九重連山男塾2〜根性ランチと世紀の誤審〜

第6話 男塾名物「離麗美斗別府温泉」

せっかく勝ったのになぜか4連敗となってしまった田沢丸。

しかし彼は文句一つ口にせず次の山へとその足を進める。

いや、正確に言えば「文句一つ口にできないほど怖い状況」が田沢丸を襲っているのである。

高所恐怖症の彼の腰の引けっぷりを見たらわかるが、これ、左側は壮絶な崖である。

少しでも足を踏み外せば、もれなく「男塾万歳!」と叫んで真っ逆さま。

しかしここの真の難所はこの岩を越えた先にあった。

このように余裕ブッこいた顔で難所を乗り越えてきた松尾だが、

その先に待ち受けていたのは、この逃げ場のない場所に設置された「肥溜め」の罠である。

画面左が足の置き場のない岩壁で、右側も足の置き場のない男塾万歳コース。

なので必然的にこの絶妙な位置に配置された肥溜めへと足を突っ込まざるを得ないという試練。

BBGとしては、雪解け時の九重連山には絶対におニューの靴で挑まないことをお勧めするのである。

 

やがて中岳と稲星山の鞍部に到達し、ここからはひたすらガッツリの登りスタート。

ぱっと見なだらかな感じに見えるが、ここまでテン泊装備担いで来て、いよいよ5番目の山ともなると正直もうお腹は一杯である。

偽装足痛男の松尾は相変わらず元気だが、もう田沢のHPはスライムの一撃ですら即死できるほどに真っ赤に点滅している状態。

そんな中でも歩みを止める訳にはいかず、黙々と取り付いていく松尾と田沢。

基本的にどこを通ってもいいような感じなので、横綱松尾は男らしく直線直登ルートを登っていく。

もちろんこれにて本日何度目かの、松尾の介護放棄による田沢置き去り直進行軍が炸裂。

もう「先に行ってもいいですか?」の確認すらなく、当たり前のように田沢翁は後方へと遺棄されていく。

相変わらず容赦のない置き去り単独行。

そして松尾社長、あっさりと稲星山の単独登頂達成です。

一方、遺棄された田沢翁は、またしても壮大な景色の中でヨボヨボと蠢いている。

リアルに限界が近い。

ドラクエで言えばセーブのできないダンジョン58階にて、ホイミもできないのにひたすら毒の沼を歩かされているような気分。

一歩一歩静かに、そして確実にGAME OVERに向かって突き進む傷だらけの勇者。

もうだめだ。

今すぐリレミトを唱えてこのダンジョンから脱出して別府温泉に行きたい。

でもそんな呪文唱えるMPなんて残ってないし、パーティーを組んだもう一人の戦士は魔法など一切使えない武闘派松尾。

基本的に常時「ガンガンいこうぜ」の猪突猛進戦士のため、勇者田沢はスタート直後からギガデインを連発させられてかなり早い段階でMPは0なのである。

このままでは竜王でもハーデスでもなく、戦士松尾に殺されてしまう。

しかし根性だけは富樫にも引けを取らないと称される田沢慎一郎。

なんとか最後の火事場のマゾ力を発動させ、テリーマンの靴紐くらいギリギリな感じでなんとか稲星山の山頂に到達。

やっっっっと半分の「5番目」に到達なのである。

 

儀式一.「山頂数字寫眞」

倒れこむように、ノー休憩で即座に「5番」稲星山。

もうクオリティなぞに構っていられない状況につき、「どこが5?」って言われても田沢はTAKE2を撮る気はさらさら無い。

これが5と言ったら5なのである。

 

儀式二.「山頂表現寫眞」

稲星山(いなぼしやま)のテーマは、1番目の星生山のその後の世界を表現。

逆子で生まれた星が、たくましく育った姿である。

隣でうずくまっている男は一応「実るほどにこうべを垂れる稲穂かな」を表現しており、星の健やかな成長を祈願してる感じを装って休憩している姿である。

自分で始めておいてなんなんだが、この時点で「なんでこんな事やろうって言ったんだろう」という疑問と後悔が渦巻いている。

今、「星」に一番近い男は田沢慎一郎、その人なのである。

 

儀式三.「手男死相撲十番勝負」

そんな足腰フラフラの状態で挑む5度目の横綱戦。

ここまで0勝4敗という圧倒的な弱さを見せてきた田沢丸。

しかし中岳で一度は幻の勝利を手にした手応えはまだその手に残っている。

 

さあ、いざこの稲星にて初の金星を。

「第五番 稲星山場所」。

始めィ!

 

まあ、予想通りの結果である。

もはや何も手を下さなくても、蝶の羽ばたきですら倒れてしまいそうな弱さだ。

本人も最後に「もう勝てる気しねえな」ってはっきり言っちゃってるし。

やっぱ本場モンゴルの荒武者に、一介の老人が敵うはずもないのか?

しかしこの時の悔しさが、次の「白口岳場所」にて歴史的な一番を炸裂させる要因となったのである。

 

さあ、くじゅう17サミッターの称号獲得まで、残り半分の「5座」

そして苦渋十七連山の厳しい試練も、まだまだ「11」も残っている。

 

二人の熱い戦いはまだまだ中盤戦。

やはり一筋縄ではいかない九重連山の試練の数々。

そしてとうとう次回、初の「流血の負傷者」が出てしまうという緊迫した事態に。

その負傷者の名前はまだ公表できないが、イニシャルだけ書いておくと「T」である。

 

次回はそんな「いつだって全力!手を抜けない男」Tの悲劇。

牙を抜かれた日本男児達よ。

 

今こそ奴の「漢」に刮目せよ。

 

九重連山男塾4へ 〜つづく〜

 

アイテム紹介

それでは今回も「男度」を上げるアウトドアギアのご紹介。

今回は田沢が体を張って根性を示したこの一品。

サッポロ一番「和ラー 博多 鶏の水炊き風」です。

体が疲れきった時や冷えて来た時などは、冷やしバリカタ麺で男の根性を鍛えるビッグチャンス。

基本的に何味を選ぼうと、田沢の「根性ぬるま湯スタイル」で食べれば似たような味になります。

ずぶ濡れのパンと一緒に食べれば、より一層己の惨めさを堪能することが可能です。

 

余談ですが、かつて田沢は川下り中に焚き火でラーメンを作ると言いながら「ライターを忘れる」という暴挙に出たこともあります。

で、火を熾せずに、その時も彼は同じような目に遭っています。

この時彼ははバリカタ麺を超える「コーテツ麺」という新ジャルを切り開きました。(参考記事:天国情事と地獄事情〜浮かれた男の失楽園〜

そんなアウトドア固麺界の第一人者である田沢氏によると、「コーテツ麺はまだギリギリスナック感覚で行けます。ただ今回の“御池ラーメン”は中途半端な人肌のぬるさが食べ物としての本質を破綻させていました。天下一品のまずさです。」と振り返っている。

 

是非皆さんも新しい山岳グルメの一品として、この「九重御池ラーメン」を山で楽しんでみてはいかがだろうか?

味はともかく、間違いなく己の男度が1ランク上の世界に到達することは約束しよう。

もちろん残して山に捨てるような奴はその場で切腹だ。

覚悟の上でトライしてもらいたい。

 

それではまた次回お会いしましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ユーコンカワイ

低体温・低血圧・低収入というギアレビューにもってこいの人体サンプル。いつも顔色は土色だったり汗冷えのスペシャリストだったりするが、今日も持ち前のマゾん気を武器に山に川にと出没する。 素材がどうとかの専門的な事より、フィーリングやロマン重視のあまり役に立たないギアレビューを得意とする男である。