Black Diamond(ブラックダイヤモンド)から今シーズン新たに登場したコストパフォーマンス抜群のストレッチレインシェル&パンツをファーストレビュー。まるでソフトシェルのような着心地の良さと、飽きのこないシンプルなデザインはライトユーザーからヘビーユーザーまで幅広くオススメできるレインウェアです。(文・アツシオガワ)

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ストレッチレインシェル

今シーズンブラックダイヤモンドから新登場した「ストレッチレインシェル」シリーズ。

脇下ベンチレーション、左右ハンドポケット、ベルクロカフが備わったゆったりめのシルエットの「ストームラインストレッチ レインシェル」と、

ベンチレーションを省き、ポケットは左胸に1箇所、ベルクロを省いたカフなど、とことんシンプルなデザインを追求したスリムなシルエットの「ファインラインストレッチ レインシェル」。

今回は、シンプルなミニマルデザインの「ファインラインストレッチ レインシェル」と同シリーズの「ストームラインストレッチレインパンツ」を中心にご紹介します。

素材

素材はブラックダイヤモンドのオリジナル防水透湿素材2.5レイヤー「BDドライ」が使われています。

耐水圧10,000mm、透湿性10,000g/㎡-24hと、決してハイスペックではありませんが、必要十分なスペックを誇ります。

もちろん、フルーシーム処理で完全防水。

シーム処理もご覧の通り、とても丁寧&キレイです。

伸縮性、耐久性を兼ね備えた2WAY ストレッチウーブン

表面生地がとてもしなやかで、まるでソフトシェルのような着心地の素材です。

サイズ感

173cm,72kg,ガチムチ体型が上下ともに「S」サイズ着用。

ジャケットの下はTシャツ。

パンツの下は薄手のロングパンツ着用。

ジャケットは今どきなスリムシルエット。

とは言え、ストレッチが効いているので動きにくさは全くありません。

パンツは、膝に立体裁断を施して動きやすさを重視した少しゆったり目のシルエット。

僕はウエストの関係で「S」サイズですが、スリムな方は「XS」サイズも候補に入ると思います。

パックサイズ&重量

ジャケットは左胸のポケットに収納が可能です。

余裕のある収納サイズは、しまいやすくてGoodです。

Sサイズ実測208グラム。

昨今の軽量レインに比べるとびっくりするような重量ではありませんが、それでも十分軽いと思います。

ジャケット(Sサイズ)

パンツは右後ろポケットに収納できます。

上下ともにカラビナループ付き。

パンツ(Sサイズ)

Sサイズ実測206グラム。

上下合わせて414グラムと十分軽いです。

防水性・耐水性

耐水圧10,000mmで大丈夫?と思う方もいるかも知れませんが、一般的に「20,000mm=嵐」「10,000mm=大雨」「2,000mm=中雨」「300mm=小雨」と言われています。

コンビニなどで売られている「ビニール傘」は500mmくらいの耐水圧なので、十分な性能だということをお分かりいただけるかと思います。

実際、テストした日もかなりの土砂降りでしたが、浸水してくることはありませんでした。

透湿性・ベンチレーション

ジャケットはベンチレーションを省いたミニマルデザイン。

透湿性は、10,000g/㎡-24hと決してハイスペックではなく最低限な印象。

2.5レイヤーということもあり、実際汗をかくと裏地が肌に張り付く感じはあります。

その他特徴

袖口はベルクロではなく、「エラスチックカフ」という手首側にだけシャーリングゴムが施されている設計。

簡単に袖をまくれるので、僕はゴムの袖口が好きです。

ファスナーはダブルファスナーではありません。

裾は片側に設けられたドローコードで調整が可能です。

フードはヘルメット対応。

襟も高めで、顔周りをしっかり保護してくれる印象。

フードはドローコードで調整が可能です。

パンツの特徴

ウエストはドローコードで調整が可能です。

ドローコードを使わなくても、幅のあるしっかり目のゴムが入っているので、ずり落ちてくる心配は少ないと思います。

細かいところですが、ゴワゴワしないようにお腹周りだけフラットデザインになっている点もGoodです。

膝周りの立体裁断とストレッチ素材が合わさり、足上げが非常にスムーズです。

裾のサイドジッパーが開くので、着脱がしやすい。

ファスナーはマグネットでプラプラしないようになっている。

リクエスト

  1. ストームラインとの差別化
    細かな仕様は異なるにせよ、もっとストームラインと差別化を図ってもよかった気がします。ベンチレーションもポケットも削った商品であれば、もっと極端に重量を削りファストパッキング、トレランというカテゴリーまで意識した商品にしてもよかったのでは?と思います。明確な位置づけができればユーザーもチョイスしやすくなりますしね。
  2. ファインラインストレッチパンツの展開
    スリムなファインラインと合わせると、パンツのシルエット(ゆったり目)が少し気になります。ファインラインとシルエットが合わせられる細身の展開(パンツも2型)があるといいと思います。
  3. パンツのサイドジッパーの長さ
    サイドジッパーの長さが少し中途半端で、登山靴を履いたままの脱ぎ着がスムーズにできません。膝上ぐらいまで開くと楽に脱ぎ着ができると思います。

まとめ

ファインラインストレッチ レインシェル(メンズ) ストームラインストレッチ レインパンツ(メンズ)
 Photo
素材 BDドライ2.5レイヤー、2ウェイストレッチウーブン+DWR撥水加工(110g/平方メートル、88%ナイロン、12%ポリウレタン)
Size XS、S、M、L、XL XS、S、M、L、XL
Color キングフィッシャー、ピカンテ、ブラック、アロエ ブラック
重量 208グラム(Sサイズ実測) 206グラム(Sサイズ実測)
価格 12,000円+税 9,500円+税
BUY NOW

※画像クリックでメーカーHPへ

ファインラインストレッチ レインシェル(ウィメンズ) ストームラインストレッチ レインパンツ(ウィメンズ)
 Photo
素材 BDドライ2.5レイヤー、2ウェイストレッチウーブン+DWR撥水加工(110g/平方メートル、88%ナイロン、12%ポリウレタン)
Size XXS、XS、S、M、L XXS、XS、S、M、L
Color ブルースチール、エバーグリーン、ブラック、ライムライト ブラック
重量 225グラム 215グラム
価格 12,000円+税 9,500円+税
BUY NOW

※画像クリックでメーカーHPへ

いかがだったでしょうか、ブラックダイヤモンドの新しいストレッチレインシリーズ。

メンブレンの耐水性・透湿性は必要最低限に抑えられていますが、その他の機能は一切妥協していないにも関わらず、なんとジャケットは12,000円+税と驚きの低価格!

コスパ最強の絶対王者 モンベルに真っ向勝負できるレインウェアじゃないでしょうか。

日帰り、低山が中心で雨の日は登らないという方は、レインウェアってザックに入りっぱなしな事が多いですよね?

出番が無いのにハイスペックなレインって必要ないって方も多いのではないでしょうか?

安い、軽い、カッコいいの三拍子揃ったストレッチ レインシェルシリーズなら、そんなお守りレインにもぴったりだと思います。

レインウェアを検討している方には、是非一度手にとっていただきたい商品です。

以上、アツシオガワがお送りしました。

押忍!