諦めた私は「とりあえず先にJRでジャケットを取り戻す手配をしよう」と近くのJR替佐駅を目指した。
駅に到着したのは16:35。
改札に行くとこのような張り紙が…
色々行きすぎちゃってる私は、今更もう何も驚くことなく「なるほどなるほど」と受け流すことができるまでに成長していた。
しかし、「じゃあ次の駅で」と向かった上今井駅が「無人駅」だった時は、いよいよプルプルと立ち尽くしてしまった。
ホント、前世で何人殺してしまったんだろう?
これで完全にキレた私は、「もうわかったよ!直接長野駅まで行けばいいんだろ!」と遠回りで長野駅に行く決断を下す。
忘れ物センターが閉まるのは18時。
結局他の温泉にも入る暇なく、長野駅までのタイムアタックドライビングに突入。
そしてあと少しで長野駅だ!って段階で猛烈な大渋滞に飲み込まれた。
刻々とすぎて行く時間。
もしこれで18時に間に合わなかったら、そのまま髪を剃って善光寺で仏門に入る覚悟。
それほど私が前世で犯した罪は深いってことだ。
そしてジリジリと進みながら、ついにはるばる来る予定もなかった長野駅へ!
駐車場に車を停め、大急ぎで駅構内の忘れ物センターを探すジャックバウワー。
そしてついにその時を迎える!
斑尾山から始まったこの長い長い信越トレイルの真の最終地点。
長野駅「お忘れ物承り所」に到達!
神はまだ私に「娑婆で生きてもいい」と言ってくれているのか!
ついに、信越トレイル…
ゴォォッォォォぉーーーーールッッッッッ!!!!
これがユーコンカワイ流、長野全域を目一杯使って楽しむ「パーフェクト信越トレイル」だ!
ただ歩くだけじゃもったいない。
己の持つアイテムと本厄パワーをフル活用して駆け抜けるのが、新しい信越トレイルの楽しみ方なのである。
この快挙に対し、お祝いを告げるべくなんとあの男が偶然現れた。
たまたまこの忘れ物センター隣のお土産屋で、普通にお土産を買っていた「たかにぃ(朝テン場で会った)」である!
なんだかよくわからないが、とりあえず私がジャケットを長野駅まで派遣しなければ起こらなかった奇跡。
というか、運の使いどころが間違ってる気がするのは私だけだろうか。
やがてたかにぃと別れ、私はやっと温泉にも入ることができた。
余談だが、温泉出た後ワクワクしながら体重計に乗ったら「1キロも痩せてなかった」という立ち直れないほどのショックを受けている。
ついでに言うと、温泉の中に歯ブラシセットを置き忘れてきていたりもする。
そしてもう家まで帰る気力は残されておらず、結局近くの道の駅で一晩を明かしてから翌朝早朝にヘロヘロで帰宅した。
こうして壮絶を極めた我が信越トレイルへの挑戦は終わったのである。
正直、天水山から先の世界が一番ハードだった気がするが、何はともあれ「中年でもなんとか頑張れば3泊4日でスルーハイクできるんだ」という道を示せたのではないだろうか?
ただ私と同じ歳の人は、行く前に入念な厄払いをしてから行くことをお勧めする。
前世に身に覚えのある人は特にだ。
それではみなさん、次のロングトレイルでお会いしましょう。
この日以降、右ケツに謎の痛みを発症してしばらく歩けなさそうですけど…
ではまた、ごきげんよう。
ミスター自業自得野郎こと
ユーコンカワイがお送りしました。