「あなたの足はギリシャですか?それともエジプトですか?」─この問いに対して「何言ってんの?」って思ったそこのあなた!今まで靴選びに何度か失敗して来てませんか?そして「自分は多分足幅広めっす」とか言ってるそこのあなた!日本人が一般的に甲高幅広が多いって言われてるからって自分もそうだと思い込んでやしませんか?今回はそんな、なんとなーくしっかり把握せずに来たであろう「自分の足型を知る」という、地味ながらも基本的なところの特集なのであります!

[toc]

まずは自分の足型を知ろう!

まず足のサイズの前に、人それぞれ違った「型」ってのを持っていることを把握しておこう。

人の足の型は以下の3つに分類されるのだ。

  1. ギリシャ型・・・人差し指が突出している。
  2. エジプト型・・・親指が一番長く、日本人に一番多い型。
  3. スクエア型・・・指の長さがほぼ同じ。あまりいない。

あなたは何型だったでしょうか?

靴のサイズ選びの際はまず足幅を気にしてしまいがちだけど、先に自分が何型かを把握しておくことが大切だ。

シューズメーカーによってはギリシャ色が強いところがあったり、エジプト型ありきで作ってるところもある。

そこがそもそもズレてたら、どんなにサイズが合ってても足を痛めてしまう原因になりかねない。

例えば以前BBGがピックアップした、広めのトーボックスがウリのアルトラのシューズなんかは、思いっきりエジプト型仕様だ。

[kanren postid=”3129″]

これをギリシャ型の人が履けば、下りの時とか人差し指が当たって痛くなったりする。

逆に同じスピードハイク系のシューズとして特集したホカオネオネのシューズはギリシャ型に近い仕様だ。

[kanren postid=”3097″]

じゃあショップなどでそのシューズが何型に近いのかを知るのに手っ取り早い方法として、「インソールを見てみる」ってことをオススメしたい。

例えば今言った2つのシューズのインソールを比べるとこんな感じ。

左がホカで右がアルトラ。

ホカはギリシャよりでアルトラはエジプト型ってのがよくわかる。

重ねるとさらによくわかるから、2つのシューズでどっちにしようか迷った時の一つの判断基準になるはずだ。

ここまで差が出るのはそうないが、一つの目安になる。

これだけでググッと絞り込みができるね。



足のサイズを測ろう!

足長を測る

足型がわかったところで、次は足の長さを測りましょう。

ビッチリ測りたい人は実際にショップで測ってもらった方がいいが、ここでは一番簡単にできる方法をご紹介。

用意するのはA4用紙、巻尺(服測るような柔らかいやつ。100均で売ってるよ)、ペンだけ。

まずA4用紙を縦に二つ折りにします。

で、戻すと縦に線ができますよね?

この紙の下端中央にかかとを合わせ、折り目のラインが人差し指のセンターに来るように足を置きます。

僕はギリシャ型なので人差し指が突出してる。

そして一番突出してる指の先っちょ(ギリシャ型の人は人差し指、エジプト型の人は親指)に目印のラインを引きます。

そしてその目印ラインから紙の端まで測れば、あなたの足長サイズが判明するわけであります!

図で言うと以下の感じ。矢印の長さが足長サイズ。

僕の場合は265mmでした。

この足長サイズから10〜15mm足したサイズが靴のサイズになって来ますが、その辺はメーカーによってサイズ感違って来るんで実際に試しばきしてみるといいだろう。

ちなみに左右の足で長さが違って来たりするんで、できれば両方測ってみるといいでしょう。

とりあえずこれで足長はわかったんで、次は足囲(ワイズ)を測りますよ。

 

足囲(ワイズ)を測る

シューズによってはたまに「2E」とか「3E」とかって表記見たことないでしょうか?

それが足幅の目安で、それは足長(サイズ)と足囲(ワイズ)によって導き出される基準値なんですよ。

なのでお次は足囲(ワイズ)を測りまっせ!

 

足囲は親指の付け根の一番出っ張ってる部分と、小指の付け根の一番出っ張ってる部分を基準に測ります。

そっからぐるっと1周させた数値が足囲であります。

むくみが激しい人は一番むくんでる時間帯(夕方)に測るのがいいでしょう。

僕の場合は250mmでした。

これで足長265mm、足囲250mmという数字が出ました。

この数字を元に、次のJIS規格のサイズ・ワイズ表に当てはめて自分の足幅を調べてみよう!

 

サイズ・ワイズ表

一番左列が足長(サイズ)なので、自分の足長の行を見つけて、足囲の数値の位置を見つけ出してみてください。

僕はサイズ(足長)265でワイズ(足囲)250だったから、「Eの足幅細め」って事になるわけです。

男性用サイズ・ワイズ表(単位mm)

※スマホの人は横スクロールして見てね。

ワイズ A B C D E EE EEE EEEE F G
サイズ 細い 細い 細い 細い 細め 普通 広め 広い 広い 広い
200 189 195 201 207 213 219 225 231 237 243
205 192 198 204 210 216 222 228 234 240 246
210 195 201 207 213 219 225 231 237 243 249
215 198 204 210 216 222 228 234 240 246 252
220 201 207 213 219 225 231 237 243 249 255
225 204 210 216 222 228 234 240 246 252 258
230 207 213 219 225 231 237 243 249 255 261
235 210 216 222 228 234 240 246 252 258 264
240 213 219 225 231 237 243 249 255 261 267
245 216 222 228 234 240 246 252 258 264 270
250 219 225 231 237 243 249 255 261 267 273
255 222 228 234 240 246 252 258 264 270 276
260 225 231 237 243 249 255 261 267 273 279
265 228 234 240 246 252 258 264 270 276 282
270 231 237 243 249 255 261 267 273 279 285
275 234 240 246 252 258 264 270 276 282 288
280 237 243 249 255 261 267 273 279 285 291
285 240 246 252 258 264 270 276 282 288 294
290 243 249 255 261 267 273 279 285 291 297
295 246 252 258 264 270 276 282 288 294 300
300 249 255 261 267 273 279 285 291 297 303

女性用サイズ・ワイズ表(単位mm)

※スマホの人は横スクロールして見てね。

ワイズ A B C D E EE EEE EEEE
サイズ 細い 細い 細め 普通 広め 広い 広い 広い
195 183 189 195 201 207 213 219 225
200 186 192 198 204 210 216 222 228
205 189 195 201 207 213 219 225 231
210 192 198 204 210 216 222 228 234
215 195 201 207 213 219 225 231 237
220 198 204 210 216 222 228 234 240
225 201 207 213 219 225 231 237 243
230 204 210 216 222 228 234 240 246
235 207 213 219 225 231 237 243 249
240 210 216 222 228 234 240 246 252
245 213 219 225 231 237 243 249 255
250 216 222 228 234 240 246 252 258
255 219 225 231 237 243 249 255 261
260 222 228 234 240 246 252 258 264
265 225 231 237 243 249 255 261 267
270 228 234 240 246 252 258 264 270

 

さあ、自分の足幅、ちゃんとわかったでしょうか?

「日本人は幅広が多い」なんて言われてましたが、実はもうそんな時代ではなく、今は欧米人のように「幅狭」が増えているんですよ。

食文化が欧米化した僕ら世代(今の40代)の人あたりから、次第に足型まで欧米化しちゃったんですね。

ただ甲に関しても昔ほど甲高な人は減って来たようで、こちらも欧米人のように甲低な人が増えて、なおかつ7割程度の人が扁平足ぎみ。

靴を履いて硬い道を多く歩くようになったからそうなっちゃったんだね。

なので現時点での日本人の平均は「甲低幅狭」が主流。もう甲高幅広ではないのですよ。

 

ちなみに男性の場合売っている靴は、大は小を兼ねるって意味でE〜3Eが多いです。

A〜Dの人は需要が少ないから大量に作れないからね。

あと海外物はアーチが高めに設定されてるのも多いから、扁平気味の人はそのあたりもチェックしてみるといいでしょう。



 

レッツ試し履き!

さあ、これで自分の足型と足幅がだいたいわかりましたね。

次回ショップに行った時は、目元に二本指立てて店員さんに颯爽とこう言ってやりましょう。

「あ、僕ギリシャね。足長265mmのワイズE。ヨロシク!」と。

店員さんも「お、こいつやるな…。」と一目置いてくれるでしょう。

 

で、実際に試し履きする時は足がむくんでる夕方の時間に、普段使ってる靴下持って行くのがベスト。

そして実際に履く前に、候補となるシューズのインソールを足に当ててみよう。

この時点で見るからに型が違うものは、どんなにデザインが気に入ってても即効却下の精神で。

足の指先から1cmくらいは余裕があって、あまりはみ出したりしないものがいいでしょう。

 

で、実際に履く時は、足を目一杯奥に入れてからかかと側に指を入れます。

このように指一本入る程度の隙間がベスト。

問題がなければ、かかとをトントンとしてしっかりホールドさせます。

で、奥の方の紐からしっかり絞って行きます(手抜きして足首周りだけにならないように)。

あとはもうひたすら店内を歩くまくりましょう。

その際は足囲を測った時の一番出っ張っている親指と小指の付け根が痛くないかをチェック。

くるぶしの締め付けも当たって痛くないか、甲は痛くないか、指先は当たってないか、土踏まずのアーチは高すぎないかなどを徹底チェック!

直進と登り下りだけじゃなく、トラバースを想定して斜め気味に立ってみたり、急激なターンして横ズレがないかもチェック。

 

こうしてついにあなたの足にジャストフィットな靴が手に入るのです!

 

って言いながら現場で使ってみると痛くなることもありますけどね…。

まあそれもまた一つのロマンですよ…。

 

とは言え、ここまでの手順を踏めばそんな確率も減ることでしょう。

自分の足型を良く理解し、クセも理解し、メーカーの特性も理解すれば試し履きしなくてもある程度想像してネットで買うこともできます。

でもやっぱ試し履きできるなら絶対にしたほうがいいですけどね。

 

てな訳で、地味な内容ですがここまで読んでくれた人ありがとう!

きっとそんな素敵なあなたには素敵なシューズが舞い降りることでしょう!

さあ、早速測っていざショップへ!

そして山へ!

痛みを気にせず、心置き無く山を楽しみましょう!

ご静聴、ありがとうございましたぁ!

 

あなたの靴選びに幸あれッッ!!