前回の続き・・・

舞台は厳冬期の甲斐駒ヶ岳”黒戸尾根”。ここで男塾新入生の鬼ころしSによる厳正なる審査のもと行われた、一号生筆頭アツシオガワのイケメン度判定。数々の問題行動による減点が相次ぎ、女子目線においてかなりのマイナスイメージを食らってしまった上に”パンツ一丁雪山ハイク”のユーコンカワイの露出スキャンダルも重なり、このままではBBGの女子読者離れが進んでしまう!今こそ男として、いや人間としての名誉を挽回すべく山頂に向かう2人の運命や、いかに!

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男塾七・五合目 〜酒池肉林〜

そんなこんなで「男塾」は異臭騒ぎや流血などのささいな紆余曲折を経て、無事に今夜お世話になる七丈小屋へと着地。

地面に直置きスタイルの看板。もはや素で男塾である。

「お疲れ様でした〜」と出迎えてくれたのは、噂のイケメン・・・ではなく綺麗なお姉さん!

イケメン管理人と噂の花谷さんは、現役の山岳ガイドさん。

ガイド業などで小屋を空ける時は、代わりに交代で小屋のお仕事をされているとの事。

二日間お世話になった堀内さん。冬場は4人のスタッフが交代で小屋番をしているそう。

厳しいルート上、ようやく辿り着いた小屋でこんな笑顔で出迎えてもらったらホッとしますね!

小屋そのものも、ストーブが二つ焚かれていてとっても過ごしやすい!

外に出る時以外はダウンも着なくていいほど、雪山って事を忘れちゃうぐらいに暖かい。

我々の凍りついた靴をストーブの隣で暖めてくれたり、女性ならではの細やかな心配りも嬉しかったです。

こちらは売店、特にお酒の品揃えがとっても豊富!北杜市を始め、周辺の地酒やワインが勢ぞろい。

熱燗もして頂けるとのことで、飲み助&飲み子には嬉しいね♪

手ぬぐいコレクターの私はちゃっかり手前の手ぬぐいをゲット。

ハッとしてグーな気になるお酒・・・『甲斐男山』

暖かい部屋で、おでんと一緒に枡酒をクイッと・・・くぅー!たまりませんな。

渋いよ。渋すぎるよ!嗚呼、男塾 男意気。

奥に見える階段は、なんと先代ご主人お手製とのこと。登山道にあるハシゴやロープも、綺麗になっていたのは先代による整備だそう。

去年ここに泊まった時はまだ先代ご主人だったんですが、ひしひし感じた高倉健さん的な不器用さ・・・実はこんなに器用な方だったんですね。

この写真も先代が撮影されたとのこと。甲斐駒ヶ岳への愛を感じました。

さて、もう待ちきれないのでサッサとやっちまいましょう。いつものプシュ♪

五臓六腑ーーーー!!!

「岩場が怖いフリからの、頑張って克服したフリ」でご褒美にゲットしたビールで乾杯・・・あっ、これは内緒だった♪

隣の人の顔色が悪いのは「己のアイゼンを手のひらに突き刺すセルフマゾプレイ」でほとんどの血液を失い瀕死状態だったとのこと。

私は目の前のビールと柿ピーに夢中でそんな事にはちっとも気付いてませんでした。

自分のガソリン給油の後は、瀕死のゴリラの餌付けタイム。

マウンテンゴリラは名前の通り、標高が高い山岳地帯(2,200m〜4,300m)に生息する。

ゴリラは”霊長類ヒト科ゴリラ属”という一見ゴリラなのかヒトなのか混乱しそうな分類となっている。

しかし中でもマウンテンゴリラとヒトの遺伝子の一致率はなんと”98%”

それゆえ、もっとも人間に近い霊長類とされている。どうりで今まで気付かなかったわけだ・・・

しかし人間による密猟が繰り返され、人間の生息地が拡大するほどマウンテンゴリラの生息地はさらなる高山地帯へと追いやられ、環境に適応出来ず絶滅の危機に瀕している。

目の前の瀕死のゴリラは、そこら近所にいるアツシオガワのような登山者とは一線を画する「超貴重な絶滅危惧種」のため、手厚く保護してやらねばならないのだ。

アツシオガワ

誰がマウンテンゴリラじゃ!

このゴリラの好物である「しいたけ」を主役にしたキムチ鍋が完成した。

ゴリラが豚肉を好むか不明だったが、あっという間に平らげてしまった。

腹の満たされたゴリラがおもむろに取り出したのは、なんと私の好物・・・日本酒だ!

しかも大吟醸酒という上物ではないか。

まさかの瓶酒とどう見ても前科三犯にしか見えないゴリラ。これもどこかの民家から盗んできたのだろうか?

恩返しをするのはツルやキツネだけだと思っていたが、なんとゴリラが恩返しをするなんて世紀的な発見に違いない。

いつか裏ルートで競売にかけて闇市に流すためにもう少し観察してみよう。

言葉は分からないが、きっと麓からわざわざ担いでここまで登って来たのだろう。

せっかくなので私はゴリラと盃を交わすことにした。

スタンレーのカップまで用意してくるなんて、ゴリラのくせに気が利く奴だなぁ。

人間だったらきっとモテるのに、減点だらけのアツシオガワとは大違い。

そういえば彼は乾杯の後どこに行ったのだろう?まぁ、いいか。

義理堅いゴリラに感謝の気持ちを込めて、鍋のシメに栄養満点の卵を溶いて雑炊を作った。

きっとこれで明日は傷が癒えて元気になるに違いない。

マウンテンゴリラは特定の住処を持たず、夕方に適切な場所を見つけて寝床とする。

一度寝床に入ると朝までは動かないとのことで、この酔っぱらいゴリラも例のごとくピクリともしなかった。

私はまだ飲み足りなかったので、堀内さんとお話。

小屋でのお仕事のことや、堀内さんが個人的に好きな山のお話を聞かせていただきました。

花谷さんが管理人になり変わった所も様々あるようですが、洗い物用の水はストーブの上で雪を溶かして賄ったりと越冬の知恵も全て先代から引き継いでやっているとのことです。

夏のハイシーズンには満員になるほど、多くの登山者が訪れるここ七丈小屋。

今夜の宿泊は我々だけでしたが、頻繁に来る地元の方やガイド登山で週末は冬も賑わうとのこと。

ここが通年営業しているお陰で、我々が冬も黒戸尾根に登ることが出来るんですね。感謝です。

ちなみに去年の七丈小屋ではこんな素敵な星空に出会えました♪

今回は爆睡しすぎて見られませんでしたが、また次回・・・ね!

男塾八合目 〜直進行軍〜

日付は変わり翌朝。

朝ごはんは”簡単かつ美味しく”がモットーの私。

アルファ米にぶっこみスタイルが多く、別名ぶっ込み隊長と呼ばれているとかいないとか。

今回は名古屋人のソウルフード「スガキヤ」の味をご家庭で!五目ご飯の素をぶっ込むがや〜!

乾燥したままのアルファ米と一緒に具を入れてお湯を注ぎます。

具の温めが一緒に出来て、ご飯に味も染みるのでオススメ♪

ラーメンいらないから、この五目ご飯だけをたらふく食べたいと思ったことありません?私はあります。
アイテム名 Sugakiya五目ごはんの素
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他にもフリーズドライのクリームシチューやトマトシチューを入れてリゾット風にしたり。

お湯を多めにして同じくフリーズドライの卵スープやわかめスープを入れて雑炊風にしても◎。

組み合わせ?考えるな、感じるんだ!!

とりあえず何でもレッツぶっ込み♪

傷を負ったゴリラはもう元気になっていた様子だったので、少し味見をさせてみる。

「ウホッ!」

何かを喋っているが言葉は分からないけれど気に入った様子。

さて、ご飯の後は出発準備ですがここでワンポイント。

夏山に比べると寒さや強風で体力を消耗しやすい厳冬期。

特に血糖値が下がり動けなくなってしまう「シャリバテ」には気を付けたいですね。

稜線上で突然空腹に襲われた時のために、”白はんぺん”を手首の内側に仕込んでおきましょう。

多少すり身くさくなるのは目をつぶリましょう。

ここならサッと取り出していつでも”白はんぺん”が食べられますね。

というのは冗談で、これは冷えやすい指先の保温のために足用カイロを手首に貼っている所。

なんで手首なのに指先の保温になるのかって?いい質問だ。

手首の血管を暖めると、指先へ循環される血液が暖められて指が冷えにくくなるということ。

ユーコンさんの冷え切った家庭事情は暖められないけれど、冬山で指先が冷えて困ってる人は是非お試しくださいね!

そんな準備を済ませ、今日は長丁場なので辺りはまだ暗いけれどヘッデンを点けて出発。

ここで行方不明だったアツシオガワが装備を整えて戻ってきたので合流。どこへ行っていたのか尋ねると「精神と時の部屋」とのこと。

稜線に出ると爆風でトレースなんてものも無く、どうやら本日山頂を目指すのは我々だけの模様。

しかし周りはだんだん明るくなり、気付いたら前回敗退したポイントに到達。この先まだ見ぬ景色に期待ふくらむ!

ユーコンさんのせいで疑問視されている晴れ女の看板、今日こそ高らかに掲げたい。

そしてたった1日で1年分に相当する厳しい修行を終え、「超(スーパー)アツシオガワ」となって帰ってきたアツシオガワの鬼ラッセルが炸裂!

離れていくBBG女子読者たちの心を取り戻すため、今こそ漢の登りを見せる時ッ!!

わー♡頑張ってくださーい♡と後方支援の名目でちゃっかりトレース泥棒する鬼ころしS。

そして木々の間を突き進む超アツシオガワ、朝から怒涛の登り!もしやこれは・・・

見さらせっ!!これが男塾名物「直進行軍」じゃーーーッ!!!!!!!!

伝説の槍ヶ岳男塾以来の直進行軍だ!!

一号生筆頭の本気を垣間見た新入生鬼ころしS。

そう、なんと彼も実は3年前に同じくここ「厳冬期黒戸尾根」にて敗退を味わっていたのだった。

そしてそれぞれの雪辱を胸に抱いた男たちは、いよいよその時を迎える。

”日の出”の時刻だ・・・・

アレッ??

朝日どこ??

むしろ、甲斐駒すら見えませんけど。。

そして、無情にも辺りは吹雪に飲まれて行くのだった。

誰なのよぉぉ!!ユーコンさんの呪い連れてきたのぉぉぉ!!!!と激しく落胆する鬼ころしS。

しかしユーコンカワイの呪いスパイラルは止まらない。

昨日は何ともなかったはずのアツシオガワのアイゼンが急に外れるという謎の現象が勃発。

直しても直しても外れるアツシオガワのアイゼン。

「靴との相性が・・・相性が・・・」と言い訳しているけれど、きっとユーコンの呪いを連れてきたのはこの男に違いない。−1ポイント。

そして山頂に向かうルートは更に険しく、岩と雪のミックスや脆い雪のやせ尾根が続く。

まだこのホワイティな現実を受け入れられず落胆する私に、「確かここ8合目だよ!」と嬉しそうに駆け出すアツシオガワ。

「えっ!じゃああと半分ですね!」と喜んだのもつかの間、例の”小屋小屋詐欺”と同様にこれは”8合目詐欺”だと判明し芽生える殺意。−1ポイント。

視界が利かず、ときおり吹き付ける突風の中での難所通過の連続に、気力も体力も奪われていく。

本物の8合目に到達した時には、もはやボロ雑巾以下のメンタルとなってしまった鬼ころしS。

へんじがない。ただのしかばねのようだ。

しかしその目に飛び込んできたのは、彼女がどうしても見たいと言っていた二本の宝剣だった。

絶景と言えば「ヴェニスを見て死ね」と言うけれど、私はこの景色が見られたら山屋としての集大成になると思ってた・・・

思ってたけども、あまりの微妙すぎる見え具合。。

もはや落胆を通り越して怒りに変わり、その怒りの矛先はある一点に集まっていた。

ユーコンめ・・・いつかあの宝剣のどっちかで串刺しにしてやるわよ。

とはいえ、山頂まではあともう少し。振り返ると、こんな所を登ってきたなんて!な景色。

しかも、目指す先にうっすらと太陽も見えてきた!頑張れ高気圧ーーー!!

アツシオガワの直進行軍も怒涛のラストスパート!

そしてついに!!!

燃え尽きたよ・・・真っ白にな・・・・字すら読めないよ・・・ガクッ。

しかしとりあえず山頂は山頂。

夢見た冬の甲斐駒ヶ岳。嬉しいことには変わりないのである!

泣いてなんかないからね!!

「記念撮影をしよう」といそいそとカメラをセットするアツシオガワ。

「あれ?電池切れちゃった・・・」相変わらず呪いは続いている模様。

つくづく感じるタイミングの悪さと、関係ないけどゴーグルの向こうの目つきがあまりにも凶悪すぎるため−1ポイント。

とにかく私の男塾デビュー&黒戸尾根リベンジ、これにて念願達成!!

せっかくなのでここまで連れてきたモリオも一緒に記念撮影。

オイオイ、活きが良すぎちゃって困ったもんだなぁ。誰に似たんだか!

なかなか良い仕事をしてくれたモリオに比べ、今や電池切れで写真も撮れないアツシオガワに唯一出来ることは”晴れ乞い”しか残されていないのだった。

卍解!!!

なんと・・・みるみるうちに雲が晴れて太陽がうっすらと見えてきたではないか!!

これはBBG的にオッケーなのだろうか?このままガスに包まれ下山の方がオイシイんじゃないだろうか??という私の無駄な心配をよそに、段々とあらわになっていく稜線。

しかしいっそ晴れるならばもう早くその雲脱いじゃってよね!アウト!セーフ!ヨヨイのヨイ。

きゃ、負けちゃった♡私のサービスショットはもちろん巻末袋とじよ♡

下山するにつれて周りの景色が見え始め、徐々に回復していく天気。

先ほどは分からなかった、このスケールの大きさ伝わりますか?

こんな立派な宝剣ならユーコンさんも一撃だね。

初日のコンサート会場だった鳳凰三山と富士山もちらっとお目見え。

アンコールは一度きりって言ったはずだぜ!欲しがり屋め!

下りの方がやばい所が多いので、慎重に下山していく。景色が見えると怖い高度感。

登りでは周りが見えなくて気付かなかった、とんでもない所にある雪庇。くわばらくわばら!

振り返ったこの瞬間、私の中でのイケメン度は「黒戸尾根>アツシオガワ」圧倒的!勝利ッ!!

これも実は下りの方が怖い、凍った岩のクサリ場。慎重にクライムダウン。

ここで今さらアツシオガワのカメラのバッテリーが復活。今さら・・・しかしよくもこんな所を登ってきたもんだ。

下山中にも外れ続けるアツシオガワのアイゼン。もうマイナスするポイントすら残ってないよ。。

私も豪快に連続踏み抜き!しかし抜け出す余力はもはやゼロ。

長く辛い下山に疲れ切った我々は、「早く暖かい小屋に帰りたい」その一心で最後の手段に出る。

先行というより、もはやただのフライング「歩荷鬼六」アツシオガワ選手!美しいスタートです!

いや私なにも聞いてないってば!!

なんの前触れもなく突然始まった男塾名物「李油儒(リュージュ)」。

これは遊びなどではない、あくまでも移動手段としての尻の活用である。

後攻は「手羽先 小手先 ソフトさきいか」鬼ころしS選手!これは有利かっ!!

おおーっと!!派手にコースアウト!!!

ボロ雑巾よりも擦り切れた挙句、もはや教室の床にこぼした牛乳を拭いた後の雑巾のような姿になってしまった鬼ころしS。

そしてわずかな晴れ男パワーすらも使い果たし、今やユーコンの呪いで厄災の塊となってしまったアツシオガワ。

きれいな顔してるだろ。ウソみたいだろ。死んでるんだぜ。

こうして虫の息となった二人は命からがら小屋に駆け込んだのであった。


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男塾最終章 〜油風呂〜

気付けばまたもや目の前に瀕死のマウンテンゴリラが倒れていた。

おやおや、どこで何をしでかして来たんだ?このゴリラ。私は2度目の餌付けを行うことにした。

メニューは低血圧Mちゃんのアヒージョを参考にして、マッシュルームとエビで作りました。

まず、一晩中暖かい小屋の中に放置してすっかり温まってしまったエビの鮮度確認。

嗅いでみたが、先日耳鼻科で「左の鼻の穴だけやたら狭い」という診断を受けた私には繊細な香りの変化は分からなかったので、そのまま使うことにした。

そもそもゴリラは昼、夜、オフィシャル、プライベートを問わず基本的に全裸だ。

山頂でパンツ一丁になっただけで大炎上するユーコンカワイとはレベルが違う。

なのでエビが少々痛んだりしていてもきっと大丈夫だろう。

せっかく詰め替えて持って来たオリーブオイルのポンプ容器が使えなかったが、私も細かいことは気にせず「もういい。」とボトルごと投入した。

そのうえアヒージョの素を盛大にこぼしてしまったが、そんな事はマウンテンゴリラの絶滅問題に比べたらきっと些細な問題なのである。

煮えたぎる男塾名物「油風呂」

なんと驚くべきことに、こんな適当クッキングでもちゃんと美味しく仕上がってしまった。

さすがMちゃんのレシピ!!

堀内さんの「美味しい!」も頂きました。

相変わらずゴリラはウホウホしているだけなので、人間の感想が聞けるのは非常に嬉しい。

そういえば今回アツシ先輩とはまだ食卓を囲めてないけど、まぁいいか。

気になって注文した「おでん」ダシがきいてて絶品でした。

後ろに並ぶ地酒の日本酒たちが私を呼んでる・・・今度は夜の宴会のお供に注文したいな。

熱燗の代わりに「ネパールチャイ」を注文。スパイス香る本場のチャイ、体の芯から温まる〜。

そして腹の満たされたゴリラはまたピクリとも動かなくなってしまった。

なんとマウンテンゴリラは1日に30kgと大量の食事をとっては数回う◯こをし、そのう◯こを投げつけたかと思えば夜はそのう◯この上で眠るのだという。衝撃の事実。

全裸でう◯こベッドだなんて、もう男の中の男だ。レベルが違いすぎる。

彼こそ男塾にふさわしいのではないだろうか。

アツシオガワ

誰がう◯こゴリラやねん!

 

そうしているうちにどこからかアツシオガワが戻って来たので、名残惜しくも小屋を出発。

相変わらず男塾感が満載の直置き看板に、愛を込めて必殺「高い高〜い」をお見舞い。

すっかり「高い高〜い」で私になついてしまった看板と、堀内さんが揃ってお見送り。

看板、そんな目で見るなよ。うち、ペット飼えないんだ・・・ごめんね。

堀内さん、本当にお世話になりました!

疲れた体にムチ打って下山開始。

いくら鬼ころしSといえども”生物学上は女”という理由で気遣い優しさを見せるアツシオガワ。

「クサリ場は下りも危ないから慎重にね。」
「早くビール飲みたいなぁ。」
「アイゼンの刃先が引っかかりやすいから、気を付けてね。」
「ビールのお供か、餃子なんていいな。ジューシーな肉汁と黄金に輝く泡。最高よね。」
「ハシゴも雪がついてて不安定だな。先に降りてストック預ろうか?」
「え、何か言いました?それより下山したら私のオススメの中華料理屋行きましょうよ。」
「疲れてると思うからゆっくりでいいよ。晴れてきて見晴らし良くなったね。」

 

「餃子♪からあげ♪ビール♪うふふ。」

本来ならばプラスポイントとなるはずのアツシオガワの数々の気遣いも、酒に飢えた鬼ころしSの耳には全く届かないのだった・・・

アツシオガワ

気遣いを無碍にすな!

 

そうしてようやく終わりに近づく黒戸尾根、しかしこの男の足元も同じく終わりに近付いていた。

外れまくる左足のアイゼンをいよいよ取っ払い、右足のみで下山することになってしまったアツシオガワ。

「足の長さが違って歩きにくい」って言ってるけど、そもそも装備はちゃんと出発前に確かめて下さいよ・・・−1ポイント。

アツシオガワ

もちろんチェック済みなんすよ!イルビスハイブリッド…ワンタッチにしてきたのがあかんかったかな…ガッデム!

しかしなんと最後の右足も外れてしまい、あと少しのところで絶望に打ちひしがれたこの表情。

結局、両足ノーアイゼンでツルツル滑りながらのフィニッシュを迎えることに。

早速破られた今年の書き初めの目標「すべらない」の文字が泣いてるね、きっと。

登山口に戻った時には、広末もビックリなMajiで日が落ちる5秒前の滑り込みセーフ。

健気に待っててくれた甲斐子。会いたかったよ。

とにかく下山が長い。鬼長い。長かった!

こうして私の男塾デビューは無事に幕を閉じたのでした。

エピローグ〜祝杯〜

いまだかつて、こんなに美味い生中があっただろうか。いや、無い!!

やっぱり山の醍醐味は下山後の一杯だね!

誰かみたいに温泉が定休日だったり、温泉が臨時休業だったり、”湯の華”と言い張るアカが浮きまくっていることなんて全くない、気持ち良い温泉からの祝杯。

というわけで今夜は私のお気に入り「みんなのテンホウ」長野県内だけのチェーン店のラーメン屋さんですが、ここの餃子が絶品!悶絶です。

餃子じゃ足りな〜い!なんて腹ペコさんには台湾ラーメンがおすすめ♪

お互いにリベンジを果たしテンション上がった結果、間違いなく頼みすぎな量。

酒が進んでないって?推理が甘いね。2杯目なのだよ、ワトソン君。

店舗が沢山あって、南アルプスでも北アルプスでも八ヶ岳の帰りにもついつい寄っちゃうテンホウ。

山男ならザギンでシースーよりも、ホーテンでザーギョー。昔っから決まっとる。

ゴリラとは何度か食卓を囲んだけれど、アツシ先輩との食事はこれが初めてでしたね。

二日間の行動時間およそ18時間に及んだ、厳冬期の甲斐駒ヶ岳黒戸尾根。

体力や気象条件、特に冬は積雪量やトレースの有無などルート状況次第ではもっと時間が掛かることもあるけれど、頑張った分だけ感動も百万倍のとっても魅力的なルート!

今回の反省点。

  • 日頃の体力作り
  • 装備の相性チェック
  • 小屋は事前に出来るだけ予約
  • 匂いそうな木に触らない
  • アイゼンを手に刺さない

減点ばかりの「イケメン度判定」については、たとえう◯この上で寝てようがマウンテンゴリラの圧勝となってしまったので、次回のアツシオガワとの山行では加点方式を採用してみようと思います。

ユーコンさんについては・・・採点・・・需要あるかな?あるのかなぁ・・・ご意見、お待ちしております。

 

ONIKOROSHIがあと10人いたら酒屋は潰れていただろう。

私を倒したいなら純米大吟醸でも持ってくるがいい!

以上、新入塾生鬼ころしSでした。

押忍!!