フカフカスピードハイク!〜ホカオネオネ「Tor Speed 2 Mid WP」〜

トレラン系シューズで多くの支持を集めるおフランスの厚底シューズブランド「HOKA ONE ONE(ホカオネオネ)」。今回はそのホカオネオネが提案するスピードハイク用防水ミッドカットシューズ「トーアスピード2ミッドWP」をファーストインプレッション!ランシューズメーカーが本気で作ったハイク用シューズを、しっかりとBBGがチェックオネオネなのである!



スピードハイク用シューズ選考

今回BBGは、スピードハイク&ファストパッキング用のシューズ選考にあたり以下の6条件を出した。

  1. トレラン用ではなくあくまでスピードハイク用
  2. 足首の保護を考慮したミッドカットのもの
  3. 悪天候を考慮に入れて防水のもの
  4. だけど透湿性の高いもの
  5. 軽量なのは大前提
  6. 評価も高く注目度のあるもの

 

個人的には非防水のトレランシューズで行くのが好きだが、やはりアルプスなどで使っていると何かと「安心感」という面で不満も出てくる。

軽量でランが中心のトレイルランナーならまだしも、10キロほどの荷物を背負ってのファストパッキングスタイルの場合はある程度ハイクに寄った軽量シューズの方が何かと安心だ。

 

そんな中で「透湿性」という面に重点を置き、防水素材もゴアテックスよりも透湿性に優れる「ネオシェル」と「eVent」が使われているシューズを、2017年度の「BBG徹底テスト用スピードハイクシューズ」として2足ピックアップ。

そのうちの1足が、今回取り上げるeVent素材のホカオネオネ「Tor Speed 2 Mid WP」なのである。

もう1足のネオシェル素材の注目シューズ、アルトラの「 LONE PEAK 3.0 MID(ローンピーク3.0ミッド)」のレビューは、次回アツシオガワがしっかりお伝えしていきます。

フカフカへの欲望

フカフカの落ち葉の絨毯の上。

そこを歩いていく時の何とも言えない気持ちE感触は、誰もが感じたことがあるだろう。

このように人間の本能には「フカフカへの欲求」が理屈抜きで備わっている。

そんなフカフカ欲を秋以外の山でも常時満たしてくれるのが、別名「ホラ!フカフカ!」とも呼ばれる「ホカオネオネ」のシューズなのである。

 

ってことで、まずはホカオネオネのシューズの最大の特徴であるその分厚いミッドソール。

見て分かる通り、かかと付近から足先に向けてこの分厚さ。

築地の厚焼き玉子を彷彿とさせる分厚さと、マシュマロのようなクッションによる衝撃吸収性能は他のシューズを圧倒する。

前回記事でお送りした鈴鹿のファストパッキング時は、このシューズとトレランシューズを交換しながら登ってみた。

トレランシューズからこのTor Speed 2に履き替えた瞬間、ふわっとした感触に包まれて、ほんとふわふわの雲の上でも歩いているような気分に。

逆にこいつからトレランシューズに履き替えると、もうぺらぺらの板でも履いてるような気分で不安感が半端なかった。

それほどまでに通常のトレランシューズとは別格のフカフカさ。

デパートのベッド売り場のベッドに思わず飛び込んでしまうようなフカフカ好きのあなたでも、必ず満足いただけるフカフカさなのである。

ぬる〜ん&ズギャンッ

そしてそのフカフカと並んで特徴的なのが「メタロッカーテクノロジー」。

何じゃそりゃって話だが、百聞は一見にしかず。

下の写真を見たら一発だが、ソールがロッキンチェアーみたいに逆アーチを描いているのがお分かりだろうか?

これがとてつもなくスムーズな移動をサポートしてくれるのだ。

踵からこうぎゅっと踏み込むでしょ。

で、ぬる〜んとラウンド状のソールに沿うように遠心力とともに体重が前に移動していき、

ズギャンッと前に蹴り出せるのだ。

このスムーズさ、病みつきになること必至!

これもフカフカ同様かなり癖になる気持ち良さ。

この二大特徴のおかげで「気持ち良いからもっと歩きたい!」というご機嫌な気分が味わえるのだ。

歩きたい!と思わせてくれるという機能は、ハイクシューズにとってどんなテクノロジーよりも重要な要素。

Tor Speed 2 mid wpは見事にその思いを実現させている。

そしてその「フカフカ&ぬる〜ん&ズギャンッ」のソールを支えるアウトソールには、Vibramの「メガグリップ」が採用されている。

これがまさにメガなグリップ力を誇り、軽量なハイクシューズにおいては群を抜いた安定感。

泥や濡れた岩やコケなどにも強く、日本の湿ったハイク環境にはもってこいのソール。

踵側と足先側で、それぞれ鳥か飛行機みたいな凸の方向が逆になっていてグリップ力と推進力が素晴らしいのだ。

踏み込み時に前側にグリップを効かせたい踵部分と、蹴り出し時に後ろにグリップ効かせて推進力が得たい場面においてちゃんと有効なこの設計。

ということで、このシューズのソールを長嶋茂雄風にまとめると、「ギュッ&フカフカ&ぬる〜ん&ズギャギャーンッ!」なのである。

おわかりになっただろうか?

なお、ソールは柔らかめなので、やはり岩稜帯よりはロングハイク向きのソールである。

グネリストへの福音

そんな素敵な厚底ソールだが、一方で「そんなに分厚かったら足グネらない?」なんて疑問が湧いてくる。

事実、90年代のアムラーたちが厚底ブーツ履いて街で散々グネっている光景を私は何度も目撃している。

そんなグネり率が高まる厚底ソールにおいて、グネり防止を請け負うのがこの「バケットシート型のミッドソール」。

出典:hokaoneone

足全体(特に踵部分)を包み込むような形状になっており、踏み込んだ時の縦横の揺れやズレを防いで高い安定性を保つっていうもの。

インソールを取って中を見るとわかりやすいが、踵部分がかなりラウンド状になっていて平坦な部分の面積は非常に少ない。

これが足全体を包み込むようにズレを防止する。

おかげでグネり防止はもちろん、足とシューズとの一体感を生んでいろんな状況の地面にも対応しやすいのだ。

まあそれでもMr.捻挫と恐れられる僕の場合、このミッドソールでもグネる時はグネる。

なんせかつて何もない平坦なコンビニの入り口で、激しくグネって転倒して店員と客の視線を一身に浴びたことのある僕だ。

やはりこの時もしっかりグネっている。(写真はグネった直後に再現撮影したもの)

しかしそこはローカットではなくミッドカットなので事なきを得た。

で、グネり防止の流れで次はこのミッドカット部分を見ていこう。







走れるミッドカット

グネった時には安心感のあるミッドカットだが、やはりローカットに比べると足さばきが劣ることは否めない。

しかしこのTor Speed 2 mid wpは、さすがラン系がメインのホカさんが作っただけあって「しっかり保護してくれるけど走れるほど柔らかい」という絶妙なラインをご提供。

指でつまんでる黒い部分はしっかりした硬さがありつつ、

「可動」に関わる部分(緑の部分)は柔らかくて伸縮性のある素材。

これによって「保護もするけど走れる」というミッドカットが誕生。

もちろんちゃんとしたものより保護力は落ち、ローカットより走りにくいのどっちつかず感はあるかもしれないが、荷物が軽量なスピードハイクやファストパッキングにおいては「このラインがちょうど良い」っていうミッドカットの形状だと思う。

足首のホールド感も良く、締め付ける感じもない。

ランメインでも十分利用可能なハイブリッドハイキングシューズなのである。

 

ついでにつま先部分のことにも触れておくと、トレランシューズだと結構つま先の保護が貧弱だが、これにはしっかりしたトーガードが付いている。

しかも今指二本で指している場所に山型に色が違っているのがわかるだろうか?

この黒っぽい部分だけ若干保護が薄いのだ。

これによって「大事な部分はしっかり保護するけど足先が柔軟に動く」。

細かいけど良いお仕事してるのである。

eVentの防水透湿性

さあ、形状のお話の次は素材の話。

このTor Speed 2 mid wpは、防水性は多少劣るけどゴアテックスよりも透湿性に優れるeVent素材。

防水性に関しては、まだ土砂降り長時間とかのシチュエーションで試してないからなんとも言えないが、ほぼ問題はなかった。

3シーズン用だが、軽度の雪山なら十分行ける

で、透湿性の方はどうかというと…

まだファーストインプレッションなんで何ともなところがあるが、ゴアテックスに比べて蒸れないかって言われると正直びっくりするほどの差は感じられなかった。

この日がまた酷暑の低山歩きっていう条件だったこともあり、正直靴の中は常時ムンムンだ。

で、そのムンムンの外部放出がeVentでも追いつかず、土踏まずと踵の間が汗でふやけて靴擦れを起こしてしまった。

非防水のトレランシューズに慣れている人にとっては、やはりどんなに透湿性に優れた素材だろうとその辺りはちょっと気になってしまうところだろう。

ちなみに今日あえて内部をちょっと濡らしてずっと履きながらこの記事を書いてるんだが、現在しっかり内部はサラッとしてる。

あん時はあれだけ暑けりゃそりゃなんだって蒸れるよって世界だったんだと、一応フォローしておく。

 

ただ土踏まずと踵の間が靴擦れを起こしてしまった原因は他にも問題があった。

実はこの赤丸の部分、土踏まずのアーチが下がらないように配慮されてかちょっと高めなのである。

土踏まずのアーチが高い欧米人にはちょうど良い仕様だろうが、僕のようなTHEアジア扁平野郎には若干合わない。

直進で歩いてる分には気にならないが、トラバースで踏ん張ったり、ターンとかすると感覚的に「数ミリズレる」って感じに。

これが長時間積み重なって内部が蒸れてきたら靴擦れの原因になってしまう。

この辺りはその人の足型によるところがあるので、一度試着してターンしまくって感覚を確かめてみると良いだろう。

 

なお、ワイドとしては若干細め。

普段通りのサイズでちょうど良いでしょう。

重量は実測で片足347g(サイズ26.5cm)と超軽量です。

そんなあなたにベストバイ

  • ファストパッキング用の軽量ハイキングシューズが欲しい
  • ローカットはちょっと苦手で不安
  • 低山のみならずアルプスにも行きますよ
  • でもゴツゴツした岩場のあるとこはあまり行かない
  • 防水性より透湿性を重視したい
  • ずっと走らないけどたまーに走る
  • フカフカマニアである
  • ぱふぱふマニアである

 

HOKA ONE ONE(ホカオネオネ)「Tor Speed 2 mid wp(トーアスピード2ミッドWP)」
前足部:21mm
踵:26mm
ドロップ:5mm
アッパー:Full-grainレザー&テキスタイル
ミッドソール:EVAトップ&Engineered RMAT Midsole
アウトソール:5mmラグ Vibram MegaGrip
カラー:Black / Dark Shadow / Bright Green

とにかく一回このフカフカを体験して欲しい。

できればペラペラソールのトレランシューズ履いた後のがより実感できます。

3シーズン用だけど、冬のちょっとした低山ランにも使えるでしょう。

 

ではみなさん、今年は是非こいつでファストオネオネしてみよう!

ユーコンカワイでした。

 

気になるアイテムをギアサーチでチェック!

BEST BUY GEARが提供するギアサーチを使えば、あらゆるアウトドアブランドの気になるアイテムの情報やクチコミ、最安値価格を調べることが可能です。さあ、自分に合ったアウトドアギア選びの旅に出かけよう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUTこの記事をかいた人

ユーコンカワイ

低体温・低血圧・低収入というギアレビューにもってこいの人体サンプル。いつも顔色は土色だったり汗冷えのスペシャリストだったりするが、今日も持ち前のマゾん気を武器に山に川にと出没する。 素材がどうとかの専門的な事より、フィーリングやロマン重視のあまり役に立たないギアレビューを得意とする男である。