やさしさに包まれたなら〜patagonia ナノエア・フーディ〜

NanoAir,伊吹山

 

第4章 倦怠期

始まりはきっと些細な事なのだろう。

箸の持ち方が気に食わない、飯を食べる時に顎がポクポク鳴る、いつも鼻毛が1本出ているetc…。

そんな小さな積み重ねが、やがて大きくクローズアップされて気になってしょうがなくなる。

付き合い当初の新鮮味も薄れ、二人は次第に「倦怠期」という名の試練の時を迎えるのである。

 

1・お肌の荒れ問題

まず最初に気になって来たのが、エア子の「お肌の荒れ問題」である。

付き合い当初のエア子は、ちゃんとエステ行ったり化粧水塗ったりなどのスキンケアに余念がなかった。

しかし現在のエア子は、このような「そばかす」だらけのお肌になってしまったのである。

ちょうどここはカメラ用のチェストバッグが当たる腹部付近で、何か物が擦れる場所のお肌は「毛玉」で大賑わいとなるのだ。

あれほど田舎のおばあちゃんちの座布団のような安心感で満ち溢れていた彼女の肌は、すっかりやんちゃなアメリカンカントリーガールのようなそばかすに支配されてしまった。

しかも伸縮性と透湿性がある生地だけに、切り裂き強度的にも弱さがある。

写真ではわかりにくいけど、よく負担がありそうな箇所には細かな穴がいくつか空いてしまった。

痛々しい皮膚の移植手術痕と相まって、もう当時の美しさがない。

それでも僕は「まあ、キャンディキャンディだってそばかすあるけど可愛いし、本人も気にしないわって歌ってんだから俺も気にしないでおこう。そもそもアウトドアでガンガン遊ぼうって男が毛玉くらいでワーワー言ってたら器の小さい男になっちまうぜ。」と、できるだけ気にしないようにしていた。

しかしその直後、エア子に謎の異変が。

全く身に覚えがないんだが、いつの間にか背中の肩付近がザックリを破れまくっていたというまさかが展開。

これを見た時は、焚き火の穴どころではないショックが私を襲った。

そもそも何かにぶつけた覚えもないから「てめえ!浮気してきやがったな!」と軽くパニック。

気づかない間に何かに引っ掛けたのか、洗濯中に何かに絡まったのか原因は未だに不明だが、これがとんがった岩場をガンガン攻めてるような場面だったらと思うと少々不安が残る。

僕は「ま..まあ…。一応これからアウトドアギアのレビューの仕事していくんだし…。実際に私物を切り裂いて中身まで公開してるレビュアーも中々いないだろうから…。みんなの…参考に…なるのなら…。」と歯を食いしばってじっくり観察。

これがエア子の内臓である。

どうだろう?参考になったかな?

頼むから参考になったと言ってほしい。

 

で、ここまで豪快に切り裂かれると手術代(修理代)も高くなっちゃうから、さすがに今回は手縫いで臓器が漏れてこないようにだけして無理やりごまかした。

あの美しかったエア子が、たった2年でそばかすとツギハギだらけの悲しい姿になってしまった。

それでも僕はまだ「ま….まあ..あれだ…。ブラックジャックだってツギハギだらけだけどカッコいいし、本人も気にしないって言ってんだから俺も気にしないでおこう。逆に右肩近辺の透湿性がグレードアップしたって考えれば….」と言っては見て見ぬ振りをする。

しかしこのような事がきっかけとなり、だんだん他の気に食わないところも気になってくるというのが倦怠期の悪いところなのである。

 

2・ふくよかさ問題

ふくよかな女性はカワイイ。

エア子のポテッとしたボディは別に嫌いじゃなかった。

しかし正直ちょっとぽってりしすぎでごわついてしまうのが少々気になるのだ。

「それはあんたが買う時にサイズ間違えただけだろ。」と言われたらそれまでだ。

しかし言い訳を言うならば、姉のパフ子さんがSサイズで小さかったから今回のエア子さんはMサイズにしたのだ。

前々から彼女の故郷のパタゴニアさんに感じていた事だが、なんだかウェアによってサイズ感にバラツキがあったりする。

なので以前にMを着ていたからと言って、次も別のウェアでMが合うとは限らなかったりするのだ。

まあ要するにちゃんと試着せずに欲望のままクリックしちゃった私が悪いんだが、男とは勝手な生き物で、自分の非すら相手のふくよかさのせいにしてしまうのだ。

しかも毎度サイズミスを犯す私は、一方でかなりピチピチのハードシェルも所有してる。

故に中間にエア子を着ると、ハードシェルの中から潰れた饅頭のあんこのようにエア子がはみ出して来て鬱陶しい。

おまけに本人自体も日々ふくよかになってしまったため、ハードシェルが内部の「ふくよか暴発」を受け止めきれなくなり、やがて以下のような悲劇が展開してしまうのである。

腹はドラえもんのように膨れ上がり、己の肉厚とエア子の圧迫で呼吸すらままならないご様子。

まあここまで来るとウェアの問題というより本人の問題である。

 

しかしサイズ感の話で言えば、パタゴニアさんにもう一つ物申したい事がある。

ナノエア・フーディのセールスポイントの一つとして「ヘルメットをした状態でもフードをかぶる事が可能」とある。

しかし松井秀喜級に顔のデカい私がそのフードをかぶるどどうなるか?

とくとご覧いただきたいのである。

顔デカすぎてジッパーなんて閉まらないし、全体的に上に引っ張られて見えない糸で吊るされてる人のようになってしまうのだ。

こんな背筋のシャンとした狂言師みたいな状態でハードな山登りなんてできやしない。

もう外人中心の頭の小さい人基準はやめていただきたい。

どうか今後は松井秀喜をアンバサダーとして招聘してもらって、もう少し顔デカ界にも光を当ててほしいのである。

 

3.やっぱ暑いのよね

男とはわがままな生き物だ。

最初は満足できていたことも次第に物足りなくなって、さらなる「便利」を相手に求めてしまう。

最初は高嶺の花を手に入れた嬉しさから多少のことは目をつぶって「俺の彼女最高!」なんて言いふらすが、小慣れて来るとやがてそれは大きな不満となる。

というのも「透湿性最高!ずっと着てられるから最高!」とは言っていたものの、実際のところ正直ずっとなんて着てられない。

樹林帯のハイクアップ時などは、透湿が追いつかずにウェア内の温度が上がりすぎるから結局は脱いでしまうのである。

先日の伊吹山でも、早々に1合目で脱いで乳下に汗を溜めていたことは記憶に新しい。

付き合いたての頃は彼女自慢したいから「これ、ずっと着てられるんだぜ」なんて友達に言った手前脱ぐ事ができず、目的地に着く頃にはこの表情。

適切なウェアでハイクアップして来た右の男の爽やかな表情に比べ、意地を張り通した私は苦悶の表情である。

そんなこともあり「もう少し透湿性があったら…」「もう少しああだったら…」なんて思いを抱き始めてしまう。

そんな中でエア子が「そばかすブラックジャック」になったり「はみ出し饅頭あんこ」になったりするもんだから、いよいよ倦怠期の状況は悪化の一途を辿って行くわけなのである。

 

最終章 二人の未来

 

私は今でももちろんエア子を愛している。

しかし、もう少し保温性が落ちてもいいから透湿性が欲しいってのが本音だ。

かと言ってエア子を着ずに樹林帯ハイクアップ時にインナーウェアだけになると、私の場合あっという間に腹部が汗冷えしてゲリ街道一直線。

じゃあ防風性をってことでインナーの上にハードシェルをまとえば、それはそれで内部に熱がこもって暑苦しい。

正直「体の前面だけナノエアで適度な防風&保温、体の後ろは透湿性バリバリ素材」ってな機能が理想だ。

しかしそんな女が都合よくいるわけがない。

エア子を強く抱きしめて「もうお前を離さない」と宣言したあの頃を思い出そう。

振ってしまったパフ子の分まで、私はエア子を愛し続けなければ….

 

ん?

なんだ?

名野家にパフ子、エア子に次ぐ「三女」がいた事が発覚だと?

ほほう、名前は「ナノエア・ライト・ハイブリッド・ジャケット」と言うのか。

人間名は「名野ブリ子」とある。

出典:patagonia

こ….これは….。

「前面だけナノエアで適度な防風&保温….」

出典:patagonia

「体の後ろは透湿性バリバリ素材…..」

出典:patagonia

なんて、

なんて、

なんて都合のいい女なんだ!

 

突如として登場して来た都合の良すぎる女、三女ブリ子。

登場するなり、そのエロすぎる妖艶ボディをこれでもかと見せつけて私を激しく誘惑する。

前面は堀北的な清純さで来たかと思えば、背面は壇蜜的な妖艶さを併せ持つと言うとてつもないハイブリッドさ。

思わず私は2014年以来3年ぶりに、「そうそう!こーゆーの待ってたんだよ!」と叫ばずにはいられなかった。

 

そんな私を見て、背後のエア子は人知れず頬にひとしずくの涙。

しかしすぐに「大丈夫、私…負けないんだから…」とニコッと笑って気丈に振る舞う。

それを見て、私は己のゲスさを恥じた。

そして「やっぱエア子、俺にはお前だけだ!」と再びあの頃のような熱い抱擁。

私は一途な男なのである。

 

ただ一応念のために、水面下で我がBBG社長に対して「なんとかブリちゃんを経費で…」と交渉することは怠らない。

 

そう。

男とは悲しい生き物なのである。

 

あとがき

長々とよくわからない感じでお送りしましたが、要するにこういうことです。

・長女パフ子/防風性>保温性>透湿性(クライミング・ビレイ向き)
・次女エア子/透湿性=保温性=防風性(オールラウンダー)
・三女ブリ子/透湿性>防風性>保温性(樹林帯ハイクアップ&中間着)

この3行が言いたいがために、果てしなく無駄な長文を書いたのであります。

まあ実は次女と三女の間に「ナノエア・ライト」ってのがいたりするけど、それに関しては文章の構成上豪快にカットさせていただきました。

でもそのナノエアライトはまさにエア子の透湿性をアップさせて保温性を下げた理想的なアイテムだから、実は一番使い勝手のいい女だったりしちゃったり…。

 

ってことで、欲望にはキリがないんで、行く場所や時期にもよるけど現時点で冬季用のレイヤリングを考えるなら、

  1. メリノウールのベースレイヤー
  2. ナノエア・ライト・ハイブリッド・ジャケット
  3. ハードシェル

これで十分。

ここにDASパーカあたりのビレイパーカ持っていけば、クソ寒い時の行動中も停滞中もおおよそ快適に過ごせるでしょう。

 

でもね。

やっぱり僕はエア子が好きなんですよ。

汎用性って意味では、ほんと日常から山から川まで気持ちよく使いこなせるから、正直いなくなっては困るのであります。

そりゃ峰不二子みたいな完璧なスペックの恋人だと鼻高々ですが、はっきり言って完璧すぎてオーバースペックで疲れます。

エア子くらいのバランスがちょうどいいのです。

今後も大事にしていきます!

 

ってことで、一応このパタゴニアキャッツアイの名野家三姉妹の情報載っけておきますね。

セクシーな泪姉さんが好きな方はこちら。

patagonia
ナノパフジャケット

 

 

※出典:patagonia

 

 

やっぱり瞳さんだって方はこちら。

 

patagonia
ナノエア・フーディ

 

 

※出典:patagonia

 

可愛らしい愛ちゃんだって方はこちら。

 

patagonia
ナノエア・ライト・ハイブリッド・ジャケット

 

 

※出典:patagonia

 

最後の愛ちゃんのだけオレンジ色がなかったのが悔やまれます。

 

さあ、あなたはどのナノから「ハート怪盗予告のキャッツカード」を投げ込まれちゃったでしょうか?

そしてパタゴニアさんには今後もこのナノシリーズの改良発展に期待したいですね。

峰不二子ギリ手前くらいのものが出てきたら、速攻で僕のキャッツカード投げ込ませていただきます。

 

頑張れ!

名野家三姉妹!

 

NanoAir,伊吹山

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ABOUTこの記事をかいた人

ユーコンカワイ

低体温・低血圧・低収入というギアレビューにもってこいの人体サンプル。いつも顔色は土色だったり汗冷えのスペシャリストだったりするが、今日も持ち前のマゾん気を武器に山に川にと出没する。 素材がどうとかの専門的な事より、フィーリングやロマン重視のあまり役に立たないギアレビューを得意とする男である。