タコのような吸着力のある靴が登山業界に存在するのか?!答えは“YES”だ!タイヤの名門ミシュランのグリップを搭載した隠れた秀作?!ULハイクを楽しみたいが、トレランシューズを履く勇気がないそこのあなた!ドイツの老舗 SALEWAの新作をニッシーが日本一?!早く大特集しよう(文・ニッシー)

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出会いは突然…

どぅ~も~!ニッシーです!前回は、雪山用グローブでお世話になりました!

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今回、お伝えするのは、UL・スピードハイク用として、今年の春から日本で販売され始めた「SALEWA ULUTRA FLEX MID GTX」です!

買った理由は、ニッシー、とあるスポーツショップ主催の大会(OMMみたいな大会)に出る為。

ニッシー、分厚いアルパインブーツ(片足880g)しかもっていないんです。

だから、それを履いて走ったら、まさにドラゴンボールさながらの修行状態。

ドM全開の大会になってしまうので、思い切って靴を新調しました(笑)。

 

ULハイクでは、トレランシューズが定番化しつつありますが、ニッシーは、登山を始めたとき、いきなり北アルプスにテントを背負って登ったので、アルパインブーツを最初に買ったわけです。

だから、足首が出るローカットのトレランシューズを買う勇気がどうしても出ないんです…。

ミッドカットで探し、BBGでも有名なメガグリップが搭載されたシューズを買う予定で、現金を財布にも入れず、握りしめて意気揚々とお店に向かったところ、そこで出会ったこのシューズに一目惚れ。

元々、SALEWAは自分の足の形に一番合っていることもあり、アルパインブーツや雪山用ブーツをすべてSALEWAに買い替えようかと思っていたところでした。

まさかスピードハイク用で、SALEWAを買うことになるとは…。

運命の出会いって本当に存在するんですね。心をズッキューンと撃ち抜かれた感覚…

あぁ、今でも忘れられない…。この感動を誰かと共有したい…。

だから、ニッシー、早速、書いちゃいます。一目惚れした抑えきれない一方通行の気持ちでお伝えしていきます!(笑)

定番のビブラム社のソールではないソールの威力は如何なものなのか!

とくとご覧あれ!

スペック・特徴

今回、紹介する「ULUTRA FLEX MID GTX」(以下、ウルトラフレックス)は、トレランシューズのような軽さ、登山靴のような安定性。

その両方のいいところを兼ね備えた逸品である。

名前の通り、ミッドカット。

スピードハイキングや高負荷のマウンテントレーニング向けに設計された靴のようですね。

SALEWA salewa UL サレワ トレラン シューズ 

ケースにも、これでもか!と言わんばかりにグリップ推し。(笑)

UL 登山 スピードハイク シューズ トレラン

  • 優れた耐摩耗性
  • 強いコンパウンド(合物ゴム)による安定性
  • 極端に荒れた地形(でもグリップしまっせ!ってことかな?笑)

数字わかりづらッ!(笑)

えー、測った感じでは、片足381gでした。

公表では385g(片足)。

だいたい公表通りといったところでしょうか。

見た目、登山靴寄り。

靴ひもは、トレランシューズに多く使われているクイックレースを搭載。

サロモン クイックレース トレラン

これはサロモンが所持する特許技術。

  • 靴紐を素早く締め付けることが出来る。
  • 靴の脱ぎ履きが簡単。
  • 靴紐を結ぶ必要がないので走っている最中にほどけることがない。
  • 均一なフィット感が得られる。
  • 締め付け具合の微妙なコントロールが可能。(好みのフィット感が得られる)

このようなメリットがあるようですね!

外側にはこのように引っ掛ける溝が…。

内側は、ほどけないようになっている。

シューレースの先端をきちんとしまう場所も。

やはりその作りは、走ることを意識しているようだ。抜かりないぜ。

ソール&グリップ

お待たせ致しました!

このシューズの一番の特徴であるソール&グリップのコーナーですよ!

ウルトラフレックスは、なんといっても、ソールが凄い!!!

ミシュランですよ!ミシュラン!あのタイヤで有名なミシュランですよ!

皆さんも一度はこのキャラクターを見たことがあるのでは?!

じゃなくて…こっち笑

登山 ミシュラン MICHELIN シューズ ソール

そうなんです。

ウルトラフレックスのソールは、ミシュラン テクニカルソール

タイヤのスペシャリストであるミシュラン社による高性能アウトソールなのです!

登山 ミシュラン MICHELIN シューズ ソール

「駆動性・耐久性・柔軟性」に優れており、アスファルトから未舗装の道まで、あらゆるタイプの地面で、グリップ力を発揮するとのこと。

初めて履いた時の感覚は、足裏にキッチンやバスルームで使われる吸盤ホルダーが足裏にあるような感じ。

出典:AMAZON

吸盤ホルダーというと、ちょっと言いすぎかもしれませんが、地面を掴むようなグリップ力があることをビンビン感じました。

さらに詳しく見ていきましょう!

ソール グリップ 特殊 ビブラム

SALEWA社とミシュランが共同開発したアウトソールは、自動車タイヤ製造で培ったミシュランの技術の粋が込められた特殊ゴム素材ブロックパターンが特徴です。

ビブラム社のソールのブロックパターンとは、やはり異なりますね。

しっかりと地面全体を捉えるような構造であることは、この配置を見ても一目瞭然。

これが、ウルトラフレックスのグリップ力の秘密。

アツシオガワ

なんとも複雑なソールパターン。これは確かにグリップよさそうだ!

 

さらに詳しく見ると、イボみたいなスパイクがついています。

このスパイクがついているのは、黒い部分。

内側のオレンジ色の部分にはない。

後方を見ても、同じように、黒い部分にスパイク。オレンジ色のところにはついていない。

アツシオガワ

ミシュランのことだから、このわずかなスパイクでもグリップ力に大きく貢献しているんだろうな….。これだけ付いてればバリじゃなさそうだし笑

黒とオレンジでゴム質に違いはないように感じました。

よく見ると、異なるブロックパターン(黒とオレンジ)が前後でクロスしています。

この辺もダウンヒルでの足さばき、ブレーキング性能をアップさせる秘密なのかもしれません。

 

かかと側面部に特徴的なY字状パーツ「SALEWA 3F System」が装着されています。

このパーツは足裏のサポート、柔軟性の維持、追従性、正確なフィット感、カカト部分のホールド、歩行中常に動く甲とカカトをバランスよく連動させてくれるというハイテクシステム。

実際に履いた感じでは、内側のホールド感が強め。

人によっては、土踏まず辺りが痛くなる場合があるかもしません。

 

履き口部には「Flex Collar」という柔軟な素材が使われている。

これは降下中のパフォーマンスを向上させるために、足首の後方の動き範囲が拡大してくれるというメリットがある。

動画でわかりやすく解説されてます。

とまあ、なんかすごい性能ばかりが詰め込まれています!(笑)

素材

GORE-TEX Extended Comfort Footwearを使用。

この素材は、春から夏にかけての暖かい気象状況下での使用に最適とされている。

もちろん、高い透湿性、防水性を兼ね備えている。

この素材が使われている時点で、長時間走るなどの発汗量が多いシチュエーション向けであることは明確。

 

インソールは、Ortholite。

SALEWA サレワ トレラン ウルトラ フレックス インソール

湿気を吸収し、内部のムレ感を軽減してくれる。

フィールドテスト

今回は、2回のフィールドテストを実施。

1回目は、大阪で大雨注意報が出た日の六甲山。(雨が強すぎて登山口手前で帰ってきました笑)

2回目は、晴天の高尾山 6号路。

フィット感

普段履いているスカルパのトリオレプロGTXは27cmだが(スカルパ特有の幅広のゆとりがある)、今回のウルトラフレックスも同じ27cmでジャスト。

冒頭でも書きましたが、SALEWAは、ニッシーが一番フィットするブランドでもあります。

映画「君の名は。」が流行った時期…。

SALEWA!SALEWA!SALEWA!。俺の足に合うのは、SALEWA!

と、一人興奮していたのは、ここだけの秘密。

アツシオガワ

そんなシーンあったっけ?

今回、大会の練習も兼ねていた為、装備一式を背負ってのテスト。

テント(アライテント エアライズ2)、シュラフ(プロモンテ UL150)、マットレス(NEMO ORA20S)…etc.

他にもクッカーなどを背負っていた為、だいたい5~7kg前後ぐらいのザックを背負っていたが、問題なく走ることができた。

クッション性

普段は、アルパインブーツの堅いソールに慣れてしまっている為、柔らかく感じたが、走ることも考えられている靴だけあり、気になるほどではありませんでした。

ただ、岩場が多い山では、また変わるかもしれないため、今後試していきたいと思います。

グリップ

ヤバいです。

ミシュランテクニカルソール、恐るべし!!!

石、岩、砂利などに対して、そのグリップ力をいかんなく発揮。

しかし、いつでも、どこでも、どんな状態でも滑らない!というわけではありません。

メガグリップをテストしたアツシオガワ氏同様、濡れた倒木の上では滑りました。

ただ、大雨の中のフィールドテストの際の石の上ではそこまで滑らず。

濡れた石の上ではしっかりとグリップ力が効いています。
当然GORE-TEXなので、まったく雨は気にならない。靴内も蒸れる様子はまったくありませんでした。

 

次に雨の中の排水溝でそのグリップ力を試してみました。

北アルプスなどでは鎖場や梯子がある場所で、雨が降る可能性もあるからです。

結論から言うと、雨の日の排水溝(山で言うと、梯子など)の上では、怖いぐらい滑ります

登山 鉄 梯子 滑る

上下に対してのグリップ力は、本当に皆無に近いぐらい。

ビブラム社のソールもこんなに滑ったかな?と考えてしまうほど、ツルッツル。

これが山だったら…と考えると、天候や履いていく場所を見極めて、使うことをおススメします。

登山 鉄 梯子 滑る

ただ、鉄の上でも左右へのグリップ力が少しは働きました。

まだまだ、悪天候時の山では試せていないので、今後、その点も含め、試していきたいと思います!

気になった点

疲労が溜まってくると、土踏まずの内側に若干の違和感を感じる事も。

インソールの形が合わないのか、側面部に装着されている「SALEWA 3F System」が合わないのか。

そこまで気になるほどではありませんが、今後、インソールなどを変えたりして、再度試してみたいと思います!

まとめ

 商品名 SALEWA ULTRA FLEX MID GTX
重量 385g
ソール ミシュラン ウルトラトレイン
ライニング GORE-TEX Extended Comfort
サイズ 6.5-9.5(25.5-28.5)
カラー black/holand
価格 29,000円+税
BUY NOW

いかがだったでしょうか、サレワのウルトラフレックス。

ミシュランテクニカルソールがビブラムソールに肩を並べる日がもうすぐ訪れるかもしれない…そう思える逸品でした。

普段、ビブラムに慣れている人にこそ、履いていただきたい一足です。

 

今季、発売されたばかりですが、他社よりもマイナー気味になっているSALEWA。

日本にも直営店はありましたが、数年前に撤退。

しかし、ここ最近、ちょこちょこと大手のアウトドアショップでは、販売され始めています。

今年、注目のシューズになる可能性もですよ!

 

みなさんもタイヤを履いて山に登る楽しさ、味わってみませんか?

以上、ニッシーがお送り致しました!

押忍!!!