九重連山男塾プロローグ〜激闘!岐阜県vs大分県〜

第4章 血みどろの攻防戦

システムチームの波状攻撃が止まらない。

初手からとり天で戦意をくじいてきたかと思うと、いつの間にか背後のストーブ上で何かがコトコトと出撃の合図を待っている。

これはとり天同様、大分県48の必殺技の一つと言われる「だんご汁」ではないか!

「だんご汁」
具沢山のお味噌汁に小麦粉ベースのおだんごを入れたもの。大分県では年間を通して晩ご飯の中心であり、麦ご飯や冷やご飯1杯でだんご汁を3杯ほども食べられていたという。戦国時代では敵軍の突然の迎撃に備えた籠城の際に好んで食べられ、またその汁を敵軍の大将に送りつけることは「お前も団子にして食ってやる」という挑発の意味があったという。現代でも「敵にだんご汁を送る」というIT用語が使われており、当時の名残りとして大分県のシステム屋の間で広く使われている。 ーー『民明書房刊:大分の食文化と大友宗麟〜IT用語奇譚〜より』

 

そしてそんなだんご汁のもとに、先ほどラッシィー板前さんがさばいたハマチの刺身が援軍として投入される。

目の前で次々と展開していく「大分おもてなし連山」の嵐。

やがて息の根を止めてやるとばかりに、ラッシィー板前さんが絶叫してもう一品追加。

「大分48の必殺技のひとーつ!ふわふわ関アジフライをオリジナルドレッシングとともにィーッ!」

この一撃は強烈だった。

外はサクサクで中がふわっふわという恐るべき破壊力。

関サバの破壊力は、ピッコロの魔貫光殺砲のように我ら海なし県民二人の胸を撃ち抜いて行ったのだ。

 

そんな完全に防戦一方の我らに対し、システムチームは追撃の手を緩めない。

その標的にされたのが、今まで散々場当たり的に仕様変更の指示を出してきた私だった。

「もうお腹いっぱいだ」という僕の眼前に、「場当たり的に腹一杯になったとか言わんでください。食べてください。お願いします。」と、庭でわざわざ炭焼きにした豪快な肉が運ばれてきたのである。

僕は「上等じゃねえか!こんなもの一息で噛み砕いてくれるわ!」と大口でかぶりつく。

しかし次の瞬間。

顎が「ガクン」と音が鳴ったと思うと、

激しいダメージ。

敵は私の顎関節症の情報をどこからかキャッチしていたようだ。

しかも頑丈なその肉は、一向に噛み切れないので、着実に私の顎を破壊していく。

これにて完全にBBG編集部の一角が陥落。

敏腕社長に「あとは…頼んだ…」と後を託したかと思うと、私はその場で絶命した。

 

後を託された敏腕社長は、その後も孤軍奮闘でシステムチームと激論を交わした。

ご覧の通り、今にも殴り合いが始まりそうなほどに険悪なムードである。

ちなみに本来ならこの場にもう一人のシステムチームの男「サバイバルSさん」が来る予定だった。

サバゲー好きのサバイバルSさんは、度々オンライン上でも言葉のナパーム弾を直線距離で打ち込んで来るなどの荒くれたシステム屋さん。

そんな彼だが、実はここに来る途中にスクーターで車に突っ込むというまさかすぎるアクシデントを巻き起こしていた模様。

こんな普通の日ですら自らサバイバルに徹する姿勢に感服するBBG編集部。

実際にお会いできた時は、ぜひ左手同士をロープでつなげて右手に持ったナイフで戦ってみたいものである。

 

やがて日が暮れるまで議論は白熱。

システムチームの長であるプラモ狂T郎さんによる「大分県民は文章中に大分(だいぶ)って文字が出て来ると十中八九おおいたって読んでしまいます。」などの講義に真剣に耳を傾ける敏腕社長。

他にも「TOKIWAをトキワと書くと大分では生きていけません。トキハと書いてください。」とか「ある程度の地味さは認めますが佐賀には負けていません。」とか「globeのKeikoの実家はふぐ屋です。」など、今後のBBGに欠かせない重要な情報を惜しげも無く講義してくれる。

やがてこの数時間にも及ぶ激論と血みどろの殴り合いの末、編集部チームとシステムチームの溝は徐々に埋まっていった。

両チームの間には県の垣根を超えた熱い友情と信頼関係が芽生えていた。

部屋の片隅で肉をくわえたまま死んでいた私も、彼らの熱い想いを聞いて目頭を熱くして一筋の涙。

ほんのり塩味の効いたあの肉の味は忘れない。

 

戦略会議は夜の別府温泉まで続き、

大分づくしのおもてなし連山の夜は、すっかり浮かれた状態で更けていったのである。

殴り込みに来たはずが、散々食って飲んで喋って温泉入ってと見事に迎撃されてしまった。

今後もBBGという船は、「敏腕プラモ職人」「おしゃべり料理長」「熱血サバイバル男」という個性的なエンジンを積んで走っていくのである。

 

第5章 旅立ちの時

九重連山に向けての旅立ちの朝がやって来た。

これより別名「苦渋連山」とも言われるか言われてないかの死地に向かう我らに対し、プラモ狂T郎さんは最敬礼。

これには敏腕社長もタコみたいな顔で号泣。

こうして我らの大分一軒家ウルルン滞在記は幕を閉じたのである。

 

天下布武の岐阜県パワーに、とり天布武の大分県パワーを加えた我らに怖いものなし。

別府の街を駆け抜ける我らの頭上は、昨日の嵐が嘘のような大快晴。

車を走らせるほどに、昨日は見れなかった九州独特の山容が広大に展開。

走らせるほどにテンションが上がっていく。

やがて北海道のようなまっすぐな道が現れたか思うと、目の前にズドーンと九重連山が登場!

素晴らしい迫力。

なんだかアラスカのハイウェイを走っているような気分になって来るほど、全てが大きくて広大で気分が良い。

しかしである。

今4月の九州な訳だが、なんだかやたらと山が白くない?

のちに地元の人に聞いてわかったことだが、昨日我々が九州に上陸したあたりから例年にはないほどの謎の寒波が大分山間部に大発生した模様。

そして4月なのにガンガンに雪が降って、再び世界は冬に逆戻りしてしまったらしいのである。

完全に想定外だ。

4月の九州なんだから、桜も咲くようなポカポカ陽気の中でのチャッピー登山をイメージしていた。

やはりいつだって快晴には快晴なりの理由がある。

正直今回の行程は通常の状態でもハード気味なので不安でいっぱいである。

 

やがて登山口である牧ノ戸の駐車場に到達。

足元はしっかり凍っていて、トイレに行くだけで滑って転びそうになったほど。

まあ良いさ。

本場日本アルプスのお膝元である岐阜で培った我らの登山魂で、九重連山なぞギャフンと言わせてみせる。

 

そんな我らを迎え撃つは、「くじゅう17サミッツ」と呼ばれる九重連山が誇る名峰群である。

くじゅう17サミッツとは、九重連山の中に10ある1,700mオーバーの山の総称。

もはや「9」なのか「10」なのか「17」なのかよく分からない状況になってるが、要するに「10個の山を大縦走かましてみやがれ」という挑発なのである。

これをクリアした者は“くじゅう17サミッター”を名乗ることができ、大分の女性を口説く時に「俺はくじゅう17サミッターなんだぜ」と言えば大いに効果があるという。

17サミッターになれば、おそらく深津絵里ですら(大分出身)簡単に口説き落とせてしまうのである。

 

さあ、いよいよ始まるBBG編集部による九重連山男塾シリーズ。

今はまだ快晴で浮かれている二人だが、僕に至ってはこの晴れの代償を「17個」も山で払うことになる。

 

二人に待ち受けるは生か死か。

1泊2日、久々にテン泊装備担いでのガッツリ10座の男気大縦走。

自らの男度にさらなる磨きをかけるべく、二人はついにその巨大な連山へと立ち向かう。

 

BBGが始まって以来、やっとまともなアウトドア記事が今始まるのである!

 

アイテム紹介

それでは今回も恒例のアウトドアギアのアイテム紹介です。

まずはこちらのギアから。

聖飢魔IIの「地獄より愛をこめて」です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

地獄より愛をこめて [ 聖飢魔II ]
価格:1944円(税込、送料別) (2017/4/7時点)

 

 

怒り狂った訪問者を迎撃する際には、ぜひこれを玄関に飾っておきましょう。

もしくはテン場を不在にする際、荷物の盗難防止用にそっとテントの前室に置いておいても効果あり。

珍しい魔界製なのでアマノジャクなあなたの心もきっと満足させてくれます。※非防水

 

そしてテン場での豪華な食事を楽しみたい方はこちら。

「大分おもてなし連山」の皆さんです。

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

新手さげだんご汁/大分 団子汁
価格:540円(税込、送料別) (2017/4/7時点)

 

 

このセットをテン場まで担ぎ上げて調理すれば、他の登山者の視線はあなたに釘付けだ。

これらを“トキハ”の紙袋に包んで持っていけば、ほぼ100%の確率で大分県人から声をかけられること間違いなし。

もし声かけてきた人が美しい女性なら、すかさず「俺、くじゅう17サミッターなんだぜ」と囁くと良い。

きっと忘れられないテン場の夜を送れるはずである。

 

それでは最後にこのギアをご紹介。

探し出すのに苦労した、この「Voodoo包丁スタンド」である。

 

クライアントから場当たり的な仕様変更があった際にストレス発散に使える逸品。

オピネルナイフやモーラナイフなどを突き刺した状態で、こいつを聖飢魔IIの隣に置いておけば盗難防止効果は絶大にアップします。

なかなか別れを切り出せない彼氏や彼女へのプレゼントとしても効果的です。

逆にこれをプレゼントされた人は、早めに身を引くことをお勧めします。

 

以上、明日から使えるアウトドアギアのアイテム紹介コーナーでした。

それではまた、次回から始まる九重連山男塾でお会いしましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ユーコンカワイ

低体温・低血圧・低収入というギアレビューにもってこいの人体サンプル。いつも顔色は土色だったり汗冷えのスペシャリストだったりするが、今日も持ち前のマゾん気を武器に山に川にと出没する。 素材がどうとかの専門的な事より、フィーリングやロマン重視のあまり役に立たないギアレビューを得意とする男である。