「スノーモンスター」──それは樹氷に降り積もった雪が成長してできた雪山の芸術。そんなスノーモンスターの名所が中央アルプスの南端にあるという情報をキャッチしたBBG。そこでは青空とスノーモンスターが織りなす美しきコントラストを楽しみながら、アルプスの絶景眺望を満喫するチャッピースノーハイクが楽しめるという。その真意を確かめるべく、厄払いが終わって「縁起の良い晴れ男」へと生まれ変わったユーコンカワイがスノーモンスターハンティングに挑んだ。さあ、一狩り行こうぜ!

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南沢山&横川山 1dayスノーハイク

第1章 快晴スタートダッシュ

雪山は興味あるけど怖いからやらない、もしくはこれから雪山始めたいって思ってる人に対して「雪山の素晴らしさ」を伝えて行くのもBBGの使命。

そんな人たちに向け、誰もがお気軽に行けて、そしてステキな絶景体験を楽しめる山を紹介して行くことが今年のテーマ。

そこで今回BBGが選んだのは、中央アルプス南端に位置し、100名山の恵那山にほど近い「南沢山(1,564m)&横川山(1,620m)」だ。

 

青空と雪原! スノーモンスター! アルプスの眺望! 雪のテーブルでポカポカ素敵ランチ!

という素敵すぎる模様をお送りし、みんなに「私も行ってみたい!」と思わせるのが今回のミッション。

まさに「チャッピーにも程があるぜ!」っていうスノーハイクの模様をお送りして行くのである。

 

そんな大事なミッションを、あのミスター悪天候のユーコンカワイに任せていいのか?

心配はご無用。

なんせ彼は前回の入道ヶ岳で、しっかり厄除け祈願してる↓から全く問題はナッシング。

わざわざ奥宮まで行って厄払いしてるのだ。

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これにて今年の登山は「オール快晴」間違いなし。

さらに今回は万全を期して、天気予報で「晴れ・降水確率10%・登山指数A」というパーフェクトな日を選んで乗り込んで来ている。

その甲斐もあり、なんと駐車場に着いた時点で早くもレアな「ユーコンのサングラス」姿が目撃されてしまうほどの快晴さだ。

陽光燦々の青空を眺めながら「こいつぁ10年ぶりくらいに日焼けしそうだぜ。」と呟くユーコンカワイ。

早くも厄除け効果バッチリだ。

そして今回のパートナーは、山メシのコーナーでおなじみのスポフレ(スポンジ脳フレンド)「低血圧Mちゃん」

かつて黒斑山の時に撮影担当として参加しながらもカメラを忘れて来た人。

今回彼女は「雪のテーブルでポカポカ素敵ランチ」用のシェフとして同行。

彼女が作るご飯は基本的に美味いんだが、なんせこの人も「浮かれたら霧を大発生させるフォグガール」として著名な方なので、ある種同行させるのは諸刃の剣だ。

しかしそこも心配ご無用。

百戦錬磨の二人は、当日を快晴で過ごすための事前代償行為が完璧なのである。

ユーコンカワイは前日から鼻水がドロドロになるほどの風邪をこじらせている絶不調状態。

低血圧Mちゃんに至っては上顎を火傷させて歯茎とリンパを腫らし、前日に歯医者で患部をレーザーで焼いて痛み止めを飲んでの参戦。

ここまで仕込んでおけば、本日はホワイトにまみれることはないだろう。

 

しかも快晴なのはもちろん、数日前には大雪が降ったばかりで巨大化したスノーモンスターに会える事も間違いなし。

これ以上ないスタートダッシュに、早くも浮かれポンチが止まらない。

いつもは登山口でみすぼらしいユーコンカワイも、威厳たっぷりに胸を張って堂々とした佇まい。

というかこの2ヶ月で4キロも太ってしまったため、やたら貫禄が出てしまったリバウンド王。

冒頭で「誰もがお気軽に行ける山を紹介するのが使命だ!」とカッコよく言っていたが、内実はガッツリした山に登るのがしんどくなって来たってのが真相だったりする。

彼が再び痩せるまでは、しばらく低山ルポが続きそうである。

 

第2章 浮かれアルフォートの試練

この山はスノーハイク初心者や、急激に太って動けなくなった人間にはうってつけの山だ。

一応アイゼンは持っては来ているが、危険箇所も急斜面もないのでツボ足で歩き通せる気軽さが良い。

しかしそんな安心の山でも危険は潜んでおり、その試練が早くも低血圧Mちゃんに襲いかかる。

そう、その試練とは…

ユーコンの「デカケツ&補修跡を見続けながらハイクアップせねばならん」という壮絶な不快感なのである。

ベンチに座ってガム踏んでしまった人的な様相を呈しており、見るものを妙に嫌な気持ちにさせるケツだ。

しかしそこさえ気にしなければ、道はよく踏み固められているため、ハイク自体は気持ち良い状態が続く。

しかしそれでも油断は禁物。

晴れてて気持ち良いからって浮かれたら最後。

ユーコンが低血圧Mちゃんに、「いいかい。毎度言ってるけど“浮かれた時がマゾり時”だよ。決して浮かれては…」と言いかけたその時。

さっきまでピーカンだった空が、突然グレイッシュに変貌!

まさか!と思って振り返るユーコンカワイ 。

そこには何事がゴソゴソとやっている低血圧Mちゃんの姿。

慌ててユーコンは「しまった!やめろ!」と叫ぶが、時すでに遅し。

彼女が浮かれて「アルフォート」を食った時、世界は白に包まれる。

黒斑山の時も、最初はこんなだった↓のに、

彼女が「わー、きれー!」と言いながら浮かれてアルフォートを食った瞬間、急にモクモクが大発生し、

わずか10秒で浅間山を白の彼方に葬り去ったことは記憶に新しい。

まさにこの時の二の舞。

彼女は前回の失敗から何も学んでいなかったのだ。

まだ2合目付近なのに早くも低血圧奥義「浮かれアルフォート」が炸裂し、彼女がアルフォートを食い終わって紅茶を飲む頃には空から完全に青色が消えたのである。

「あれほど浮かれてアルフォート食うなって言ったのに…あ…あああ…空が…」とキャスティングミスを後悔するユーコンカワイ。

張り切って頭の上にサングラスを待機させているが、これ以降このサングラスが下りて来る事はなかったという。

こうして早くも「ピーカンスノーハイク」という夢が粉々に打ち砕かれてしまったが、それでもまだかろうじて景色は見えている。

百戦錬磨の二人は「まあどうせ晴れないのはデフォルトなんだし、景色を直視できるだけでも幸せだよね。」と切り替えは早い。

しかし直視できないのは、どっちかと言えばこの「ぼってり腹」の哀れな中年の方だったりする。

カメラのストラップも顔の肉に食い込んで哀愁が漂う。

いい加減本気で痩せないと、パタゴニアから「売れなくなるからその服着ないでくれ」とクレームが来そうである。

 

そんなこんなでやがて「南沢山」登頂。

いつものように美しいホワイトをバックにパシャり。

青いのは防寒テムレスだけで、あとはもうひたすら白い世界だ。

しかし今日の目的は青空よりもあくまで「スノーモンスター」。

この南沢山から横川山にかけての稜線歩きが、まさにスノーモンスターの宝庫と言われている。

気を取り直して、いざモンスターハンティングへ出発だ!

こんな状況でもニッコニコなマゾガール。

第3章 モンスターハント!

いよいよ始まる狩りタイム。

事前にネットやインスタで調べたところ、この先は山一面がフカフカの雪に覆われて幻想的な世界が広がっているという。

空がホワイトなのは勘弁だが、山がホワイトなのは大歓迎。

そしてそこは長野屈指のスノーモンスタースポットとして知られており、いたるところに大きく育ったスノーモンスターが乱立するステージ。

しかも3日前には東京が大混乱するほどの大雪が降ったばかり。

いったいどれほど美しく成長したスノーモンスターにお目にかかれるか、楽しみでしょうがないのである。

 

さあ、かかって来い!一面に広がる雪原の世界よ!

出でよビッグスノーモンスターたちよ!

あれ?

全然雪なくね?

スノーモンスターどこ?

ここに来て「全く雪が積もってなかった」というまさかに直面して動揺が隠せない二人。

雪がなさすぎて、ビッグスノーモンスターどころかポケモンにすらなっていない樹氷達。

振り上げた武器の持って行き場所に窮する2人のモンスターハンター。

中途半端にむき出した地面と中途半端に降り積もった雪、そしてどんよりとした空に対して1mmもウキウキ要素を見出せない。

ピーカン予報とドカ雪直後のパーフェクトデーを狙って来たのに、これはいったいどういうことなのか?

 

しかしユーコンカワイは「なあに、こんなものは気の持ちようでどうにかなる。俺は認めない。」と現実を直視しようとしない。

そして無理やり「わああ素敵な樹氷!フワッフワなスノーモンスターたち!青い空と雪のコントラストが萌える!」と叫び、

「こいつなんて雪がモッコモコですげえスノモンだ!自然と笑顔がこぼれちゃうYO!」と必死で己を鼓舞する。

はちきれんばかりの笑顔。

低血圧Mちゃんも、「ユーコンさんこっちも見て見て!この見事なスノーモンスター!ベイマックスみたーい!インスタ映えしちゃう♪」とパシャパシャ写真を撮る。

しかしすぐに限界がきて「もういいやめろ!…もう….いいんだ….」と唇を噛むユーコン。

彼はカメラで涙を隠してた低血圧Mちゃんの肩をポンと叩き、「駐車場で浮かれた時点で我々の敗北は決まっていたんだ。ここにベイマックスなんていやしない。試合は最初から終わっていたんだ…」と優しく呟いた。

低血圧Mちゃんはその場で号泣して崩れ落ち、「レーザーで歯茎焼いてまで来たのに!」と悔しさを滲ませる。

結局一狩りどころか、戦場にすら立たせてもらえなかった悲しきモンスターハンター達。

世間一般の方達のように、青空の下でスノーモンスターを見て浮かれようとした時点で分不相応だったのである。

 

すっかり目的を失ってしまったが、せっかくだから山頂には行っとこうよと横川山に向かって行く二人。

緑なら緑、白なら白だったら美しかったろうに、全てが中途半端すぎてまるでワクワクしない。

本来ならここが一面素敵な雪原とスノーモンスターの世界のはずだった。

土がむき出してるところもあり、綺麗と言うより汚い風景だ。

低血圧Mちゃんに至っては、もうどうせ上見ても大した景色じゃないからとうつむきながらの寡黙なハイクアップ。

しまいには「目をつぶって心眼で絶景を想像する」という上級技で補完作業。

よほど想像がうまくいってるのか、妙にニヤリとしている。

一方このまさかな事態を受け入れきれず、立つこともままならずガクガクと進むユーコンカワイ 。

やがて辺りが「これは幕末の頃の白黒写真ですか?」と言ってしまいそうなグレイッシュな世界に到達すると、

「横川山」の山頂へと到達なのである。

結局最初から最後までサングラスをかけることなく、頭の上での待機を貫き通した二人。

一応今回は「青空と雪原」「スノーモンスター」「アルプスの眺望」の3つをメインとして来てるんだが、もちろんここから見えるはずの南アルプスはモクモクの中に埋もれたままだ。

手前の名も知れぬ低山しか見えやしない。

夢、幻の如くなり。

風がなければ山頂でランチ予定だったが、モチのロンで急に風が出て来たから樹林帯へと撤退して行く二人。

山頂滞在時間わずか1分。

 

こうなったらもう最後のビッグイベントに賭けるしかない。

いざ、「雪のテーブルでポカポカ素敵ランチ」を敢行して挽回するのである。







第4章 ドカドカ素敵ランチ

ここまで何一つとしてうまくいってない薄幸スポンジコンビ。

心眼の瞑想から目覚めて現実に戻った低血圧Mちゃんも、突然襲いかかって来た現実に直面して立ってられない状況になりながら下山開始。

産まれたての子鹿状態で必死の下山。

それでもなんとか風が少ない場所まで降下し、いざランチタイムへ。

まずは「チャッピー感」を演出するために、雪のテーブル作りからスタートだ。

ここまで良い目に遭っていないユーコンは、「お前たちがその気なら、我が愛刀“一文字流斬岩剣”に物言わせてやるまでよ」と気合十分。

ちゃんとした高額スノーソーに手が出ずに急遽購入した「シルキー・ゴム太郎 荒目 替刃」。

「一文字流斬岩剣 、この世に斬れぬものはなしッ!!」

こうして赤石先輩直伝の剣技で巧みに雪のテーブルが作られて行く。

そもそも雪が少ないから、足の置き場を掘っただけね。

もちろんビジュアルにもこだわる彼は「アジアンカフェ風」にアレンジすることも忘れない。

巧みに笹を活けて行く仮屋崎ユーコン氏。一応風防のつもり。

やがてフォトジェニックなキッチンスペースができたので、こっからはシェフにバトンタッチ。

何気にシェフから「ちょっとこの笹が邪魔ですね」というクレームも入ったが、概ね気に入ってくれたようだ。

やがてシェフが「じゃあユーコンさん、頼んどいたバーナーとパンを焼く用の網出してもらって良いですか?」と指示を出すと、急に棟梁の顔が凍りついた。

聞けばこのスポンジ棟梁、一文字流斬岩剣を持ってくる事で頭がいっぱいで肝心の焼き網とか忘れて来たと言うではないか。

もちろんその場で「一文字流懺悔剣」が炸裂したのは言うまでもない。

この世に許されぬものはなしッ!!

これが相手がドSの「鬼ころしSちゃん」ならその場でスノーソーで切り刻まれてしまうところだったが、相手が同じスポフレだったこともあって「あるあるですよね」と言うことでお許しを得たユーコンカワイ。

そこで気を取り直して、棟梁は最後の仕上げ作業にやっぱりこいつを登場させた。

色んな場面で大活躍の「BBGオリジナルTENUGUI」ですね。

前回はおじいちゃんを介護するときのヨダレかけという使い方だったが、今回はオシャレにテーブルクロスとして活用。

そして死人の顔に布を被せるようにモリオの顔にキッチンペーパーを置き、その上にパンをセッティングすればさらにオシャレ度アップ!

そしてそのタイミングで、低血圧シェフによる特製アヒージョが完成なのである!(このレシピはまた改めて山メシのコーナーで記事になりますよ。)

ほとばしるフォトジェニック感!

そして襲いかかる顎関節症!

食う度に顎をポクポク鳴らしながら「イタタタタ。」といちいちうるさい棟梁。

そして低血圧シェフが「ふふふ、今日はとっておきのフルーツデザートも持って来てますよ。はい一口どうぞ。」と言ってそれを棟梁に渡す。

すると棟梁が思いっきり手を滑らせて雪にぶちまけるというハイパー粗相を披露。

低血圧Mちゃんがすごく楽しみにしていたフルーツデザートが…。

しかし彼は悪びれた様子もなく「男たるもの雪にダイレクトにフルーツを投入して食うのがオツなのよ。これが“一文字流フルーツかき氷”だ!」と言いながら直接大地から雪ごと食い始める。

自然本来の味を感じたい。そう彼は男らしく言い放った。

相変わらず女性から嫌われる要素たっぷりのデリカシーなし男。

結局低血圧Mちゃんはせっかく楽しみに持って来たフルーツをほとんど食えなかったのである。

 

それでもやっぱり楽しい雪山でのランチタイム。

次第に二人は「もう良いんじゃない浮かれても?どうせこれ以上ひどい目には遭わんでしょ。」と浮かれ始めた。

しかし天はそれを見逃さない。

白かった空はさらに重厚感が増して行き「おい、これ下手したら雨降って来るんじゃないのか?」といったまさかな情景に。

やがてユーコンの袖の上に一粒の美しい雪の結晶が舞い降りる。

「わー、キレイだねー」なんて言った10秒後。

その大粒の雪の結晶が次々と降り注ぎ始め、

そしてそこからわずか2分。

世界は突然「吹雪」と化したのである。

突然バケツをひっくり返したかのようなドカ雪が降り始め、強風が吹き荒れ始める。

それを合図に急にミラーボールが回り出し、店員さんの「それでは、ハッスルタイムのスタートでぇす!」の掛け声。

そして「マイアヒ〜、マイアハ〜、マイアヒッヒ〜」というバックミュージック。

さっきまで静かで楽しかったランチスペースが一転してハッスル会場へと変貌したのである。

 

この唐突に巻き起こった大粒吹雪ハッスルタイムで、モリオも一瞬にしてこんなことに。

「ぎゃああああああッッ!」というモリオの断末魔が聞こえて来そうだ。

だめだ!もうのんびり飯食ってる場合じゃない!

我々には「雪のテーブルでポカポカ素敵ランチ」すらも許されないのか。

 

やがていつものように、ユーコンカワイ による「撤収!」と言う掛け声が響き渡る。

素敵なスノーハイクをご提案するために来たんだが、どうやらもうそれは叶わぬ夢となったようだ。

 

第5章 脱出

唐突に地獄絵図と化した会場。

まるでアツシオガワによるBBGのプレゼン会場みたいだ。

寒さも急激に勢いを増し、ガタガタと震え始める二人の冷え性さん。

なんせモリオをぐるぐる回して放置すれば、

カチカチに凍って臨時アイスアックスが出来上がってしまうほどの寒さ。

このTENUGUI、アックスにもなるなんてなんて便利なんでしょう。

「こんな手ぬぐいが欲しかった!」 そう思われた方、お買い求めはこちらから↓どうぞ。

とりあえずそんな茶番はいいから早くここを脱出しなくてはいけない。

ユーコンに「ピーカンの中でスノーモンスターをチャッピーに堪能しようぜ!」と言われて連れてこられた低血圧Mちゃんは、なぜか今ゴーグルをつけて必死で吹雪に耐えている。

誘った本人も、今ではすっかり「ひとつウエノ男」になっている始末。

下を向いてちゃ進めなーい。胸を張らなきゃ進めなーい。堂々と進むぜ俺の未来!

こんなことになると思ってないからゴーグルを持ってきておらず、目の中にシパシパと雪が入りまくる。

そして来る時にはわずかに見えていた手前の低山たちも姿を消し、いつも通りのパーフェクトホワイトの眺望へ。

何度も言うが、本日は「ピーカン晴れ予報、降水確率10%、登山指数A」の日である。

ユーコンは「厄払いしたのに…なんでだ…なんでなんだ…」と軽度の錯乱状態。

一方、このあまりな仕打ちにとうとうマゾ沸点に到達してしまったのか、低血圧Mちゃんの方はニヤリが止まらない様子。

ドカ雪吹雪はその後もとどまることを知らず、「これ明日だったらスノーモンスター見れただろうね」という状態に。

来るのが一足早かったモンスターハンターたち。

気づけば低血圧Mちゃんの頭に雪が降り積もって、みるみる真っ白になっていく。

彼女は「スノーモンスター見れなかったんで、自らスノーモンスターになる道を選びました。」と言い放つ。

これぞ悪天候奥義「セルフスノーモンスター」。

見れないなら、なればいい。

それがBBG流だ!

 

やがて駐車場に戻って来たモンスターハンターたち。

朝の時点では太陽が燦々と降り注いで希望に満ち溢れていた駐車場は、

今ではこんな事に。

二人の迷惑な悪天候人間が来て浮かれてしまったがゆえに、たった数時間で一気に雪国に。

結局晴れ予報でも晴れず、スノーモンスターは1匹もおらず、アルプスの眺望も見られず、落ち着いてランチ食おうとすれば吹雪で追い出されて雪国フィニッシュ。

果たして読んでる人に「楽しそう!私もチャッピースノーハイクがしてみたい!」と思わせる事に成功したのだろうか?

その答えはみなまで言う必要はないだろう。

 

しかし最後の最後はしっかりと幸運が待っていた。

なんと今回も温泉が営業中だったのである。

普通の人にとっては当たり前のことだろうが、彼にとってはホールインワン級のめでたい出来事だ。

終わり良ければすべて良し。

ってことで、その温泉施設内で天丼食って気持ちよく旅を終えようとしたその瞬間である!

蓋しまってねえじゃねえか!

 

ドバドバに大放出された一味唐辛子を見てプルプルと震える男。

せっかく温泉が営業してたと思ったらこういうパターンもあるのか….

 

2018年、温泉の新しい楽しみ方を編み出してしまったユーコンカワイ。

沢山テーブルがあって、沢山一味唐辛子が置いてある中で見事その一つを引き当てる確かな力。

のちに彼は振り返る。

辛すぎてほとんど天丼の味がしなかった、と。

 

彼は一体いつになったら人並みのチャッピースノーハイクができるのか?

というか全然厄が払えてない気がしてならない。

それもそのはず。

実は彼が前回の入道ヶ岳で「奥宮」だと思って参拝していたこの場所↓。

のちに読者さんからの指摘で判明したんだが、なんとここが「奥宮じゃなかった」という衝撃の事実が判明!

奥宮はここの近くの別の場所にあったらしいんだが、この時は景色が白すぎて発見できなかったのである。

と言うことで、結果的にユーコンカワイは厄払いできてなかったのである!

 

結局2018年も、ユーコンはユーコンのままの模様。

余談だが、この時に書いたユーコンの書き初めを強制プレゼントされてしまったBBGユーザーのコータロー氏からコメントが入っていたのでここに記しておく。

あの…本日、帰宅しましたらですね、届いてましてね…
まさかの…ユーコンさんの書き初めが当選してしまいました…
雑に畳まれ、ふやけてボロボロ…デフォルトで汚い…笑
おそるおそる開くと…
葬式か?っていうくらいの不吉な薄墨の字が…
字のバランスの悪さはもはや狂気レベル笑
絶望の中、ストーブをつけたら灯油切れ…
クソ寒い中、原付でガソスタに…
今までそんなことなかったのに、なぜか手元が狂って灯油をぶちまけてしまいました…
左足が灯油で濡れ、凍傷になりかけながら帰宅…
マジ話です笑
恐ろしい威力です…
今年は常に「死」を意識しながら一日一日を精一杯生きたいと思います。

彼は書き初めを受け取っただけで平地で凍傷になりかけてしまった模様。

恐るべし、ユーコンの厄の力。

今後数年間、コータローさんに太陽の光は降り注がない事でしょう。

 

なんだか次回の入笠山のイベントも心配になって来た…

ちなみに浮かれアルフォート使いのフォグガールも参戦予定。

待ち受けるは平和か地獄か?

参加者の中に美輪明宏レベルの縁起良さそうな人がいてくれる事を願うばかりである。

 

それではこんな僕ですがまた山でお会いしましょう。

暴風は友達さ!

キャプテンカワイがお送りしました。