九重連山男塾2〜根性ランチと世紀の誤審〜

いよいよ本格的な大縦走戦へと突入した九重連山男塾
愛染恭子のまさかの失踪によって思いがけず未亡人になってしまった田沢は、精神的ショックもさることながら今後の雪道ハイクに大きな不安を抱えることになる。しかしいつまでも悲しみに暮れている暇はない。二人が目指すは天狗ヶ城を経てからの九州本土最高峰「中岳」の頂き。しかしそこでは波乱の大一番が待ち受けていたのである。



第4話 男塾名物「猛者猛者罵詈固拉麺」

愛染恭子の捜索が打ち切られ、失意の中でデポした荷物を背負って移動を始める田沢。

よほどショックが大きかったのか、地図担当の田沢によるルートミスが乱発。

本来稜線上から見下ろすはずだった「御池」の思いっきり目の前に出てしまったのである。

このままでは自分たちまで失踪してしまうと、一旦ここで飯を食って心を落ち着かせることに。

しかしそんな局面ですら、男塾の試練は田沢を休ませることを許さない。

 

ここで突然田沢が「ああああああっっっ!」と叫び、松尾が慌てて「どうしたんすか!?」と振り向く。

すると田沢は箸をプルプルと震わせながら、カップラーメンの麺を「ほぼ原型のまま」持ち上げているではないか。

そう、沸騰したと思われていた彼のお湯はなんとまだ「ぬるま湯」だったのである。

 

厳しい戦いの最中、唯一の精神的な安らぎである昼飯カップラーメンタイム。

お腹をすかして体も冷えてきている段階で「いざ!」、となって汁が壮絶なぬるさだった時の絶望感たるや筆舌に尽くしがたし。

なぜか箸が麺に突き刺さり、イリュージョンのようにそのままの姿で持ち上げられるモッサモサのバリカタ麺。

これぞ苦渋十七連山第5の試練「猛者猛者罵詈固拉麺」である。

 

なぜか田沢方面からは「バリッ…サクッ…」という、とてもラーメンを食ってる男が発するべきではない擬音が風に乗って御池に消えていく。

心配する松尾に対し、田沢は「なあに、俺はバリカタ冷麺派なのよ。ここは本場九州。郷に入ればマゾに従えってね。」と言いながらもだいぶ涙目になっている。

 

余談だが、田沢は「気持ち悪い…何か口直しを…」と、この後パンを食っている。

もちろんそんな時でも、なぜか包装内が謎の異常結露に満たされて「パンがびっちゃびちゃ」だったと言う事も追記しておこう。

彼は時折このようなセルフSMプレイを織り交ぜては、山中で気持ちを逆リフレッシュさせるのである。

 

で、飯も食ったんでルートミス分の道を無駄に戻って、再び3番目の山「天狗ヶ城」目指して改めて急登再開。

やはり男の食後のデザートは、胃に優しい大急登に限る。

ちなみにミステリーなんだが、田沢はちゃんと座布団マット敷いて飯食ってたはずなのに何故かやたらとケツが泥まみれだったりする。

やはり男とはこのくらい泥だらけになってこそ美しいと田沢のケツは主張する。

そんな男らしいケツをプリプリさせながら、天狗ヶ城への急登はひたすら続く。

そしてなんとかその急登を登りきって「くじゅう17サミッツ」3番目の山「天狗ヶ城(てんぐがじょう)」に到達。

この旅で初めて松尾と田沢が同時に山頂に立ったのである。

感動も束の間、休むことなく早速3つの儀式を開始する二人。

二人はここに遊びに来たのではなく、あくまで「神事の一環」で来てるのでのんびり浮かれることは許されないのだ。

 

儀式一.「山頂数字寫眞」

「3番」天狗ヶ城。

だいぶ慣れて来たのか、なかなか美しい3である。

 

儀式二.「山頂表現寫眞」

天狗ヶ城(てんぐがじょう)のテーマは「天狗になった鞍馬天狗」です。

正直現場に着いてから考えてるので、徐々にクオリティが下がって来ましたね。

最初の星生山の時にノリで「妊婦さんが星産んでる写真撮ろうよ」なんて余計なこと言ったもんだから、その後引くに引けない厳しい戦いに身を投じることになってしまったのである。

これも一つの試練である。

 

儀式三.「手男死相撲十番勝負」

そしてくじゅう17サミッツ制覇よりも、もはや「手押し相撲で勝ち越したい」という思いのが強くなって来た男たちの3戦目。

特に前回の戦いで情けなさすぎる敗戦を喫した田沢は、絶対に三連敗は避けたいところ。

 

それでは、いざ「第三番 天狗ヶ城場所」。

お互いに鞍馬天狗スタイルにて、始めィ!

 

やはり強い、横綱。

というか田沢によるただの「自爆」という結果の一戦となった。

猫騙しなど色々と奇策に打って出た田沢丸だったが、そこはやはり横綱が落ち着いていなして盤石相撲。

魂の猛者猛者麺効果も虚しく、田沢は未だに初日が出ずに三連敗。

田沢の試練は続くのである。

 

第5話 男塾名物「喪野威維大誤審」

そんな3番天狗ヶ城と4番中岳は比較的ご近所だ。

って事で、道中のことは豪快に割愛して早速4番目の山「中岳(なかだけ)」に到達。

九州本土最高峰の頂を制覇し、早速気合いを入れ直して山頂儀式に突入である。

 

儀式一.「山頂数字寫眞」

中岳は「4番目」の山。

しかし二人で「4」を作るのが中々難しく、協議の結果代表である松尾社長のみでの数字奉納となった。

しかし田沢もしっかりと「組体操からあぶれてしまって隅っこで体操座りしている生徒」という地味なスタイルでこの儀式に参加している。

とりあえず誰がなんと言おうと、これは二人で作り上げた「4」だと言い張りたいのである。

 

儀式二.「山頂表現寫眞」

数字の4も苦しかったが、この中岳(なかだけ)というシンプルすぎるネーミングに対しても苦戦を強いられる二人。

やがて完全に万策尽きてたどり着いた終着点がここだった。

中岳のテーマは「俺たちの“中岳”」です。

「俺たちの“中岳”」、それ以外に説明のしようがない。

九州本土最高の場にふさわしい、実に男らしい写真となった。

いよいよ苦しくなって来て後悔が止まらないが、兎にも角にも「俺たちの“中岳”」なのである。

 

儀式三.「手男死相撲十番勝負」

さあ、横綱3連勝、田沢丸3連敗で迎えた第4戦。

勝ち越す上でさすがにもうこれ以上連敗を重ねられない田沢丸は、かつてないほど気合い十分。

そしてとうとうこの一番で奇跡が巻き起こる。

会場は騒然となって、九重の空に座布団が…。

 

それではいざ「第四番 中岳場所」

始めィ!

 

残念!

なんと一旦は田沢丸が金星を挙げたかに見えたこの一戦。

スロー再生で見ても勝敗は明らかで、先に足をついたのは横綱の方に見える。

しかし残念ながら現場には行司がおらず、スロー再生もできない二人にはどっちが勝ったかがわからない。

会場には気の早いお客さんの座布団が乱舞していたが、ここでまさかの「セルフ物言い」が飛び出した。

で、せっかく勝ってた田沢丸は結局取り直しの一番で負けてしまったのである。

 

奉納手男死相撲史上、歴史的な誤審。

これぞ苦渋十七連山第6の試練。

世に言う「田沢の金落とし」である。

 

こうして田沢は飯を作ってもまともに食えず、相撲で勝ってもまともに勝てずの厳しい時間帯に突入したのである。







 

第6話 男塾名物「離麗美斗別府温泉」

せっかく勝ったのになぜか4連敗となってしまった田沢丸。

しかし彼は文句一つ口にせず次の山へとその足を進める。

いや、正確に言えば「文句一つ口にできないほど怖い状況」が田沢丸を襲っているのである。

高所恐怖症の彼の腰の引けっぷりを見たらわかるが、これ、左側は壮絶な崖である。

少しでも足を踏み外せば、もれなく「男塾万歳!」と叫んで真っ逆さま。

しかしここの真の難所はこの岩を越えた先にあった。

このように余裕ブッこいた顔で難所を乗り越えてきた松尾だが、

その先に待ち受けていたのは、この逃げ場のない場所に設置された「肥溜め」の罠である。

画面左が足の置き場のない岩壁で、右側も足の置き場のない男塾万歳コース。

なので必然的にこの絶妙な位置に配置された肥溜めへと足を突っ込まざるを得ないという試練。

BBGとしては、雪解け時の九重連山には絶対におニューの靴で挑まないことをお勧めするのである。

 

やがて中岳と稲星山の鞍部に到達し、ここからはひたすらガッツリの登りスタート。

ぱっと見なだらかな感じに見えるが、ここまでテン泊装備担いで来て、いよいよ5番目の山ともなると正直もうお腹は一杯である。

偽装足痛男の松尾は相変わらず元気だが、もう田沢のHPはスライムの一撃ですら即死できるほどに真っ赤に点滅している状態。

そんな中でも歩みを止める訳にはいかず、黙々と取り付いていく松尾と田沢。

基本的にどこを通ってもいいような感じなので、横綱松尾は男らしく直線直登ルートを登っていく。

もちろんこれにて本日何度目かの、松尾の介護放棄による田沢置き去り直進行軍が炸裂。

もう「先に行ってもいいですか?」の確認すらなく、当たり前のように田沢翁は後方へと遺棄されていく。

相変わらず容赦のない置き去り単独行。

そして松尾社長、あっさりと稲星山の単独登頂達成です。

一方、遺棄された田沢翁は、またしても壮大な景色の中でヨボヨボと蠢いている。

リアルに限界が近い。

ドラクエで言えばセーブのできないダンジョン58階にて、ホイミもできないのにひたすら毒の沼を歩かされているような気分。

一歩一歩静かに、そして確実にGAME OVERに向かって突き進む傷だらけの勇者。

もうだめだ。

今すぐリレミトを唱えてこのダンジョンから脱出して別府温泉に行きたい。

でもそんな呪文唱えるMPなんて残ってないし、パーティーを組んだもう一人の戦士は魔法など一切使えない武闘派松尾。

基本的に常時「ガンガンいこうぜ」の猪突猛進戦士のため、勇者田沢はスタート直後からギガデインを連発させられてかなり早い段階でMPは0なのである。

このままでは竜王でもハーデスでもなく、戦士松尾に殺されてしまう。

しかし根性だけは富樫にも引けを取らないと称される田沢慎一郎。

なんとか最後の火事場のマゾ力を発動させ、テリーマンの靴紐くらいギリギリな感じでなんとか稲星山の山頂に到達。

やっっっっと半分の「5番目」に到達なのである。

 

儀式一.「山頂数字寫眞」

倒れこむように、ノー休憩で即座に「5番」稲星山。

もうクオリティなぞに構っていられない状況につき、「どこが5?」って言われても田沢はTAKE2を撮る気はさらさら無い。

これが5と言ったら5なのである。

 

儀式二.「山頂表現寫眞」

稲星山(いなぼしやま)のテーマは、1番目の星生山のその後の世界を表現。

逆子で生まれた星が、たくましく育った姿である。

隣でうずくまっている男は一応「実るほどにこうべを垂れる稲穂かな」を表現しており、星の健やかな成長を祈願してる感じを装って休憩している姿である。

自分で始めておいてなんなんだが、この時点で「なんでこんな事やろうって言ったんだろう」という疑問と後悔が渦巻いている。

今、「星」に一番近い男は田沢慎一郎、その人なのである。

 

儀式三.「手男死相撲十番勝負」

そんな足腰フラフラの状態で挑む5度目の横綱戦。

ここまで0勝4敗という圧倒的な弱さを見せてきた田沢丸。

しかし中岳で一度は幻の勝利を手にした手応えはまだその手に残っている。

 

さあ、いざこの稲星にて初の金星を。

「第五番 稲星山場所」。

始めィ!

 

まあ、予想通りの結果である。

もはや何も手を下さなくても、蝶の羽ばたきですら倒れてしまいそうな弱さだ。

本人も最後に「もう勝てる気しねえな」ってはっきり言っちゃってるし。

やっぱ本場モンゴルの荒武者に、一介の老人が敵うはずもないのか?

しかしこの時の悔しさが、次の「白口岳場所」にて歴史的な一番を炸裂させる要因となったのである。

 

さあ、くじゅう17サミッターの称号獲得まで、残り半分の「5座」

そして苦渋十七連山の厳しい試練も、まだまだ「11」も残っている。

 

二人の熱い戦いはまだまだ中盤戦。

やはり一筋縄ではいかない九重連山の試練の数々。

そしてとうとう次回、初の「流血の負傷者」が出てしまうという緊迫した事態に。

その負傷者の名前はまだ公表できないが、イニシャルだけ書いておくと「T」である。

 

次回はそんな「いつだって全力!手を抜けない男」Tの悲劇。

牙を抜かれた日本男児達よ。

 

今こそ奴の「漢」に刮目せよ。

 

九重連山男塾4へ 〜つづく〜

 

アイテム紹介

それでは今回も「男度」を上げるアウトドアギアのご紹介。

今回は田沢が体を張って根性を示したこの一品。

サッポロ一番「和ラー 博多 鶏の水炊き風」です。

体が疲れきった時や冷えて来た時などは、冷やしバリカタ麺で男の根性を鍛えるビッグチャンス。

基本的に何味を選ぼうと、田沢の「根性ぬるま湯スタイル」で食べれば似たような味になります。

ずぶ濡れのパンと一緒に食べれば、より一層己の惨めさを堪能することが可能です。

 

余談ですが、かつて田沢は川下り中に焚き火でラーメンを作ると言いながら「ライターを忘れる」という暴挙に出たこともあります。

で、火を熾せずに、その時も彼は同じような目に遭っています。

この時彼ははバリカタ麺を超える「コーテツ麺」という新ジャルを切り開きました。(参考記事:天国情事と地獄事情〜浮かれた男の失楽園〜

そんなアウトドア固麺界の第一人者である田沢氏によると、「コーテツ麺はまだギリギリスナック感覚で行けます。ただ今回の“御池ラーメン”は中途半端な人肌のぬるさが食べ物としての本質を破綻させていました。天下一品のまずさです。」と振り返っている。

 

是非皆さんも新しい山岳グルメの一品として、この「九重御池ラーメン」を山で楽しんでみてはいかがだろうか?

味はともかく、間違いなく己の男度が1ランク上の世界に到達することは約束しよう。

もちろん残して山に捨てるような奴はその場で切腹だ。

覚悟の上でトライしてもらいたい。

 

それではまた次回お会いしましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ユーコンカワイ

低体温・低血圧・低収入というギアレビューにもってこいの人体サンプル。いつも顔色は土色だったり汗冷えのスペシャリストだったりするが、今日も持ち前のマゾん気を武器に山に川にと出没する。 素材がどうとかの専門的な事より、フィーリングやロマン重視のあまり役に立たないギアレビューを得意とする男である。