チャッピー登山に憧れて向かったのは妙高戸隠連山国立公園エリア。初日に登った火打山はまさかの急登&ガスガス。絶品モツ鍋&早めの就寝で体力を回復した四人が次に向かったのは妙高山!!今度こそ山頂からの絶景を楽しめるのか!?(文・コータロー)

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ぼんやりした朝

昨晩はお腹いっぱい食べた後、すぐに就寝。

五時に起床する予定で眠りについた。

物音で目が覚めてシェルターを開けると…

これはこれで綺麗なんだけど

くぅーーーーーーーーーー!!

もう殺してくれ!!

真っ白な風景が「おはよう、また俺だよ」囁く。

NEMOは霧が凄くて結露した

朝の気温は4度位だったと思う。思いのほか寒くは無かった。

結露で足元をやられた若旦那以外は笑

ウエスタンマウンテニアリングのシュラフでみんなぐっすり。

霧に包まれたテント場で各自撤収作業。

外国のような風景

さらば高谷池ヒュッテ。

霧に包まれたヒュッテは、より雰囲気を増していた。

ぼんやりとした森をトボトボと歩き出す。

AM6:33 高谷池ヒュッテ出発

本日は標高2454m日本百名山の妙高山へ向かいます。

コースタイムだと4時間程度で到着する予定。

白い世界の4時間は永遠のごとく長いことでしょうね…。

しばらく歩いているとこんな神々しい光景を目の当たりにした。

木々のトンネルから淡く差し込む光。

とても美しい。

光に吸い込まれていくBBG軍団。

トンネルを抜けた先には何があるのか?

その答えは

雲海と紅葉でした。

すかさずカメラを構える若旦那。

この日の為に超パワープレイで休みをぶち込んだ男。

前日は台風で工場が被害を受けた。

さぞ、休みづらい状況だっただろう。

色んなモヤモヤを吹き飛ばすように、愛機PENTAXが火を噴く。

辺りが柔らかい光と心地良いシャッター音で満たされていく。

そんな中、今まさに天に召されようとしている男が一人。

昨日、火打山で絶景が見れなかった事に悪態をつき、今朝は霧がかった高谷池を見て「もう殺してくれ」と懇願。

そんな天気で情緒不安定になる男はいきなりの絶景攻撃を受けショック死した。

傭兵部隊の通信兵はすかさずInstagramにて現場の状況を本部に通達。

本部で待機していたBBG本隊に現場の臨場感を伝える。

みんな!Instagramのストーリーは見てくれましたか?笑

BBGのInstagramのフォロー、是非よろしくお願い致します!

(bestbuygear_bbg)

 

先ほどまでの天気が嘘のように晴れわたる空。

みんな本当にその場をしばらく動けなかった。

オガワキャメラマンも動画に写真にと大忙し。

「肩がこる」と嘆いていたバリクソ重いFUJIFILMのカメラ。

でも、やっぱり素人の僕が見ても画質がとてもキレイだ。

満足そうに最後尾からやってくるCEO。

こんなに写真が好きな方だとは知りませんでした。

紅葉・庭園・少年・少女

お腹いっぱい絶景を楽しんだので、いいテンションで先へ進む。

しばらく進むと茶臼山という眺望が無いピークに到着。

そこで話題になったのがコイツ。

HPで調べると名前は「ミョーコーさん」

「なんかイラっとする」

「なぜコイツにした?」

 

メンバーからそんな声が聞こえてきた。

でもある意味、注目させたのでミョーコーさんの勝ちである笑

現在753歳。好きな食べ物はカレー。昔は怒りっぽかったそうです。

 

その後も晴れたりガスったりのトレイルを進んで行く。

日が当たれば汗ばむ暑さ、ガスれば肌寒い。

この時期らしい気候を肌で感じながら歩く。

グっと標高を下げた所に開けた場所が見える。

まるで昨日、火打山へ行く途中で見た「天狗の庭」のようだ。

いや、あそこよりも広いかも。

眼下に広がる湿原。

この山域はこういった場所が点在しているようだ。

尾瀬に似ている気もするが、やはり違う景色。最高です。

ここまでの道のりは起伏もさほど無く歩きやすい。

しかし、立ち止まって眺めたくなる景色が点在するのでなかなか前に進まない。

写真好きな方なんかは全然進まないんじゃないでしょうか笑

ほら、また絶景だ。

このままポストカードにできますね。

よく見ると山小屋が見える。

黒沢池ヒュッテだ。

なんだか面白い形の山小屋である。

プラネタリウムのようなドームが目を引く。

高谷池ヒュッテもそうだったが、建物の雰囲気が抜群で周りの景色とも良いバランスで調和している。

AM7:22 黒沢池ヒュッテ

 

ヒュッテでは小学生の団体と遭遇した。

地元の小学校なのかな?

危険個所も少ないし、学校登山には最適な場所かもしれない。

ここから何人が山好きになってくれるかな?

やがて子供たちは火打山方面へ旅立って行った。

「バイバーイ!また来るねー!」

遠くから大きな声でヒュッテのスタッフに手を振る子供たち。

再会を約束した別れの美しさよ。

数年後、数十年後に好きになった人や家族になった人と是非また来てくださいね!

おじさんが一つだけアドバイスするとね。

「付き合って間もない男女は一緒に登らないほうがいい」

田部井淳子さんも言ってたよ。

これはホントだよ。おじさんひどい目に遭ったよ。

雲海の孤島

休憩もそこそこに妙高山方面へ歩を進める。

黒沢池ヒュッテからはしばらく登りが続いた。

朝はかなり肌寒かったがこの時間になるとかなり暖かい。

今回、久しぶりにベストを着てみたのだが非常に調子が良かった。

中途半端な季節には中途半端なウェアが良いのかもしれない。

 

やがて樹林帯を抜け、視界が開ける。

そこには雲海に浮かぶ孤島が。

この光景には本当に感動した。

山肌に絡みつく雲はまるで生き物だ。

はい!撮影タイム!!

今日、何度目でしょうか笑

写真好きな方にはたまらんでしょうね。

ハァハァがこちらにも伝わって来ます笑

テンションが上がり過ぎて記念撮影までしてしまいました。

PEAKSやランドネの表紙もいけそう…。

ええ、言いたいことはわかってます。

妙高山急登男塾

絶景を横目に見ながら再スタート。

たまんねー。

水彩画のような風景の中を進む。

よく行く定食屋のおばちゃんに今回の山旅の写真を見せたら

「臨死体験した時、こんな感じのとこ行ったわよ!」って言ってました笑

気が付けば朝のガスガスが嘘のような超快晴。

気温もグングン上がってもはや半袖でいいくらいだ。

水場を横切る。

渡った辺りはもう頂上直下だ。

確かこの辺りにあと〇Kmみたいな看板が立ってたんです。

するとSHIMちゃんが

「あ、あとちょっとっすねー」みたいな事をシャバい口調で言ったんです。

 

それを聞いた富樫源次が動きました。

妙高山への最後の急登でいきなり男塾開校。

全ては後輩の育成の為に。

ここぞとばかりにぶっ飛ばして登る富樫。

「アァ-----!!」

「シャッバーーーーイ!!」

響き始める断末魔の叫び。

「くっ!!くうぅぅぅーーーー!!」

「エッラーーーーーイ!!」

(注:「しんどい」の方言)

とんでもない声量で叫ぶ爆音小僧。

直管マフラー並みの騒音デシベルである。

 

すれ違ったベテランハイカー達も

「何が来たのかと思った」

と、驚きを隠せなかったようだ。

 

「若さっていいね!!」

と、男塾に暖かい声援を残して下山して行きました。

 

「いつまでその元気が続くかな?フフッ」

と、ウチの母ちゃんみたいな皮肉系エールを送ってくれたマダムも!

皆さんありがとうございました!

やがて地獄の直進行軍は岩にぶち当たり終了。

マジで挟まって通れない富樫はここで絶命。

(右に迂回路があった)

すると、色白のJ…ではなく、若旦那がバトンタッチ。

「行きます」

と、この瞬間(とき)を待っていた男は幻の6速でスピードの向こう側へ…

「速い速い速い!!待って待って!!」

あまりの速さに慌てて他の塾生達も制止にかかる。が、時すでに遅し。

解き放たれた悪魔の鉄槌はトルクを上げてB突堤(頂上)へ。

ああ、疾風(かぜ)伝説。

「く…くぅーーーーーーー!!!!」

歯を食いしばり、必死に食らいつくSHIM一号生。

シャバい・エライ・間違いない。

後ろからは空冷効果を上げるために半袖になったCEOが迫る。

体にガチャガチャとぶら下げて総重量は何キロなんだ?

これがBBG流のチャッピー登山。

見よ、頂上は近い。

モロ見え妙高山

AM9:59 妙高山北峰 2446m

ついに頂上に到着!!

頂上では言葉にならない絶景が僕達を待ち構えていた。

そう、ここは天上の楽園、妙高山。

厚い雲海が非現実感を加速させる。

八ヶ岳・中央アルプス・南アルプス

そして富士山

山頂からは日本を代表する山々がすべて見えた。

そして逆側には昨日登った火打山。

左には入山規制中の焼山が。

そして北アルプスの山並みが全て見える。

夏に挑んだ北鎌尾根も。

言葉になりませんでした。

絵になる男、C・E・O

「この絶景は今までの山行で三本の指に入る」

そんな言葉が印象的でした。

 

そして僕たちは岩の多い南峰へ移動。

南峰は2456m、北峰よりも10m高いそうです。

北アルプスをバックに人生最高の集合写真。

墓に持って行きたい写真である。

でも一つだけ後悔があります。

なぜマリオ髭にしたんだ。

先ほどまで騒がしかった山岳部隊の方もこの絶景には

「Yes、SYABAI」

と、感慨深そうです。

え?若旦那、泣いて…。

ではなく、グラノーラ食べてます笑

忙しくてずいぶん山に行けてなかったみたいだから来れて本当によかった!

誰よりも楽しんでいる姿が印象的でした。

さあ、名残惜しいけど今日は帰宅の日でもあります。

温泉も待ってるしのんびり下山しよう。

下山中もこの絶景。

もうみんなの笑顔が止まりません。

燕温泉側の危険個所はこの長い鎖場。

足場も鎖もかなりしっかりしています。

ゆっくり行けば大丈夫。

ただ、足場の幅が狭いので一人ずつしか通れない感じです。

急斜面の鎖場も岩場にステップがしっかりとあります。

雨の日の下りは滑りやすそうなので気をつけて下さいね!

BBG・スベる話

どんどん標高を下げて雲と同じ高さになってきました。

次第にトレイルはガスに包まれた。

この頃にはもう辺りは真っ白。

霧雨がちらつく場面もあった。

硫黄の臭いも強くなってきている、温泉楽しみだなぁ。

 

しっとりしたトレイルは滑りやすい。

まずは若旦那がスコーンと転倒です。

ちなみに若旦那と僕のシューズはALT〇A、オリジナルパターンの普通のソール。

SHIMちゃんはノース、CEOはTX4、二人ともメガグリップのソール。

僕「ALT〇Aって滑りません?僕、今超怖いんですけど。」

若「そうかな?そんなに滑る印象は無いんだけど…」

今まで4足同社のシューズを履いた僕の経験上、ALT〇Aのメガグリップ以外のソールはこの路面状況だと超ヤバい笑

濡れた岩に乗ったらけっこうな確率で滑るはず。

注:あくまでコータロー個人の見解です。

って、言ってるそばから滑るワタクシ。

ここは確か動画も撮られた笑

気をつけてたんだけどなぁ泣

ALT〇Aの履き心地は超好みなんだけどなぁ。

そんな話をしてる間に若旦那が二回目のトリックをメイク笑

ごちそうさまでーす笑

「ね、若旦那。やっぱり滑るでしょう?」

若「えー!いや、そんなはずは無いんだけど!?買ったばっかりだし…」

さすが職人。この男、なかなか頑固である。

結果、出てるんですけどねぇ。

後ろからゲラゲラ笑うメガグリップコンビ。

ビビりながら進むALT〇Aコンビ。

 

そんな中、地面から露出した、低い大きな岩を見つけた若旦那。

若「あっし、納得がいかないんでねぇ。コレ乗ってみますさかい!」

若「ん!?ちょっとスベりますけど、まあ大丈夫ですね。」

 

それを見ていたメガグリップCEO。

「いや、メガグリップならこんな岩なんか…」

「いってぇ!!!!!!」

 

盛大に転んで場を盛り上げるCEO。

SHIM「両足が宙に舞ってたっす!」

「バリクソだせぇ…」

 

ええ、間違いなくバリクソだせぇです。

SHIM「両足が宙に舞ってたっす!」

もう、本人も何が起こったか理解できない様子です。

メガグリップと言えども過信は禁物。

皆さんも気をつけましょうね!

バリクソダサいのはイヤですもんね!

アツシオガワ

奇跡的にGoPro撮影中に宙を舞いました。おまとめ動画乞うご期待!バリクソダセー!!

燕温泉・エピローグ

その後も僕はこんな舗装路で滑りまくり。

若旦那は木道で転倒、あわや谷底というツルツル下山となった。

それでも若旦那はALT〇Aのせいではないと言っている。信じている。

僕は諦めている笑

ご参考になれば幸いです笑

さて、無事に下山して温泉に到着しました。

こちらの温泉は入浴のみ可能(洗い場無し)

料金はなんと無料です!

乳白色のぬるめの湯でダラダラ入るには最高です。

営業は日の出から日没までというファジーな感じ笑

ここは白い湯の花が特徴。

体を拭いたモリオにもたっぷり付いています。

5回くらい洗濯したけどまだ硫黄の臭いがします笑

苦手な方はお気をつけ下さい。

何はともあれ、これにてBBGチャッピー男塾は終了!

一部、ガチ男塾もありましたが絶景も見れて最高の二日間でした!

なかなか妙高方面まで足を伸ばした事が無い方も是非行ってみて下さい!

本当にオススメの山域です!

最後はいつも通りテンホウでフィニッシュ!

 

前後編とお読み頂きましてありがとうございました!

低山はこれから最高の季節になりますね!

皆さんも素敵な紅葉ハイクを!!

以上、コータローがお送りしました。

押忍!!