ビッグゲスト近藤謙司さんと「さも一緒に3人で回った」的な雰囲気の写真で騙し気味にキャッチースタートをかました今回のBBG(近藤さんはたまたま通りがかっただけ)。小物らしく大物さんのお力を目一杯利用させていただいたところで、張り切って先週末に名古屋で行われた「第5回夏山フェスタ」の模様をアウトドアギア中心にお送りして行きます!もちろんその全てをご紹介はできないので、一部気になるメーカーさんのブースをピックアップしてご紹介!
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第5回夏山フェスタin名古屋
登山系のイベントは関東圏で行われることが多い。
そんな中、普段から「名古屋飛ばし」に慣れてる中部地区の人間にとって、待ちに待った山イベントが名古屋のウィンクあいちにて開催された。
そして我々BBGにとっても記念すべき初のイベント取材。
素人感丸出しの挙動不審の二人だったが、とりあえず精一杯虚勢を張って大手ウェブサイト取材班的な雰囲気だけ醸し出しつつ潜入取材。
今回は前半戦として4つのメーカーさんをご紹介だなも!
ダウン界の革命児「ナンガ」
その品質の良さから来る高評価に甘んじることなく、常に革新的なダウン製品を世に出し続ける「NANGA(ナンガ)」さん。
挙動不審のユーコンカワイに対して、指をバキバキ鳴らしながら「おう、貴様らどこの馬の骨どもだ」とでも言わんばかりのバーリトゥードの格闘家っぽい方が専務の横田さん。
しかし実際に話すとメチャメチャ気さくで面白い方で、実に好意的に色んなことを教えてくれた。
そんな中で、一番の注目商品を挙げてもらうと、やはりこの「MINIMARHYTHM180」と「MINIMARHYTHM250」のMINIMARHYTHMシリーズだ。
以前BBGでもピックアップギアとしてバッチリ書かしてもらった、ミニマリストのために作った尖りに尖った2017年注目の新作ダウンシュラフだ。
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慣れないとシュラフの中に入ることすら許されず、四十肩のユーコンカワイに至っては新手の拷問器具かと思うような革新的なシュラフだったことは記憶に新しい。
しかし割り切って使う人には「最高の保温性と軽量さと必要最低限な機能」として相当高い支持を集めていて、メーカー側も「正直こんなに売れるとは思わなかった」と戸惑うほど売れている。
横田さんも「入りにくいのは承知の上でひたすら軽さと保温性に特化した商品です。入る時破れたら気軽に修理に出してくれればいいんですよ。」と自信をのぞかせる。
名だたる大手メーカーが一般層を意識して当たり障りないアイテムを出す中、こういったトンがったアイテムをナンガさんのような高品質ブランドが挑戦的に出してくれるのは本当にワクワクする。
ちなみにホームページに載ってない小ネタ的Tips情報として、「ナンガの一部のダウンシュラフは中の羽毛を移動させられるので、寒い時は背中の羽毛をフリフリして上に移動させれば保温力がアップしますよ。」とも教えてくれた。
背中のダウンはどうせ潰れるし保温力のあるマットがあればいいんで、そういったやり方も考慮して行けば対応温度域低目のダウンシュラフでも温度域以上の保温が得られ、結果荷物の軽量化にも繋がる。
背中がガッパリ開いたキルトシュラフに抵抗がある方は、一度お手元のナンガシュラフが行けそうならフリフリして試してみるといいだろう。
ナンガさんのこうした「製品の本質を常に現場目線で考える」という感覚が、高品質の維持と革新性に影響を与えているのかもしれない。
滋賀県米原市が本社工場ってこともあり、ご近所のBBGとして「いつかワクワク工場見学ツアーinナンガをやらせてください!」と直訴しておきました。
そしていつかは「BBG×ナンガ」のスペシャルコラボ製品「四十肩と冷え性の中年に優しいシュラフ」を出せる日を目指し、我々も頑張っていこうと気を引き締めたのであります。
虫達が嫌いなメーカーNo.1「フォックスファイヤー」
蚊やダニの皆さん100匹に「嫌いなアウトドアメーカーは?」とアンケートを取れば、ほぼ満票で「フォックスファイヤー」と答えることだろう。
その秘密が、この登場から10年が経っても不動の評価を得ている「スコーロン」という素材にある。
ここ数年は「登山×釣り」という源流釣りスタイルが流行していることもあり、改めて注目度が高まっている「着る防虫素材スコーロン」。
BBGも最近山釣りという分野をもっと紹介したいと思っているので色々話を聞いてみたかったのだ。
早速僕もスコーロン素材「SCガイドフーディ」を試着し、韓流タレントっぽいポーズを決めてパシャり。
蚊やダニのみならず、その辺の女性も一切寄せ付けないユー様スマイル。
さすがは普段スコーロンを着てなくても、独特な匂いを発して嫁から「今もっとも嫌いな男No.1」と評価されるユーコンカワイである。
それはそれとして、SCガイドフーディは着心地も良く、長袖でフード付きでも積極的に盛夏でも使用できそうな肌触りだった。
そしてこの生地には天下のアース製薬の防虫薬が塗りこまれており(洗濯耐久性あり)、生地に触れた虫は逃げて寄り付かなくなるというわけ。(匂いで寄ってこないんじゃなくて、触れるとスコーロンを感知して逃げて行くという感覚)
BBGとしてはその信ぴょう性を確かめてしっかりレビューするべく、このあともちろん購入しましたよ。
近々どこぞの源流に行って虫達と戯れて来ます!
理想はスコーロンを着た僕だけ無傷で、普通のウェアを着たアツシオガワだけが虫まみれって絵が欲しいところですね。
世界的ガイドが認める品質とカッコ良さ「スーリー」
ズラッと並んだ、シュッとした感じの洗練されたバックパックの数々。
車のキャリアで有名なスーリーが登山分野に進出して数年が経ったが、その品質の高さとデザイン性の高さは年々高評価を得ている。
最近ではBBGも「2017年の一押し大型バックパックをどれにしよう」と検討に検討を重ねた結果、導き出された答えがスーリーのバックパックだった。
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背負い心地、使い勝手、堅牢性、格好良さの全てのバランスが優れ、今もっとも自信を持ってオススメできるメーカーだ。
それもそのはずで、話を聞けばグレゴリーやアークテリクスのバックパックを手がけていたデザイナーが作っており、そこに世界が認めるスーリーの機能美や理念が盛り込まれているから。
ニクいのが、全然公表してないけどバックパックの生地にはとても高級な素材(加水分解しないわ寒冷地でもごわつかないわの最高級品)が使われているのに、それを「どうだ!すげえだろ!」とことさらに宣伝しないという格好良さ。
グレゴリーがバックパック界のロールスロイスなら、スーリーはバックパック界のAppleなのであります。
パックの種類も、登山用バックカントリー用はもちろん、旅行の移動時からタウンユースのものまで豊富かつどれも欲しくなる要素満載。
そして我々がスーリー取材中にジャストなタイミングでフラッと現れたのが、トークイベントの目玉として来場していた世界的山岳ガイドの近藤謙司さん。(胸板の厚みがハンパなかった!)
過酷な環境で戦い続ける近藤さんもこのスーリーのバックパックを認め、山行時からタウンユースまで使い倒している人の一人。
もうそれだけで、我々のようなミジンコ登山者がああだこうだ言う必要なんて何もないのである。
ってことで今後の展開も大いに楽しみなスーリーは、BBGとしてもしっかり注視して追いかけていきたいブランド。
担当の藤井さんもとても気さくで価値観の合うお方だったんで、ジャパンのミジンコ登山者として、気づいたことはどんどん遠慮なくぶつけて行こうと思います!
よろしくお願いします!押忍!
一番アツかったブランド「エバニュー」
今回色々ブースを回った中で、一番我々が興奮してしまったのがエバニューさんのブースだった。
僕はこの日まで、エバニューさんに対して「コッヘルとか作ってる堅実なメーカー」程度の認識しかなかった事を恥じた。
しかし話をすると、エバニューさんは「こだわり心と、ギア好き心と、遊び心が止まらない」という愛すべきメーカーさんだということがわかったのだ。
例えばこの富士山登山者向けに作られたという、アンチショック機能を備えたまさかの金剛杖型のストックや、
需要が無さそうで意外にあるという超UL折りたたみハンガーや、
テン場でいちいちレインウェア着てテントから出なくていいように作られた、わずか90gのUL傘などなど。
開発担当者でゴリゴリの山男である仲さんが「僕が欲しいから」という独特なコンセプトのもと作られているものばかりなので、細かい仕様の部分含めて大量生産プロダクトにはない個性が光り輝いていた。
そんな中、最も我々をアツくさせたのが、地味すぎてこだわりが伝わりにくいこの注目商品「Ti 570 Cup」だ。
一見するとただのコッヘルなのだが、リフィルカップラーメン好きの開発者の仲さんのこだわりが詰まりまくっている一品。
目盛りを見ると普通は「200、300」とかのキリのいい数字なのに対し、この570cupの目盛りは「330、160」という中途半端な位置についている。
好きな人はピンと来たかもしれないが、「330mlはカップラーメンの必要湯量」「160mlはアルファ米の必要湯量」なのだ。
しかもフチは外側に柔らかなカーブを持たせてあり、お湯はどの位置からも注ぎやすく、かつ口当たりも良いという効果が。
そしてリフィルラーメン作る時など用のフタとして、ズバリ「フタ」という名の商品名のフタがある。
これもよく考えられており、一般的にはフチの内部に収まるフタが多い中、このフタは外側からかぶせるタイプ。
これによって薄い素材の本体をパッキング時の歪みから守るという地味な効果が。
しかも取っ手部分のゴムは半分カットされており、アルコールバーナーなどの炎がはみ出てゴムが溶けちゃうなんてことも回避しつつ軽量化も。
そして全体の重さはわずか55g。
基本お湯が沸かせればいいって人には、ほぼオンリーワンとも言える最高のコッヘルなのである。
地味な世界のたった2400円の商品に、ここまでやたらこだわりとアウトドア愛が溢れてるコッヘルに出会ったことがない。
このコッヘルのおかげで一気に我々はエバニューファンになりました。
こういう中々見えづらい作り手さんのこだわりもBBGはしっかり伝えて行こうと思います。
このコッヘルはいずれちゃんと現場レビューしてみたいですね。
仲さん、色々面白いお話ありがとうございました!
ちょっとブレイク
それでは後半戦に向けてちょっとブレイクタイム。
夏山フェスタはメーカーさんだけじゃなく、観光協会の人だったり、保険会社さんだったり、登山教室の人だったりと多くの方がブースを出展している。
はるか遠くて足元の500m地下ほどにも及ばないが、同じウェブ系サービスのヤマレコさん、ヤマップさん、ヤマテンさんも来ていて少しだけ交流もさせていただきました。
早くヤマレコさんの山情報みたいに、山道具の情報で沢山の人の役に立つサイトにして行きたいっす!
もう勝手にヤマレコ兄さんって呼ばせていただきます!
そして8階会場では日本の名だたる山小屋の情報ブースが一堂に会し、知る人が見ればプロ野球のオールスターゲームでも観ているような状態に。
そして我らBBGの二人が「男塾塾長」と崇める、南ア北沢峠のこもれび山荘の支配人竹元直亮さんも表敬訪問。
南アの玄関口としてだけでなく、色んな視点から南アルプスの魅力を発信し続ける剛の男。
ここ最近では雑誌など色んな場所で目撃されるスターで、BBGの特別ご意見番。
以前松尾(アツシオガワ)と田沢(ユーコンカワイ)が山荘で昼寝してた時に、スタッフと間違われて叩き起こされて以来のアツいお付き合いである。
山好き、ギア好きの方は是非一度こもれび山荘を訪れてみてほしい。
気さくな方なので、繁忙期でなければめちゃめちゃおもろい話が(ハードル上げ)いっぱい聞けますよ!
ご飯も美味しいし、布団同士がカーテンで仕切られてるから個室感もあってグッド!
置いてある本や写真集もオツなものが多いから、のんびりしに行くだけでもアリアリです。
それでは塾長から大鐘音のエールをいただいたので、再び取材再開!
次回も引き続き注目のギア情報をお送りして行きまぁすッ!
乞うご期待!