冬のわがままBODYにコレ一枚。ARC’TERYX アークテリクス プロトンAR レビュー

真冬でも動けば汗をかくびちゃ男の僕は、冬の行動着にいつも悩んでいた。ハードシェルを着ると暑い、脱ぐと寒い。あけてーしめてーあけてーしめてーあけてーしめたら暑くて登れなーい!だがついにびちゃ男ヒゲゴリラはこの冬、運命的な出会いを果たすこととなる。わがままな僕にずっと寄り添ってくれた君…もう離さない、離したくない。



特徴&スペック

アークテリクスのインサレーション(化繊)ジャケットといえばBBGでも希子ちゃんと低血圧Mちゃんが紹介してくれた大人気のアトムシリーズがあるが、

アークテリクス アトム AR フーディ ウィメンズ レビュー

2017.11.13

アークテリクス アトム LT フーディ ウィメンズ レビュー

2017.12.11

僕が今回紹介するのは2016年にデビューしたプロトンシリーズ。

左からARフーディ、LTフーディ、LTジャケット、LTベストと全4種類展開されている。

その中でも一番保温性の高い「プロトン AR フーディ」(以下プロトンAR)をレビューする。

LTかARかで悩んだが、厳冬期にハードシェルの代わりとして使用することを想定し、ARフーディをチョイスした。

アトムシリーズと比較すると、まず大きな違いはミッドレイヤー向きかアウター向きかという点。

アトムシリーズには保温力に定評のあるアークテリクス独自の中綿「Coreloft™(コアロフト)」が使われている。

一方、プロトンシリーズはと言うと、近年各メーカーが力を入れている動的保温カテゴリーの商品(より通気性を意識したインサレーションジャケット)で、中綿にはコアロフトを改良した「Coreloft™ Continuous(コアロフト コンティニュアス)」が採用されている。

「コアロフト コンティニュアス」はDWR(耐久性撥水)加工されたポリエステルフィラメントで構成された素材。

「コアロフト」に比べ密度を薄くし、より透湿性を意識した新開発の中綿である。

今回レビューするプロトンARには、「コアロフト コンティニュアス」がボディとアームに90g (90g/m²)、フードに65 (65g/m²)仕様されている。

表面生地はアトムシリーズで採用されている「Tyono(ティノ)」よりも耐摩耗性と耐風性・通気性のバランスを意識したソフトシェル素材の「Fortius Air(フォーティウスエアー)40」が使われている。

同社の「ガンマロックパンツ」や「ガンマLTパンツ」にも厚さ違いで使われており、耐摩耗性・ストレッチ性はお墨付き。

表面はDWR(耐久性撥水)加工されているので、少々の水気は弾いてくれる。

 

ポケットはチェストポケットが2箇所。

チェストポケットはストレッチがきく。

両サイドにハンドポケットが2箇所。

全てにジッパーがついているので、中身を落とす心配がない。

 

ジッパーと言えば、プロトンにも採用されている「No Slip Zip」という機能が変わっていて面白い。

フードはもちろんヘルメット対応。

フロント最上部より3〜3.5cmピッチで4箇所ジッパーが一時停止するようになっている。

このジッパーについては後のレビューで触れたいと思う。

 

袖口はフィット感のいいストレッチカフ。

ハードシェルのようなベルクロじゃないので脱ぎ着がとても楽である。

収納サイズはだいたいこんな感じ。

ポケッタブルや収納袋はないがフードにしまうことができる。

重量はMサイズで実測434g(メーカー公称値:425g)

感覚的にはパタゴニアのナノエアフーディと近い収納サイズである。

フィールドインプレッション

実際にフィールドで使ってみてどうだったのか。

テストフィールドは気温0℃の低山

気温マイナス5〜7℃ 大日ヶ岳

気温マイナス3〜10℃の甲斐駒ケ岳

この時の模様は鬼ころしSちゃんが後日記事にしてくれます。お楽しみに!

気温マイナス5℃の入笠山

その他にも普段からとにかく着倒してテストした。

保温性

いきなりファジーに表現させていただくが、「ちょうどいい」という言葉がぴったりくる。

家を出てから山頂までリアルに一度も脱がずに着続けることができた。

行動中も休憩中もとにかく着っぱなし。

やはり「熱くなりすぎない」ってことが着続けられるポイント。

オーバーヒートしにくい中綿は他にもあるが、抜けが良すぎて寒かったり、逆に保温性が高すぎて熱くなりすぎたりする。

しかし、プロトンARは適度な保温性と透湿性が高次元で融合している。

中綿「コアロフト コンティニュアス」の保温・透湿性能はもちろんだが、中綿のヌケを妨げず、しっかり冷たい風をシャットアウトしてくれるソフトシェル素材「Fortius Air(フォーティウスエアー)40」が特に素晴らしく感じた。

まるで温度調整をしているかのように快適温度をキープしてくれるプロトンAR恐るべし…。

 

透湿性

当然スタートしてすぐだったり気温が上がって来れば汗はかく。

しかし、中で熱がこもらないからフロントジッパーの開け閉めで調整でき、脱ぐ必要がない。

DWR加工してあるからなのか、汗をかいても中綿が濡れてしっとりする感覚がまるでない。

インサレーションジャケットのくせにポーラテックパワードライのベースレイヤーのように気づいたら乾いてしまっている速乾性の高さには驚かされる。

 

耐風性

かなり風の強かった甲斐駒ケ岳でも、結局一度もハードシェルを羽織ることなく登頂してしまった。

この時の気温はマイナス10℃。

風がかなり強く、体感温度はもっと低かったが、ベースにティートンブロスのパワーウールグリッドフーディ、ミドルにパタゴニアのR1(フード渋滞で後頭部ウザめ)。

たった二枚着込んでいるだけで行動中は全く寒さを感じなかった。

今まで通りプロトンARではなく、ハードシェルを羽織っていたら寒く感じていたことだろう。

着心地

もうハードシェルなんて着てらんねーぜ!ってぐらい着心地最高♡

全身使って登り降りする時も

小屋でまったりする時も

酔っ払って寝る時も

ずーっと着てられる着心地の良さ♡

パタゴニアのナノエアも「おばあちゃん家の布団」なんて表現されるぐらい、着心地が優しくていいんだけど、どうしても表面生地が薄くてアウターとして着るには気を使う。

その点、ソフトシェル素材のプロトンARは擦れて毛玉になることもないし、酔っ払ってお酒をこぼしたって弾いてくれるからシミになることもない。

気を使わなくても良い点も着続けられる理由だ。







サイズ感

173cm、72kg、ガッチリ体型で「M」サイズを着用。

「S」サイズと迷ったが、中に着込むことも考えて「M」サイズにした。

でもちょっと大きかったかなぁ?

LTなら迷わず「S」にしてたと思います。

要望

チェストポケット

便利なチェストポケットですが、携帯を入れていたらえらいこっちゃ状態に!

汗が抜けずによだれみたいに垂れちゃってる…画的に汚いw

携帯が透湿の邪魔をしてか、ポケットの中がアツシ汁でべっちゃべちゃ。

この後びちゃポケットになるのを恐れて何も入れられなかったよー。

それだけよく透湿している証拠なんですが、もう少し何とかならないかなー。

せっかく使いやすい位置にあるポケットなのに〜。

ジッパー(ファスナー)

冬の時期のアウターとしての使用を想定しているのであれば、ダブルジッパーがよかったなーと。

トイレの時だったり、ハーネスつけたりする時もダブルジッパーの方が便利だと思う。

あと、冒頭にも触れた「No Slip Zip」ですが、すんごいアークらしいこだわりを感じる部分ではありますが、正直普通のジッパーのほうがいいんじゃないかと。

普通にジッパーを下ろしたい時にいちいち引っかかる。

片手で開けられるっていうメリット?もあるんだけど、普通に好きな位置で止まってるジッパーのほうがいいと思う。

下の方に下ろしとくと、いつの間にかシャーって開いちゃうし。

まとめ

久しぶりのスーパーヒットウェアに巡り合ってしまいました!

今まで動的保温系のウェアを何着か着てきたけど、抜けが良すぎて寒いか保温性が高くて熱くなりすぎるかのどちらかで、結局着たり脱いだり忙しかったのが、プロトンARはリアルに着っぱなし。

汗っかきなくせに、それが冷えて寒いというわがままBODYの持ち主にはコレ以上ない快適性を提供してくれます。

Arc’teryx(アークテリクス)「PROTON AR HOODY(プロトンARフーディ)」

※横スクロールします。

アイテム名プロトン AR フーディ メンズプロトン LT フーディ メンズプロトン AR フーディ ウィメンズプロトン LT フーディ ウィメンズ
画像
重量425g400g400g360g
サイズXS, S, M, L, XLXS, S, M, L, XLXS, S, M, L, XLS, M, L, XL
カラー4色4色3色4色
価格33,000円+税28,000円+税32,000円+税27,000円+税
BUY NOW

※画像クリックでメーカーサイトへ

インサレーションとしてもソフトシェルとしても使える機能性に、普段街着としても着られるデザイン性の高さはさすがアークテリクス!

こんな完璧ウェア、アークパイセンのことだしお高いんでしょー?と思う人も多いと思うが、なんと税込みで35,640円!(LTフーディなら税込30,240円!)と他のメーカーと遜色ないどころか、安いんじゃ?と思える値段設定!

ソフトシェルとインサレーションを2枚買うことを思えばめちゃくちゃお買い得です。

寒い時期の行動着にお悩みのわがままBODYなアナタ!

アークパイセンがその悩みを解消してくれるかもです。

以上、びちゃ男がこの冬愛した「プロトンAR」のお話でした!

押忍!

 

7 件のコメント

  • こんにちは! プロトンLT使ってます。
    行動中の煩わしい脱ぎ着をしなくなり快適ですね。
    「熱くなりすぎない」「ちょうどいい」まさにコレです。
    No Slip Zip知らなかったです。
    ジッパー下ろすときに毎回同じとこで引っかかるので なんだコレ?って思ってました。(笑)
    保温性の記事の写真(水飲んでる姿 渋くて素敵ですね)ヘルメットにモリオが!ステッカー販売も近い?

    • こんちは!いつもありがとうございます!!
      プロトンLTの使い手でしたか!さすがっす!ARが相当良かったのでLTも欲しくて欲しくてたまりません!
      「No Slip Zip」いらんくないですぅ?笑 どなたかのブログで知らずに不良品だ!ってクレーム入れたらしいですよw 知らなきゃそう思いますよね。
      水飲んでる写真、だいぶウランバートル感が出ちゃってて使うか迷いましたよ笑
      あんなチラッと写ったモリオステッカーに気が付かれるとは!!隅々まで目を通していただけてアツシ感激です♡
      そーなんです。みんさんからご要望の多かったステッカーが近日発売予定です!お楽しみに〜♪

  • レビューありがとうございます!
    僕はARとLT迷った挙句、LTを買ってしまいました。LTはアウターとしてはやはりスースー感があり、ジオラインEXPにR1だと、風が吹くと心許なかったです。中間着としてほぼ限定的な使い方ならLTでも良いんですが、やはり、こういうのが欲しかった的な使い方をするならARのほうが良かったかなーと考えさせられました。
    きっと、LTにはLTの良さがあるとは思うんですけどね!笑
    今、LTで良かったっていうシチュエーション探し中です!

    • こばっちさん、毎度です!
      ARかLTか迷いますよねー。結局どの状況を想定するかでしょうね。
      僕は中間着(ミドル)ではなく、ソフトシェル側(アウター)に重きをおいて購入したので、ARにしました。
      とは言え、まさか厳冬期のアルプスでARだけで行けるとは思ってませんでしたけど笑
      ただ、ARが活躍する時期は短い気がします。
      残雪期は流石に暑いと思いますので、そうなるとLTの方が厳冬期はミドル、残雪期や晩秋〜初冬はアウターでと幅広く活躍してくれるのではないでしょうか?
      こばっちさんにコメントを入れてたらLTが欲しくなってきちゃったじゃないですか!笑

  • 入笠山でまさかのプロトンブラザーズになり、内心ニヤニヤしていました。
    入笠山山頂は-10度でしたが、極薄メリノ+サーマルウェイト+プロトンLTで、
    ハードシェル不要だったので、低温でも意外と行けちゃうなという感想です。
    ARとLTの選択は悩むところですが、ハードシェルをなるべく着たくない、
    内側を薄着にしたい、寒がり、という人はAR、守備範囲の広さならLTかなと思います。

    「No Slip Zip」はほんと微妙ですよね。普通にオートロックのスライダー使えばいいのに
    と思いますが、氷雪で凍結したりするケースがあるから採用しないのでしょうか。
    胸ポケットはスマホを入れると氷点下に晒されてバッテリーがもたなくなるので、
    使っていません。今のところ飾りだと思っています。笑

    このプロトンシリーズ、2016からの登場ですが、2017で価格がいきなり5000円程度も
    安くなっています。アトムは街着需要も重なって大人気ですが、こちらはハードな登山の
    印象もあってそれほど売れなかったんじゃないかと思います。
    しかし、プロトンの値下げをしたのが日本国内だけなのか、アトムと比べた時に
    価格の逆転現象が起きるという不可解なことになっています。
    アトムLT$259/34,560円 プロトンLT$299/30,240円
    アトムを買うのが損なのか、プロトンを買うのが得なのか…、多分、両方です。

    • ticktakkさん、豚汁MTGではお世話になりました。
      僕もプロトン兄弟にニヤッとしちゃいましたよ。

      体感温度には個人差があるので判断が難しいですよねー。
      僕もLTかARかで迷いましたが、暑けりゃ開ければいっか!でARにしました。
      いつも大は小を兼ねる?の法則で決めてます笑

      5,000円も値下げしたのはよっぽど売れなかったんすかね?
      こんないい商品なのに、完全にATOMに埋もれちゃってますからね。
      今回BBGで取り上げて少しは掘り起こせたかな??笑
      ticktakkさんも逆転現象に気付いてましたか!
      個人的には山で使うならプロトン買うほうがお得だと思います。

      完璧な補足説明ありがとうございました。
      これからも毎回補足説明コメントいれていただけますか?笑

      • オガワCEO、こちらこそ、その節はお世話になりました。

        ヤフオクやセール品をハイエナのように狙っているため、アフィリエイトで
        貢献できない替わりに、使っているアイテムの情報はなるべく提供していこうと思います。

        守備範囲の広さと言った手前、LTがどこまでアクティブな運動に対応できるか知るため、
        極薄メリノ+プロトンLTの2枚でいつものコースを8キロほどランニングしてみました。
        気温14度、風速5mの快晴で、春かってぐらいのいい気候でしたが、
        薄手のフリースを着ているいつもと比較して汗を多くかく程度で、オーバーヒートせず
        着続けることができました。走っている間は外気が常に緩いスピードで中綿に浸透してくる
        イメージでした。オガワCEOの仰るように、体感温度は千差万別なので一概に言えませんが、
        汗の量が少なめで行動中そこまで冷えに悩まされることがない自分にとってはLTはいい選択
        だったと思います。アトムはベストしか持っていないため比較はできませんが、
        ナノエアと比べ、プロトンLTのほうが通気性が高いと書いてあるレビューを見たことがあります。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    アツシオガワ

    1979年愛知県生まれ。 30を過ぎてから山の世界に魅了され、生き急ぐように日本100高山を制覇。 ULブームの中、あえて荷物をがっつり担ぐスタイルを好む。 ギア好きが高じてユーコンカワイと「BBG」を立ち上げ、体を張って「山・川」の魅力「ギアの大切さ」を発信し続ける。 歩荷鬼六の異名を持ち「国際山岳追い込みガイドS級」の資格を有する。 特技:アルプスマッサージ