数十年に一度の奇跡!ついにあのハリウッドでも映像化不可能と言われた「ユーコンカワイwith青空」という奇跡の瞬間が訪れた!現場は福井県にある日本100名山「荒島岳(あらしまだけ・1,523m)」。最近激太りが止まらない男が己に喝を入れるために挑んだ急登パラダイス。そして同時に男度を示すために極寒の山頂での「荒々しい己撮影」を敢行!通報覚悟の命懸けの戦いが今始まろうとしているのである!

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荒島岳日帰り雪山露出訓練

「雄大な景色の中でパンツ一丁の出オチ写真が撮りたい!」

ただその一念だけを引っさげて向かったのは、天下の百名山「荒島岳」。

そこで撮影されたのが、前回のマイパッケージの記事でお送りしたあの荒々しい姿なのである。

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2月という厳冬期の雪山山頂でパンイチになって頑張っているお父さんの姿に、多くの方から「平昌オリンピックよりも感動しました!」というお言葉を頂いたとか頂いてないとか。

ある意味一番高いところで「金」を掲げて、己の男度を世界に示した感動的な1枚となったのである。

 

今回はその茶番写真を撮るのが第一目標ではあるが、一方でこの2ヶ月で「6キロ」半年で「8キロ」も太ってしまった己に対する鞭を入れるための戒め登山。

かつて猛烈なダイエットで「78kg→71kg」の減量に成功して初代BBGダイエット王の称号を手にした彼も、今ではなんと「79kg」に。

まさに桜木花道ばりのリバウンド王っぷりを見せつけ、完全に山に登れない体になってしまった。

どんなに荷物をUL化しようとも、体内に2Lの水4本分が潜んでいてはどうにもならない。

そこであえて「急登の殿堂」と言われる荒島岳で、己に喝を入れる道を選んだのである。

 

これは己の「男」を取り戻すための戦い。

雪の急登100名山荒島山、いざクライムオンである!

 

第1章 未知との遭遇

さすがは豪雪地帯で名高いお土地柄。

スタート地点に向かう道の両サイドは2mほどの雪の壁だ。

早くもライガとフウガによって両サイドから圧力をかけられているような気分にさせられる北陸の力。

しかしここで怯んで帰るわけにはいかない。

私はBBGユーザー達のため、そして家族を食べさせて行くためにどうしても今日中にパンツいっちょにならなくてはいけないのだ。

 

やがて元スキー場だったカドハラの駐車場に到達。

ここで準備を整え、いざ闘魂注入登山のスタートである。

これからただパンツの写真を撮りに行くだけなんだが、本人の顔には何の迷いもない。

やはり人間40を越えると不惑の境地に到達するのである。

 

スタートするとさすが豪雪地帯だけあって、ズボンズボンと足が埋まってまともに歩けない。

って事で早速スノーシューを装着するが、ここで早くも脇腹をツッて悶絶!

さすがはスノーシュー装着時の脇腹ツリ率90%の男。

しかも痛みが全然引かずに、この場所で5分ほど「うううー、ううううー」と冬彦さん状態で悶絶。

まだスタートして5mしか進んでないが「もはやここまでか…」と撤退の二文字が頭によぎる。

しかしそれでも彼はなんとか己を奮い立たせ、ゲレンデ直登ルートを突き進んで行く。

何気にこの山の正確な登山口は、旧リフト終着地点のさらに先にある。

てことで、実はまだスタート地点にすらついていないが、早くも急登祭りで胃酸の遡上が抑えられない。

朝一から地味にボディブローを浴びせ続け、ウォーミングアップすら許さない荒島岳。

というかやはり体が重たくて普通に泣きそうになっている。

 

しかしである。

ここで彼は奇跡体験アンビリバボーな世界へと突入した。

なんと彼が長年「その存在は全てCGである。」と言い張ってきた太陽と青空が!

去年一年間、ソロの旅では一度も拝めなかった奇跡の自然現象。

彼は「うおおお!影だ!久々に自分の影を見た!」と大コーフン。

こち亀の日暮熟睡男のように4年に一度だけ現れる彼の影。

こんな事で発狂しそうなほど喜べてしまうのが悪天候男の特権。

もはやその表情はボラギノールのCMのように晴れやかなのである。

これは前回の入笠山イベントで、大多数の人に厄を暖簾分けしたせいなのだろうか?

あの時の参加者のうち、一人くらいは今頃複雑骨折でもしてるんではないだろうか?

 

そんな奇跡の一方で、未だにスタート地点に到達できずにゲレンデ直進行軍が続く。

せっかく晴れたのは良いんだが、なんせ脂肪という名の足枷が彼の動きを鈍くする。

しかも何が一番しんどいって、単独行だから自分が写る全ての写真を己撮りしなくてはいけないというオプションマゾ。

急登続きで筋肉がビクンビクンしてる中、無理やりセルフタイマーをセットして大急ぎで立ち位置までダッシュするから、このように途中で足がツる姿がカメラに収められたりするのである。

もう昔のように己撮りの多投は出来そうにない。

しかしそれでもプロ意識の高い彼は、どんなに苦しくても根性でカメラまで戻り、足がツッて悶絶してる自分の姿を改めて撮ることをやめない。

さすがは己撮り界の葛西紀明と呼ばれる男。

老いてますますマゾ盛んである。

 

第2章 ウキウキ浮かれタイム

長い急登ゲレンデ地獄を脱出し、ようやくスタート地点に到達したヨロヨロの人。

しかしこんな時こそ「Mr.ドライフードファイター」のご登場。

疲れた時に最高な一品、お手製ドライフルーツの登場である!

以前入道ヶ岳でアツシオガワと鬼ころしSちゃんに食わせた際には、ちょっとかじっただけで返品されてしまったユーコン特製ドライフルーツ。

しかしあの頃のクソ不味かったドライフルーツとは訳が違う仕上がりで、パリパリサクサクの甘くて酸っぱい最高の仕上がりだ。

しかも今回は行動食として、お手製ビーフジャーキーも登場。

結局食ってばっかでダイエットになってなくね?という外野の声は彼には届かない。

なぜなら彼は今この快晴に浮かれまくっているからだ。(ドライフードに関してはいずれ記事にします)

 

そして、そのあまりな快晴に、ついに「これっていつ使うものなんだろう?」と思っていた「さんぐらす」なる一品を使う事に。

もう久しぶりすぎて、「アレェ?これってどうやって使うんだっけ?」と掛け方が思い出せないほどだ。

記憶を辿ってつけてみたが、ケミストリってしまった。

しかしすぐさま掛け方を思い出し、ご覧の笑顔。

何気に調べてみると、彼がソロの登山でサングラスをかけたのは2015年8月の雲ノ平まで遡らねばならなかったりする。

 

そしてこれを機についに浮かれタイムがスタート。

ぶち撒かれたビオレの泡のようなフワッフワの樹氷の中を進む、気持ち良すぎるスノーハイク。

やっぱ山って晴れてなんぼな世界だ。

なんだか久しぶりに「登山って拷問じゃなくて楽しいもんだったんだ!」ってことをしみじみと思い出すユーコンカワイ。

鞭を浴び続けてきた者だけが味わえる感動がそこにはある。

ビーフジャーキー食ったせいでやたらと屁がジャーキー臭いが、それを除けば爽やかさ満点なチャッピーデイ。

やがて目の前にズドーンと、荒島岳(前荒島岳)がご登場!

そのあまりの迫力に、思わず「大豪院先輩!」と叫んで巨大なビール瓶を運んで行きたくなるほどだ。

そこからは別名トトロの森と言われる気持ちのいいブナ林の中を進んでいくが、何気にずーーっと急登パラダイス。

やがて喉元までビーフジャーキーが戻ってきた頃、

シャクナゲ平というぽっかりとした広場に到達。

そこからの大豪院先輩の勇姿が、そりゃあもうかっこいい事!

今まで悲惨な山行レポしかお届けすることができず、「このままではSMファンの人しか残らない」と焦っていたが、ようやくちゃんと山の素晴らしさをお伝えできている気がする。

空は青いし、絶景は広がってるし、いつも想像でしか見ることがなかった世界が目の前に広がり、「オールブルーは存在していたんだ!」と喜びを爆発させるプラトーン男。

しかし何気にこんな余計な己撮りを繰り返しながら登ってきたせいで、予定時刻より1時間以上の遅れ。

浮かれも大概にしておかないとパンイチ撮影ができない。

今日の目的は景色とかではなく、あくまでも荒々しい自分を見つけることだということを忘れてはいけない。

 

第3章 独眼鉄の壁

シャクナゲ平から一旦鞍部に下降し、そこから荒島岳への取り付きが始まる。

相変わらず景色が美しすぎるが、そろそろ「浮かれた先にマゾ来たる」のお時間だ。

散々浮かれていたユーコンの前に、どどーん!ととんでもない雪の壁が襲いかかってきたのである。

点みたいにへばりついてるのは他の登山者。写真では迫力が伝わらねえ…。

これぞ荒島岳名物「もちが壁」

60度以上の斜度が30mくらい続く、まさに雪の絶壁だ。

 

今回事前に詳しく調べる時間がなくて、まさかこんなハードな展開になるとは予想もしてないかったユーコンカワイ。

高所恐怖症で、のび太を超える臆病者と言われる彼には超難関の修羅場。

しかしここを超えなければ、最高のパンイチ写真が撮れない。

意を決して、スノーシューをアイゼンに、ストックをピッケルに持ち替えて、

大きく深呼吸して、いざ壁の真下に立って上を見上げる。

ずーっと上の方には先行して点みたいになってる登山者がいて、あと少しで壁を乗り越えようとしているところ。

その瞬間である!

その登山者が足を踏み外して滑落!

それ見て「うおおおお!」と叫ぶユーコンカワイ。

その登山者はサングラスやらストックやらをブチまけながら、ズッシャーと30mほど滑り落ちてきた。

 

幸い雪もフカフカだし、落ちてもなだらかな場所まで落ちれば自然とストップするから大事には至らなかった。

しかし大事に至ってしまったのは、これから登ろうって時にそんな大惨事を見せられてしまったユーコンカワイの精神の方。

持ち前のネガティブシンキングが大暴走し、100通りのイメージを浮かべても100通りの滑落結果が思い浮かぶだけ。

数分後には自分が蒲田行進曲の階段落ち状態になってることしか想像できない。

しかしここで退いては男塾塾生の名が廃る。

今まさに独眼鉄先輩から「男とはなんぞや?」と問いかけられているのだ。

 

彼は「うううう…またふりだしかよぉ〜」とぐったりうなだれる登山者を横目に、「僕が来て浮かれてしまったばかりにご迷惑を…なんかすみません…。」と心の中で謝罪してからその壁に取り付いていく。

頭を一番上まで見上げた時の景色がこんな感じ。

横見るとこんな感じ。

酷いとこはもっと斜度あるけど、写真撮れるのはここが精一杯。

で、下から上を撮影するとこんな感じの絶壁。

さすがは男塾の誇る鎮守直廊三人衆の一角だけあって、生半可な男気ではここは突破できそうにない。

しかしみんなが私の山頂パンイチ写真を待っている。

そう自分に言い聞かせ(誰も待ってはいない)、ピッケルを奥深くまで刺しながら慎重にステップを切ってよじ登っていく。

右手はピッケル、そして左手は手刀を直接雪の壁にぶっ刺して突き進む。

さすがにここでは三脚立てての己撮りは不可能だったが、なんとか手撮りでパシャり。

恐怖のあまり眉毛の八の字っぷりがすごい。下の方には豆粒みたいなの他の登山者が。

さすがは独眼鉄先輩。

半年で8キロも太ってしまった後輩に対して激しい愛の喝を入れてくださっているのだ。

 

やがて先行の登山者が滑落したポイントに到達。

壁クリアまでの残り数mは、今までで一番斜度がきつくて「ああもうだめ!帰りたい!」とリアルな弱音が炸裂してしまう。

しかしそれでも火事場のマゾ力を発動させ、「ぬおおおお!」と壁突破!

振り返るとこんな感じ。

これ、登ったのはいいけど帰り降りれるのか…と猛烈な不安が押し寄せる。

しかし荒々しい男になるためにはこのくらいの試練は致し方ないのである。







 

第4章 遠い頂

独眼鉄の試練を乗り越えた先には新たな試練。

どうやらあの滑落した登山者が本日の先頭だったらしく、その人を追い抜いてしまったがゆえにここからはラッセル三昧というパワー登山がスタートしてしまったのである。

一歩一歩が膝まで埋まるし、斜度もあるからズリンズリン滑ってしんどいのなんの。

そこで彼はこんな時のために磨いて来た奥義「休憩してるフリ」を発動させて、さっきの滑落登山者さんが登ってくるまで待機。

やがてその登山者さんが自分を追い抜いていったのを確認すると、

その彼の後ろをハイエナのようにぴったりマークし、ステップをトレースしていく。

これぞ鬼畜ユーコンカワイ奥義「羅津世琉泥棒(ラッセルどろぼう)」である。

アツシオガワ

根性が腐ってる…。

「だから痩せないんじゃない?」という外野の声は彼には届かない。

しかしそんな卑怯な手を使っても、やはり8キロの余計な荷物(脂肪)のせいでその足取りはASIMOよりものろい。

だがあと少しの辛抱で山頂だ。

踏ん張れ、気張れい!

さあ、やっと着いたぞ!

山頂だ!

でた!登山名物「ニセピーク!」

急登を登り切った先に現れる、真ピークまでの絶望的な道のり。

この荒島岳は、「前荒島岳」「中荒島岳」という2段階ニセピークで登山者を翻弄してくるという精神えぐり系の山。

このヘロヘロ段階でのニセピーク2連発は、心に鳳凰幻魔拳を受けてしまったかのようなダメージを食らってしまう。

しかもこの月面歩行のような足跡を見てわかる通り、一歩一歩がズブズブに足を取られるので体力的に超ハード。

アツシオガワ

先行者のセリフだっつーの。

さすがは豪雪地帯の百名山。

荒々しい男になるための試練が満載だ。

景色は超絶最高なんだが、そこからは延々と続く荒島岳とのがっぷり四つの持久戦へ。

己の身に呼び覚まされるマゾ魂、そして身を切るような雪山の美しさと白き女体のような妖艶ワールド。

「ああ…なんだか久しぶりに山やってるぜ」という謎の充実感。

これぞ権藤・権藤・雨・権藤を彷彿とさせる、「ムチ・ムチ・飴・ムチ」という珠玉のSMタイム。

第2ニセピークの中荒島岳を越え、近いようで全然近づいてこない荒島岳との一騎打ち。

蒼穹の空に吸い込まれていく一筋のビクトリーロード。

貴重な青空&絶景なんだが、正直もううつむいちゃってそれどころじゃないおじいちゃん。

そのまま昇天してしまいそうなほどヨレヨレになりながらも、必死で頂を目指す。

ただ「雄大な景色の中でパンツ一丁の出オチ写真が撮りたい!」という軽いノリでここまで来たが、悪ふざけにしてはいささかハードすぎた。

だがしかし、ついに苦難の果てに男はその戦いを勝ち抜き、絶景の頂に到達したのである!

山頂の祠は雪の中に完全に埋まってました。

これがジェームズ・キャメロンですら映像化を断念したと言われる「ユーコンwith青空絶景」という奇跡の写真。

見慣れてないから合成感が凄まじい。

 

終わってみれば、夏道コースタイム3時間20分のところ5時間半もかかってしまった。

その大半は無駄な己撮りに費やされているが、やはり体力の衰えとデブ化はどうにかせんといかんようだ。

 

だが本当の戦いはここからだ!

荒々しい男になるべく、いざパンイチ撮影のお時間である。

 

第5章 露出狂の詩

緊張が走る。

なぜならせっかく人がいないであろうと見込んだ平日だったにもかかわらず、この時点で山頂には他に4人の登山者がいたからだ。

流石に今突然ズボンを下ろしてパンイチになったら、錯乱者と思われることは間違いない。

 

彼は待った。

登山者たちが下りていくのを、ネクストバッターズサークルにいる打者のように静かに待った。

しかし思いの外みんなここでどっしりと腰を落ち着かせて中々動かない。

おかげで冷え性の彼はすっかり身体が冷えてしまい「この状態でパンイチになったら凍傷で死んでしまうんではないか?」といった不安な状況に。

 

やがて辛抱の山頂待機、なんと30分。

どうでもいい写真を撮るためにまさに命がけの放置プレイ。

3人の登山者はすでに下山していったが、最後の一人がじっくりと絶景堪能中。

そこでついにユーコンは意を決し、その登山者のもとに駆け寄って「あのう…僕怪しい者じゃないんですが…」と怪しさ満点で語りかける。

そして「実は今日どうしても山頂でパンツいっちょで撮影をしなくてはいけなくてですね…。あ、いや、罰ゲームとかじゃないんですけど、一応仕事で…。なのでこれから僕ここでパンツいっちょになりますけど、どうか気にしないでください。」と言い放つ。

その登山者の顔からは全力で「?」という感情が溢れかえっており、気にするなと言われても色んな事が気になってかなり動揺している。

やがてその怪しい男は静かに三脚を立て始めたかと思うと、おもむろにズボンを下ろし始めたのである。

せっかく絶景を楽しんでいたその登山者の前に広がった変態ジェニックな絶景。

その登山者の方は慌てて荷物を整理し始め、「そ…それじゃあ…お気をつけて…」と一言残して下山していった。

 

こうしていよいよ荒島岳山頂は彼の独壇場となった。

解き放たれた彼は、思い思いのポージングで荒々しいパンイチ撮影をこなしていく。

これぞ極寒の山頂で、41歳、二児のパパの働く姿。

その表情には「これが俺の仕事だ!」とばかりに一切の迷いは存在しない。

ここで彼は納得いくものが撮れるまで何枚も何枚も、己との戦いに没頭したのである。

やたら天気が良いのが余計に哀愁を感じさせてしまうが、これが今回彼が命がけでやり通したかったこと。

まさに男から漢になった瞬間なのである。

 

やがて満足した彼は、下山を開始。

そして再び「この先崖だよね?」といった独眼鉄先輩の壁を下降。

当たり前だが下降の方が登りの数倍恐ろしく、もはや「俺もうマイパッケージ穿く必要ないんじゃね?」っていうくらいにティンコは極小サイズへ。

下降する頃にはすっかりモロッコ帰りの二丁目野郎になっていたが、これにてあとはもうのんびりと下るだけだ。

 

しかしこの段階で、なぜか彼の脳内に敏腕CEOアツシオガワが現れてこう言った。

「ユーコンさん、僕はガッカリですよ。本当のパンイチ写真を目指すなら“上半身も脱いでナンボ”でしょ?服着たままで荒々しい漢だなんて片腹痛いすよ。」と。

普段からよほど追い込まれてるのか、被害妄想が止まらない。

そこで彼は、「ようし!そこまで言うならやってやろうじゃねえか!」と勝手に発奮。

シャクナゲ平まで帰還した彼は、周りに人がいない事をようく確認してから三脚セット。

そして命がけの「真・パンイチ」撮影に挑んだのである。

もし今他の登山者が登ってきたら十中八九通報は免れない。

まさに人生をかけた大博打。

独眼鉄先輩も「男とはなんぞやに対するお前の答え、しかと受け止めた!」と感動してくれている。

腹回りがかなりひどい状況だが、一応これでも彼は腹を引っ込めている。

ちなみにかつてアツシオガワから「もうその腹、笑えないレベルっす」と言わしめた、通常状態の腹がこちらである。

辞書で「目も当てられない」という項目にはこの写真を載せておけば説明いらず。

これぞBBG初代リバウンド王の実力。

彼が山に登れなくなる日はそう遠い先の話ではないだろう。

アツシオガワ

お食事中、通勤中の皆々様、大変お見苦しいモノをお見せし、本当に申し訳ございません。

 

それでも彼は戦い続ける。

この仕事で子供達を食べさせていかねばいけないから。

これですっかり身体を冷やして鼻水ズビズビになってしまったが、大きな仕事をやり遂げて彼の表情は満足げだ。

あとは持参のヒップソリで一気に滑る降りるべし。

この瞬間があるから雪山登山はやめられない!

と、思ってたんだけど、雪が重くて全然滑って行かないというまさか。

結局彼は1mもヒップソリで滑る事ができず、ソリをずっと手に持ったままで普通に下山。

終わってみればトータル9時間もこの山を徘徊していた。

その大半が無駄な作業だった気がしてならないが、兎にも角にも天気が良かったんだからそれで良いじゃない。

しかし「荒々しい自分を撮影する」という目標は、結果として「哀れな自分の体型と向き合う撮影会」と化してしまい、結構気持ちが凹んでしまったのは事実。

これは本気でどうにかしないとまずいぞ!

 

ってことで再びダイエット宣言。

この79kgのボディを、今から半年でもいっかい71kgに戻します!

半年後の9月、もし達成できてなかったら自分に罰ゲームを課します。

どっかの3,000m級の山でアツシオガワのを含めた二人分のテン泊装備を歩荷し、食事も作って奴隷として働きます。

そしてその山の山頂でパンイチになります(やっぱ罰ゲームだったのか)。

以後、体重の変遷はギアログで記載してくんで、全然減らないようならどうか喝入れてくださいね。

 

それではまた山でお会いしましょう。

荒島岳を9時間さまよった挙句に、家で体重計乗ったら200g増えていた男。

ユーコンカワイがお送りしました。

押忍!